押し潰しと引き伸ばしを加えるとアニメーションの効果がより強調されます。
物体は移動したり衝突したりするときに変形します。現実世界でのこの効果は、分かりやすいもの(石けんの泡など)と分かりにくいものがあります。アニメーションでは、この効果を誇張すると効果的です。誇張によって現実より大げさになる場合がありますが、アニメーションを見たときに現実であるかのような錯覚が強まります。この効果は、「スカッシュアンドストレッチ」(押し潰しと引き伸ばし)と呼ばれます。
バウンドするボールの図をもう一度見てみましょう。
ボールは落ちるときに引き伸ばされ、床にぶつかったときに押しつぶされ、跳ね返るとまた引き伸ばされます。
押し潰しと引き伸ばしをアニメートするには、3ds Max の[ストレッチ] (Stretch)モディファイヤを使用すると便利です。
シーンを設定する:
バスケットボールに[ストレッチ] (Stretch)モディファイヤを適用する:
[増幅] (amplification)の値が正の場合、オブジェクトは中央が絞られたようにストレッチします。一方、負の場合にはオブジェクトの中央が平坦になり、このケースではこちらが適しています。
さらに、バスケットボールをローカル Z 軸方向に引き伸ばしましょう。偶然ですが、既定値で既にそのように設定されています。
引き伸ばしと押し潰しをアニメートする:
[ストレッチ] (Stretch)フィールドのスピナーの矢印に赤い括弧が表示されます。これは、3ds Max によってこのパラメータにアニメーション キーが作成されたことを示します。ビューポートで、バスケットボールが進行方向に沿って引き伸ばされたことを確認できます。
これにより、ぶつかる瞬間にバスケットボールが押し潰されます。それに付随して、バスケットボールが床に沈んでしまっていた問題も解決されました。
フレーム 6 のキーを次のフレームにShift+コピーします。
押し潰しと引き伸ばしを繰り返す:
階層は、Basketball [修正オブジェクト](Modified Object)
[ストレッチ] (Stretch)
[Stretch : ベジェ 実数](Stretch : Bezier Float)のようになります。この演習では使用していない位置、回転、スケールのトラックの下にあるので、下にスクロールする必要があります。
これで、押し潰しと引き伸ばしのパターンが無限に繰り返されるようになりました。
アニメーションを再生する:
再生コントロールを含むアニメーション コントロールは 3ds Max ウィンドウの右下、ビューポート ナビゲーション コントロールのすぐ左にあります。
終了したら ([アニメーションを中止] (Stop))をクリックします(再生がアクティブな間は、再生ボタンが停止ボタンに変わります)。
これで、バスケットボールのバウンドのアニメーションは完成です。
作業を保存する:
バスケットボール シーンの完成バージョンは、 bouncing_ball_completed.max で確認できます。
バスケットボール アニメーションの 1 つのバージョンを確認するには、次のムービーを再生します。