応力-ひずみプロットは、構造のグローバルな剛性応答を決定するためのツールとしてよく使用されます。これらは、破損の開始と進行に伴う構造の動作を決定する簡単な手段を提供するため、進行性破損解析で特に役に立ちます。応力-ひずみプロットを生成するには、データを出力ファイルから抽出する必要があります。
「FEA にエクスポートして解析を実行する」の手順で説明したように、結果のファイルから荷重-変位応答を自動的に抽出する 1 セットのポストプロセス コマンドが用意されています。このデータを使用して、応力-ひずみプロットを作成するには:
coupon_ame_output.txt ファイルを開きます。このテキスト ファイルには、試験用断片のゲージ セクションの各端での変位と荷重節点から測定された反力が含まれています。
このテキスト ファイルのデータをコピーして、スプレッドシートに貼り付けます。
データに U2Top から U2Bottom を減算し、試験用断片のゲージの長さ(57 mm)で除算する新しい列を作成することによって、試験用断片のひずみを計算します。
ひずみ = (U2Top - U2Bottom) / 57
データに RF2 を試験用断片の断面積(39 mm^2)で除算する新しい列を作成することによって、試験用断片の応力を計算します。
応力 = RF2 / 39
応力-ひずみ曲線をプロットし、0 度での Extron 3019 HS 材料の、実験から得られた応力-ひずみデータと比較します。
実験から得られた 0 度でのデータと Advanced Material Exchange からの出力が、非常によく一致していることがわかります。Advanced Material Exchange では応力に基づいた破損基準が使用されています。そこで、各曲線で得られる極限応力が非常に類似しているという事実は、今後もこのツールを信頼して使用できるという自信を与えてくれます。
これで、このチュートリアルで概説している Advanced Material Exchange の手順を繰り返して、対話型の位置合わせツールを使用して試験用断片を Z 軸を中心として 45 度および 90 度に回転し、それぞれの角度での実験から得られたデータと比較できます。
Advanced Material Exchange では、45 度と 90 度の両方の曲線の極限強度と塑性応答を適切に捉えることができます。