リボン ケーブルの作成の概要

コネクタからコネクタへの単純な 2 点間リボン ケーブルを作成したり、既存のアセンブリ ジオメトリの中や付近を通るリボン ケーブルの方向や形状をコントロールするために、リボン ケーブルの作業点や折り曲げを追加することができます。これらの作業点は既存の面ジオメトリから指定したオフセット分だけ距離が取られます。これは作業時に調整できます。リボン ケーブル パス上で作成された作業点は、折り曲げを追加したり、リボン ケーブルを希望の位置や形状に加工するために使用します。

ケーブルは、選択した表示設定に従って、レンダリング表示または中心線表示で作成されます。

リボン ケーブルの形状を計画する

リボン ケーブルは、できる限り希望する結果に近づけて定義して、後で調整するか、リボン ケーブル パスのプランニング時に設定した作業フィーチャを使用して作成することができます。

リボン ケーブルを作成するには、開始と終了の 2 つのコネクタを選択します。設計中に、リボン ケーブルをアセンブリ内での変更に適応ことが必要な場合や、既存のアセンブリ ジオメトリの中または付近を通るセグメントの方向をコントロールするために、作業点を追加することができます。

作業点をより正確に配置するには、セグメントを挿入する前に、主要位置に作業フィーチャを定義します。作業フィーチャに関連付けられている作業点は、モデルが変更されると更新されます。

ケーブル表示の変更方法

リボン ケーブルは、レンダリング、三次元、中心線のいずれかで表示できます。パフォーマンスを最適にするためには、リボン ケーブルを作成したり編集するときに、中心線表示モードを使用します。セグメントやワイヤと同様に、選択したハーネス アセンブリ内の個々のリボン ケーブルまたはすべてのリボン ケーブルに対して、表示オプションを設定できます。

表示設定は、右クリック メニュー、[リボン ケーブル プロパティ]ダイアログ ボックス、またはリボンの[表示設定]の 3 つの方法で変更できます。現在の表示状態は、常にオカレンス レベルの表示設定によってオーバーライドされます。

リボン ケーブルを命名する方法

リボン ケーブルには、作成時に、リボン ID が割り当てられます。既定では、最初のリボン ケーブルには RibbonCable1 という名前が付きます。1 は、ケーブルを作成するたびに 1 ずつ増加する番号です。既定の名前を適用するか、ハーネス アセンブリ内で一意の名前に変更することができます。折り曲げが追加されるとき、リボン ケーブルは 2 つのエンティティに分割されます。つまり、折り曲げと 2 つのリボン ケーブル部分です。既定では、折り曲げの名前は Fold1 となり、リボン ケーブル部分は Ribbon1 および Ribbon2 となります。

既定として使用されるリボン ケーブル

通常のケーブルとは異なり、ハーネス アセンブリ内に最初に作成するリボン ケーブルに対する既定のリボン ケーブルはありません。リボン ケーブルの作成を開始するには、ライブラリからリボン ケーブルを選択する必要があります。リボン ケーブルを選択すると、前回選択したリボン ケーブルが、次回挿入するリボン ケーブルの既定として使用されます。

リボン ケーブルの作業点を正しく選択する方法

面の任意の点を指定して作成したリボン ケーブル作業点は、ポジション リプレゼンテーションで変更するなどして、モデル ジオメトリを変更しても更新されません。次のジオメトリに基づいて作成した作業点は、ジオメトリの変更に応じて更新されます。

リボン ケーブルを修正する方法

作成されたリボン ケーブルを修正するには、次のような方法があります。

リボン ケーブルの折り曲げの処理方法

[折り曲げを作成]コマンドを使用して、リボン ケーブルに折り曲げを追加します。折り曲げを作成すると、通常の作業点は折り曲げ点に変換されます。また、元のパス スプラインは折り曲げの始点で切り取られ、折り曲げの終点から他方のコネクタまでの新しいリボン ケーブル部分が作成されます。各リボン ケーブル エンティティ(元のリボン部分、折り曲げ、新しいリボン ケーブル部分)は、ブラウザ ツリーにノードが表示されます。

既定の折り曲げ方向は、パス上の次の作業点の方向を指し示す開始コネクタから示されます。ダイアログ ボックスの 2 つの位置合わせボタンを使用して、折り曲げの位置合わせを再度実行することができます。位置合わせは、必要に応じて何回でも繰り返すことができます。位置合わせにより拘束は作成されません。折り曲げは位置合わせプロセスの間に選択したどの面とも結合することはできません。

3D モデルで何が作成されるか

リボン ケーブルのビジュアル リプレゼンテーションの構成には、スイープ(場合によっては境界パッチ)が複数使用されます。ビジュアル リプレゼンテーションは、5 つの異なるエンティティ タイプに分けることができます。

リボン ケーブル スケッチ

リボン ケーブルは複数のスイープで構成されるので、パッチ スケッチは必須です。第 1 リボン ケーブルを作成する場合、基礎になるスケッチを作成します。そのスケッチが、リボン ケーブルのビジュアル リプレゼンテーションに使用される個々のスイープのパスを定義します。リボン ケーブルの編集中、またはリボン ケーブルが中心線で表示されているときにのみ、スケッチは表示されます。

リボン ボディ リプレゼンテーション

ボディをさらにリボンらしいリプレゼンテーションにするには、シングル ライン サーフェス スイープを使用します。スイープのプロファイルに使用される線分は、リボン ケーブルに使用されるリボン ケーブル定義で定義される幅の値と同じ長さです。

コンダクタ 1 リプレゼンテーション

コンダクタ 1 のリプレゼンテーションは、別のスイープによって作成されます。円形プロファイル サーフェスが、リボン ボディ スイープ(リボン ケーブル スケッチ)と同じパスを使用してスイープされます。コンダクタ 1 に対してライブラリ定義で指定される外観が、リプレゼンテーションのサーフェスに適用されます。

リボン ボディ リプレゼンテーションのスイープは作成できないことがあります。その場合、スイープできないハーネス アセンブリのワイヤおよびセグメントと同様に、リボン ケーブルは中心線で表示されます。ただし、例外があります。リボン ケーブルが中心線で表示されるとき、リボン ケーブル スケッチが表示されるだけでなく、リボン ケーブルの第 1 コンダクタと最終コンダクタも表示されます。

コンダクタ 1 リプレゼンテーションの直径は、リボン ケーブルに対して現在使用されている表示モードによって決定されます。リボン ケーブルがレンダリングで表示されている場合、コンダクタ 1 リプレゼンテーションの直径は、リボン ケーブルに使用されるライブラリ定義に定義されている高さの値に等しくなります。リボン ケーブルの表示モードとして中心線が選択されている場合、コンダクタ 1 リプレゼンテーションの直径は非常に小さくなり、線分のように見えます。

最終コンダクタ リプレゼンテーション

最終コンダクタ リプレゼンテーションで表されるコンダクタを除いて、最終コンダクタ リプレゼンテーションとコンダクタ 1 リプレゼンテーションとの相違点はさほど多くはありません。最終コンダクタ リプレゼンテーションは、定義で指定される高さと、表示モードによって直径が決定される円形プロファイル サーフェス スイープです。主な違いは、サーフェスに適用される外観です。コンダクタ 1 リプレゼンテーションは、そのために特別に呼び出される外観を使用しますが、最終コンダクタ スイープには、リボン ボディに指定された外観が適用されます。

折り曲げリプレゼンテーション

折り曲げをリボン ケーブルに追加できます。リボン ケーブル材料またはリボン ケーブルはそれほど太くないので、折り曲げはリボン ケーブルの層ではなく、リボン ケーブルに接する平面に存在するリプレゼンテーションです。折り曲げは、作成する折り曲げのタイプに応じて 1 つまたは複数の三角形境界パッチによって表されます。

注: ハーネス アセンブリをモデリングするためにソリッド スイープの使用を選択しても、リボン ケーブルには影響しません。リボン ケーブルは常にサーフェスによって表されます。そのため、リボン ケーブルには干渉チェックがありません。