パーツ スケッチの概要

Autodesk Inventor で作成するパーツ モデルは、すべてスケッチが出発点となります。スケッチは、点、線分、形状、円弧などのジオメトリ要素を描画することで作成します。

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スケッチは、スケッチ フィーチャの基礎となります。スケッチ フィーチャは、押し出し、回転、ロフト、コイル、スイープなどがあり、スケッチ パーツに体積を加えます。

注: 一方、配置フィーチャは、パーツやアセンブリ内で、設計要素として使用できる、定義済みの機械的形状で構成されています。配置フィーチャの例としては、穴、面取り、フィレットなどがあります。

スケッチには、参照ジオメトリまたは構築ジオメトリを含めることができます。参照ジオメトリは、通常、エッジや頂点などのフィーチャの一部で、フィーチャのスケッチから新しいスケッチに投影します。構築ジオメトリは、スケッチやフィーチャの作成に役立ちますが、プロファイルやパスの指定には使用されません。

スケッチの要素

Inventor スケッチの要素を把握することで、要素を正確に作成し、パーツおよびアセンブリを適切にモデル化できるようになります。

スケッチでの作業中は、平面、作業平面、スケッチ曲線を指定できます。

スケッチ プロファイルは、フィーチャの断面を表す、スケッチ ジオメトリまたは参照ジオメトリで定義される閉じたループです。スケッチ セグメント、円弧、スプラインなどで定義された開いたプロファイルは、サーフェス形状を定義したり、境界まで延長して領域を閉じることができます。

スケッチ パスは、スイープ フィーチャの軌道です。パスは、線分、円弧、楕円、円で構成される開いたループまたは閉じたループで、始点が指定されています。

安定したスケッチを作成する

スケッチの重要な側面は、ジオメトリの安定性を確保することです。このため、Inventor ではスケッチ時に拘束がスケッチ ジオメトリに自動的に適用されます。スケッチ拘束は、手動で追加することもできます。拘束は、次の項目に影響を及ぼします。
  • スケッチ座標系へのジオメトリの方向。たとえば、ほぼ垂直な線分を描画すると、Inventor によって自動的に垂直になります。
  • スケッチ ジオメトリの間の関係。たとえば、拘束を追加して、形状または線分を直交、平行、正接、同心円にすることができます。または、スケッチ曲線間に比例関係を作成できます。

スケッチを安定化するために、寸法拘束を使用することもできます。パラメトリック寸法は、スケッチ ジオメトリのサイズと位置をコントロールし、スケッチ要素のサイズを変更するときに、歪みの発生を防止するのに役立ちます。

2D vs.3D スケッチ

2D スケッチは、X 座標と Y 座標に沿って平面に描画されます。3D スケッチの場合、3D 空間の任意の位置にジオメトリを作成できます。

2D スケッチを使用して、押し出しや回転などのフィーチャに対して平面ジオメトリを作成し、3D ロフトやスイープに 2D 断面図を作成します。

3D スケッチを使用して、ワイヤ、チューブ、スイープ、ロフトのパスを作成したり、サーフェス エッジを作成します。

2D スケッチは、パーツ(IPT)、アセンブリ(IAM)、図面(DWG)ファイルで作成できます。3D スケッチは、パーツ(IPT)ファイルでのみ作成できます。

スケッチのベスト プラクティス

スケッチを開始する前に、スケッチを適切な環境で作成できるように、スケッチの使用方法と目的を検討してください。2D スケッチの適切な用途として次のものが挙げられます。
  • パーツ: 遷移する平面をロフトに作成する、別の平面からジオメトリを投影してプロファイルで使用する、ジオメトリを複数のフィーチャで共有する、プロファイルをサーフェスに投影して複数の形状を作成する
  • アセンブリ: 複数のサブアセンブリにまたがる穴を追加する、押し出しで複数のパーツをカットする、溶接で溶接ビードを作成する
  • 図面: 穴注記を作成する、表題欄を作成する、スケッチ記号を作成する、製造上必要な細部を追加する

一方、ワイヤ ルートの場合は、複数のコンポーネントを参照するため、アセンブリのパーツ ファイルで 3D スケッチを作成して、コンポーネント配置を参照できます。別のシナリオとしては、2D スケッチで断面を作成し、3D スケッチで中心線またはスイープ パスを作成します。

スケッチ環境

Inventor でスケッチを作成する場合、スケッチ環境で作業します。スケッチ環境では、リボンの[スケッチ]タブ(2D スケッチ)または[3D スケッチ]タブ(3D スケッチ)に、必要なツールとコマンドがすべて用意されています。

スケッチ環境には、グラフィックス ウィンドウとブラウザもあります。グラフィックス ウィンドウでは、スケッチの作業を直接行います。ブラウザには、スケッチを作成すると、ジオメトリを作成していなくても、スケッチ アイコンが即座に表示されます。

2D スケッチの場合のみ、新しいスケッチを開始すると、[線分]コマンドが自動的にアクティブになります。スケッチの編集時には、このコマンドは自動的にはアクティブになりません。

ヒント: グラフィックス ウィンドウで、任意のスケッチ ジオメトリを右クリックし、[ブラウザ内を検索]を選択します。ブラウザで選択したジオメトリのスケッチが Inventor でハイライト表示されます。

スケッチ寸法は、寸法の状態に基づいて表示されます。
  • オレンジ = マウスが寸法の上に置かれている場合
  • 青 = 寸法が選択されている場合
  • 黒 = 寸法が表示されていて、選択されていない場合

[スケッチをキャンセル]をクリックすると、すべてのアクションが破棄されます。作成ワークフローの場合、これはスケッチが作成される前の時点に戻ることを意味します。編集ワークフローの場合、これはスケッチが編集される前の状態に戻ることを意味します。