レンダーしたイメージの精度を向上させる

シーンのサンプリング精度の調整、特定のオブジェクトのサンプリング(Maya ソフトウェア レンダラ)の調整、またはアーティファクトやフリッカの削減を行うことにより、レンダーしたイメージの精度を向上させることができます。

シーンのアンチエイリアシング パラメータを調整する

オブジェクト単位のアンチエイリアシング パラメータを調整する

Maya ソフトウェア レンダラのみ。

選択したオブジェクトのアトリビュート エディタ(Attribute Editor)で可視サンプルを大きくすることにより、非常に小さいオブジェクトのフリッカでも修正することができます。

アーティファクトとフリッカを減らす

Maya ソフトウェア レンダラのみ。

アーティファクトは意図しないブロッチ、バンドあるいはクロスハッチングとなってサーフェス上に現れます。アニメーション中に、テクスチャがサーフェスに沿ってフレームごとにちらついたり動作が遅すぎたりすることがあります。

アンチエイリアシングの場合とは異なり、レンダー設定(Render Settings)ウィンドウで設定を調整してアーティファクトやフリッカを減少させることはできません。代わりに、シャドウのアーティファクト、クリッピング プレーンのアーティファクトまたはアニメーション フリッカを個別に解決することができます。

シャドウ アーティファクト

レイ トレース シャドウはターミネータのエフェクト、つまりテッセレーション(スムーズ サーフェスに近似の三角形)の結果であるセルフ シャドウ エラーの影響を受けやすくなります。レイ トレース シャドウのアーティファクトを解消するには、テッセレーションのレベルを上げてください。

テッセレーションの詳細については、「テッセレーションおよび近似の基礎知識」を参照してください。

クリッピング プレーン アーティファクト

クリッピング プレーンは、オブジェクトがカメラからどのくらいの距離にあるかを判断するのに役立ちます。既定では、カメラはクリップ プレーンの自動レンダリング(Auto Render Clip Plane)がオンに設定されており、Maya はできるだけ正確にジオメトリをソートすることができます。オブジェクトが互いに貫通しているように見える場合は、クリップ プレーンの自動レンダリング(Auto Render Clip Plane)をオフにし、ニア クリップ プレーン(Near Clip Plane)を 1.0 に設定します。

特にオブジェクトが互いに接近している大きなシーンの場合は、バックグラウンド サーフェスが隣接したサーフェスを通して表示されることがあります。これは、ジオメトリの深度がカメラのクリッピング プレーンによって定義された結果によるものです。この問題は、情報を格納するための精度に制限があるために発生します。これは主に、カメラ パラメータの、ニア クリップの距離、ファー クリップの距離、カメラ アングルの影響を受けます。

クリッピング プレーンとその設定については、「クリッピング プレーン」を参照してください。

アニメーション フリッカ

Maya はレンダリング中にテクスチャをフィルタリングします。シーンの中でテクスチャがオブジェクトに沿ってフレームごとにちらついたりゆっくり進んだりする場合は、低解像度のファイル(File)テクスチャを使用することを検討してください。あるいは、ファイル テクスチャを使用していない場合は、テクスチャのアトリビュート エディタ(Attribute Editor)エフェクト(Effects)セクションで、フィルタ(Filter)設定を調整します。

テクスチャ フィルタリングの詳細については、「テクスチャ フィルタリング」を参照してください。