基本的なモデル解析

これまでのタスクでは、解析に使用するチュートリアル モデルを準備しました。ここまでで、材料の選択、多数個取り金型の設計、ランナー システムと冷却システムのモデリング、および解析の開始を実行しました。

注意アイコン このチュートリアル用のファイルを Autodesk Knowledge Network からダウンロードします(多数個取り充填解析を設定するチュートリアル)。

このタスクの内容

解析に関する詳細情報を提供するワークスペースのセクションが主に 2 つあります。

[スタディ タスク]ペイン - 結果

このスタディでは充填解析が実行されました。25 種類以上の結果が利用できます。充填時間から壁面せん断応力まで多岐にわたります。充填+保圧+反りなど、別の解析順序が選択されていた場合、さらに広範囲の結果セットが表示されます。

この充填解析は、選択した材料に関する既定のプロセス設定に基づいていました。これらの既定のプロセス設定は、実際の製造設定を反映するように、プロセス設定ウィザードで編集できます。プロセス設定を変更する場合、解析を再実行して結果を更新させる必要があります。

ログ枠

解析情報が[ログ]ペインに表示されます。充填解析を検討するためのタブが 4 つあります。

  1. 以前作成したモデリング チュートリアルのプロジェクトを開きます。

    前回のタスクのモデルを引き続き使用するか、「model_4_analysis.sdy」というファイルをダウンロードして解析します。

    スタディをダウンロードするには:

    1. インポート アイコン ([ホーム]タブ > [インポート]パネル > [インポート])をクリックします。

    2. [ファイルの種類]ドロップダウン リストを選択します。直接サポート対象のファイルの種類リストが開きます。[スタディ ファイル(*.sdy)]を選択します。

    3. チュートリアル ファイルを保存した場所に移動します。

    4. model_4_analysis.sdy」というファイルをクリックして、[開く]をクリックします。

      このスタディでは、以前のタスクで使用したモデルに対する充填解析が完了しており、解析結果が用意されています。

  2. 結果を表示するには、[スタディ タスク]ペインで結果名の横にあるチェック ボックスをクリックします。結果が[モデル]ペインにグラフィックス表示されます。

    ヒント: 成形品上の任意の位置における結果の値を表示するには、確認アイコン ([結果]タブ > [確認]パネル > [確認])をクリックして、モデル上をクリックします。
  3. 解析結果の完全なリストを表示する場合や、結果のカスタム バージョンを作成する場合は、新規プロットアイコン ([結果]タブ > [プロット]パネル > [新規プロット])をクリックします。

    プロットの形式を変更する方法については、「ポストプロセス」のチュートリアルで説明します。

  4. [スタディ タスク] ペインで[ログ]を選択し、ログ ペインを表示します。

Autodesk Moldflow Insight では、シミュレーションで使用する成形品の設計、材料、および成形条件に関する詳細な情報を参照できます。

利用可能な充填解析の結果をいくつか、以下に示します。

充填時間
充填時間結果は、成形品内の樹脂のフロー パスを示します。成形品の充填に要した時間に対して、結果をアニメーション化できます。
V/P 切り替え時の圧力
圧力結果は、速度制御から圧力制御への切り替え点における、金型内部でのフロー パス上の圧力分布を示します。
平均速度
平均速度結果プロットは、流動方向、および金型キャビティ内部で樹脂が移動する速度の平均値を表示します。
コア層配向
コア層配向結果は充填解析終了時に作成され、繊維充填材料を使用している場合に成形品のコア層での分子配向や繊維配向の指標となります。
突出可能温度への到達時間
突出可能温度への到達時間結果は、成形品が突出可能温度になるまで固化するために要した時間を、サイクルの開始時点から測定したものを示します。
バルク温度
バルク温度結果は、結果が生成された時点における、成形品の肉厚方向の加重平均温度を示します。バルク温度は、特定の位置を通って流れるエネルギーを表します。
ウェルド ライン
ウェルド ライン結果は、充填した成形品モデルにおけるウェルドの存在と位置を示します。ウェルド ラインはモデル上に表示され、成形品の強度に問題が発生する兆候となる場合があります。すべてのウェルド ラインを表示するには、必要に応じてモデルを回転してください。
エアー トラップ
エアー トラップ結果は、2 つ以上のフロー フロントの合流点または充填の最終点で樹脂が止まる領域を示します。この結果で強調表示される領域では、エアー トラップが発生する可能性があります。すべてのエアー トラップを表示するには、必要に応じてモデルを回転してください。エアー トラップは、モデル上に大きな輪郭として表示されます。

解析の結果を確認するときには、まず、充填時間結果と圧力結果をチェックすると効果的です。これらの結果から、成形品の設計に関連する充填や圧力分布の問題が発生する可能性がある場所がわかります。問題が見つかった場合は、成形品の設計を変更するか、材料と成形条件の組み合わせを変更します。

このスタディの結果は、充填パターンおよび成形品の設計に問題がないことを示しています。

親トピック: 多数個取りの充填解析での設定(チュートリアル)

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