共通のコンストレイント設定

Constraint Settings には、コンストレイントの動作を制御するその他の要素の有効、オフセット、ロック、および設定が可能なコントロールがあります。これらの機能は Navigator ウィンドウと Properties ウィンドウの両方の Constraint Settings にあります(次の図の A と B)。

Constraint Settings A. Navigator ウィンドウ B. Properties ウィンドウ

Constraint Type フィールド

Constraint Type フィールドには、Relations や Position などといった、選択されているコンストレイントのタイプが表示されます。コンストレイントの元々のタイプが常に表示されるので、コンストレイントの名前を変更した場合に便利です。

Used In Story インジケータ

Used In Story インジケータは、カレント コンストレイントが Story ウィンドウで使用されているかどうかを表示します。ストーリー設定では、コンストレイントのアクティブ化をスケジュールできます。

コンストレイントがアクティブなときにコンストレイントのステータスを変更することによって、キャラクタの環境における変化のシミュレーション、異なるコンストレイント間の切り替えとブレンド、およびコンストレイントのフェード インとフェード アウトを行うことができます。

Active オプション

コンストレイントをアクティブにしてコンストレインするオブジェクトの位置を変更するには、Active を有効にします。たとえば、Range コンストレイントを有効にすると、Active が有効な場合、コンストレインされたオブジェクトはソース オブジェクトの上部に移動します。

Lock オプション

コンストレインされたオブジェクトの位置または回転をロックするには、Lock をアクティブにします。これにより、コンストレインされたオブジェクトはロックされ、コンストレイントがアクティブな間はオブジェクトを移動できません。

注: Relational コンストレイントおよび Expressions コンストレイントでは Lock ボタンを使用しません。

たとえば、2 つのマーカーが 3 つ目のマーカーの位置に影響を与える Positions コンストレイントでは、コンストレイントを有効にした後で 3 つ目のマーカーを移動することができます。これによって、コンストレインされたオブジェクトにローカル オフセットを追加することができます。

コンストレインされたオブジェクトにオフセットを適用したら、Lock オプションをオンにしてオフセットを保存します。コンストレイントを無効にした場合は、コンストレインされたオブジェクトを移動してから、再度コンストレイントをアクティブにします。コンストレインされたオブジェクトは、最初に Lock オプションをオンにしたときの位置に戻ります。以下の図をご覧ください。

コンストレイントをアクティブにした後、コンストレインされたオブジェクトを移動できます。A. コンストレイントをアクティブにする前 B. コンストレイントをアクティブにした後

注: コンストレイントをロックすると、Snap や Zero などの他のコンストレイント オプションは使用できません。コンストレイントがアクティブである限り、コンストレインされたオブジェクトを移動したり回転することはできません。

コンストレイントをロックすると、オブジェクトを誤って動かしてしまうというような事態を避けることができますが、時間をかけてオブジェクトの位置や回転を微調整していた場合は、労力の無駄になります。

コンストレイントで使用されているモデルにデータをプロットした場合は、コンストレイントを無効にすることをお勧めします。無効にしない場合、ソース オブジェクトはモデルのデータではなくモデルを制御します。

Snap ボタン

Snap をクリックして、コンストレイントの位置、回転、またはスケールと、コンストレイン対象オブジェクトの現在の位置との間のオフセットを作成します。Snap は、コンストレインされたオブジェクトの再配置とオフセットの追加に使用します。

スナップ例 A. スナップをアクティブにする前の Parent/Child コンストレイントの氷 B. スナップをアクティブにした後のグラス内の氷

Snap をクリックすると、コンストレイントがアクティブにされますが、コンストレインされたオブジェクトの現在の移動および回転と、コンストレインされる移動および回転の間のオフセットは保持されます。これは、コンストレイントの現在の位置または回転を変更せずにコンストレイントをアクティブにする場合に便利です。

コンストレイントがアクティブな場合、コンストレインされたオブジェクトを移動したり回転したりして、そのローカル オフセットを変更することができます。新しいオフセットを保存するには、Snap をクリックします。コンストレイントを無効にし、コンストレインされたオブジェクトを移動してから、再度コンストレイントをアクティブにします。コンストレインされたオブジェクトは、最後に Snap オプションをクリックしたときの位置に戻ります。

Snap とチェーン IK コンストレイント
チェーン IK コンストレイントで Snap をクリックすると、Pole オブジェクトは移動しません。チェーン IK 設定の Pole Type メニューで Chain IK Pole Type を Object に手動で設定すると、Pole Vector に優先し、Snap をアクティブにした後にチェーンが反転または移動します。

Zero ボタン

Zero オプションをクリックして、ソース オブジェクトとコンストレインされたオブジェクトの間の移動および回転オフセットを削除します。

たとえば、Positions コンストレイントを使用して 2 つのマーカーがコンストレインされる場合、2 つのマーカーの間にオフセットが作成されます。

立方体は、ソース オブジェクトである棒を基準にコンストレインおよびオフセットされます。

このコンストレイントに対して Zero オプションをクリックすると、オフセットが削除され、コンストレインされたオブジェクトはソース オブジェクトの位置に配置されます。

Zero をクリックすると、オフセットが削除され、軸は立方体と棒に位置合わせされます。

Zero は、ソース オブジェクトとコンストレインされたオブジェクトを使用するコンストレイントでのみ使用できます。

注: Relations および Expressions では Zero ボタンを使用しません。

Weight 設定

Weight 設定を使用して、コンストレイントのアクティビティのレベルを制御し、コンストレイントの「ブレンド」を作成します。Weight の既定の値は 100% です。これは、コンストレイントが完全にアクティブであることを示します。

Weight の値 50% は影響を受けるコンストレイントの半分がアクティブで、値 0% はコンストレイントが完全に非アクティブであることを示します。

たとえば、Positions コンストレイントの Weight を 50% に設定すると、コンストレインされたオブジェクトの位置は元の位置とソース オブジェクトの位置の中間になります。

また、Weight の値は、Relational コンストレイントでアニメートするか、使用することができます。

Story ウィンドウを使用すると、複数のコンストレイントに対して同じ機能を実行することができます。