VR インタラクション、テレポート、HMD の一般的な用途のために設定をカスタマイズするには、[バーチャル リアリティ]の基本設定を理解しましょう。
メニュー バーで、[編集] > [基本設定]をクリックして、ダイアログ ボックスの左側で、[バーチャル リアリティ]を選択します。変更を加えたら、[適用]を押して[OK]をクリックし、変更を保存します。
[バーチャル リアリティ]の基本設定は、可視化、ツールチップ、オブジェクトの衝突、テレポート、および視線トラッキング、フォービエイテッド レンダリング、StarVR を使用するためのインタラクション設定をカスタマイズする場合に使用します。これらのオプションは、[インタラクション]または[HMD]という 2 つのタブのいずれかに配置されています。コントローラのバインドをカスタマイズまたはリセットするには、[OpenXR]タブを使用します。すべてを設定したら、[適用]をクリックします。
基本設定の編集またはリセットの詳細については、「 基本設定を編集する 」を参照してください。
[インタラクション]タブ
これらのパラメータを使用して、VR で既定の一般的な操作、ハンド トラッキング、テレポート、マーカーのトラッキングの操作を設定します。
Varjo XR-3 ユーザのみが使用できます。
トラッキング対象の手に対して、ハンド トラッキングの有効化と手の移動オフセットと回転オフセットの設定を行った場合の既定の状態を設定します。
Varjo XR-3 ユーザの場合、VR または XR の基本設定でハンド トラッキングを有効にすると、ハンド トラッキングが自動的にアクティブになります。
[トラッカー]: Varjo XR-3 および VR-3 ユーザのみが使用できます。ハンド トラッキングに使用する既定のシステムを設定します。
他のデバイスにハンド トラッキングを設定する
[カスタム]トラッカー オプションを使用する場合は、すべてのトラッキング データを VRED の Python インタフェースに提供する必要があります。この方法はデバイスごとに異なります。ただし、Python スクリプトを使用してトラッキング データにアクセスできる場合は、使用したメソッドによって返される
vrdTrackedHand
オブジェクトに、このトラッキング データを設定する必要があります。そのためには、トラッキング対象の手や指のジョイントに関する変換データが必要になります(この仕組みについては、externalHandTracking.py
のサンプル ファイルを参照してください)。テストする場合は、対応する基本設定を行い、スクリプトをロードして、VR を開始します。すべての機能を理解するために、手やジョイントのトランスフォームの値を変更して、スクリプトを変更しなければならない場合があります。
テレポート モードと範囲の既定の状態を設定します。
[地面モード]: テレポートしてモデル上にテレポートする場合、またはモデル周辺の領域内部にテレポートする場合の既定のモードを設定します。
自動車の内部、または地面上のいずれかの場所にテレポートするには、[地面の上]を選択します。[ジオメトリ上]が選択されている場合は、ジオメトリ上にテレポートできますが、ジオメトリ内にはテレポートできません。
オブジェクトに近い場合やレーザー ポインタを使用する場合の操作性を向上させるには、これらのオプションを使用します。ポインタの端にある球は、オブジェクトの近くで使用するには大きすぎることがあります。
オブジェクトに近づくか、オブジェクトから遠ざかって、球のサイズとレーザーの直径が変更されたときに、これらのオプションを使用して両方に最適なサイズと直径を設定します。
マーカー トラッキング システムは各マーカーを検出し、0.0 ~ 1.0 の範囲内の信頼度値を割り当てます。
0.0 の場合は、検出された結果(マーカー ID と位置)が 100% 正しくないと判断されます。
1.0 の場合は、検出された結果(マーカー ID と位置)が 100% 正しいと判断されます。
たとえば、値が 0.9 のマーカーは、マーカーの位置と ID の正確性について 90% 信頼できることを意味します。
信頼度値が低いマーカーは、位置が移動している可能性があります。許容できる最小信頼度の設定値を大きくすると、検出された結果の中で信頼性が低いものは無視されるようになります。
検出されたマーカーの信頼度値が高くても、後で最小値を下回る信頼度値が検出された場合、このマーカーは無視され、位置は更新されません。
マーカーの使用の詳細については、「複合現実のマーカー」を参照してください。
[HMD]タブ
これらのパラメータを使用して、視点トラッキング、フォービエイテッド レンダリング、HMD 固有のオプションの既定の HMD 設定を行います。これらは既定で無効になっています。
VRED は現在、HTC VIVE Pro Eye および StarVR ヘッドセットの視線トラッキングをサポートしています。
フォービエイテッド レンダリングには OpenGL Shading Rate 拡張機能が必要であり、使用できるのは NVIDIA RTX カード(Turing アーキテクチャ)に限られます。
これにより、周辺領域のイメージの品質が低下して、パフォーマンスが向上します。このオプションは、視線トラッキングで使用されます。
[フォービエイテッド レンダリング]: 既定のフォービエイテッド レンダリングの状態を設定します。これは、既定では無効になっています。オンの場合、視線トラッキング対象の領域は高解像度で、周辺領域は低解像度でレンダリングされます。
このオプションは現在、Varjo および StarVR ヘッドセットではサポートされていません。視線トラッキング機能がない別のヘッドセットを使用している場合は、VR のフォービエイテッド レンダリング基本設定のオプションを有効にします。ただし、視線をトラッキングできないため、中心領域は移動しません。中心領域はイメージの中央に固定されたままになります。
OpenGL Shading Rate Image 拡張機能に関するメッセージが表示される場合、原因は、フォービエイテッド レンダリングを使用できるのが NVIDIA RTX カード(Turing アーキテクチャ)に限られるためです。
[中心領域のサイズ]: 楕円形の中心領域の既定のサイズを設定します。
フォービエイテッド レンダリングの設定にアクセスするための新しい Python サービス vrHMDService
が追加されました。
[シェーディング品質]: フォービエイテッド レンダリング シェーディングに使用する既定のレベルを設定します。フォービエイテッド レンダリングを使用するイメージ領域は 3 つあり、それぞれ異なるシェーディング精度でレンダリングできます。
上記のレンダリング イメージでは、次の品質を示しています。
独自のシェーディング精度を設定するには、プリセットを使用するか、[カスタム]を選択します。通常、レンダリング品質は、最も内側の領域が(他の 2 つの領域と比べて)最高になり、周辺が最低になります。
[最高のパフォーマンス]: 周辺に粗いシェーディングを使用することで、低い表示品質で最高のパフォーマンスを実現します。
[バランス]および[最高品質]: 表示品質が改善されます。特にカーボン マテリアルや特定のテクスチャを含むマテリアルなど、小さな反復パターンのあるマテリアルで品質が大幅に向上します。
表示品質が改善されるのは、スーパーサンプリングのシェーディング精度として、2x (2 サンプル)、4x (4 サンプル)、8x (8 サンプル)などを使用しているためです。
スーパーサンプリングのシェーディング精度が有効になるのは、マルチサンプル アンチエイリアシング(リアルタイム アンチエイリアシング)を使用して、少なくとも同じ量のサンプルがレンダリングされている場合のみです。
[フォービエイテッド レンダリング]基本設定の[シェーディング品質]設定の横にヒントが表示され、必要なサンプルの最小数が表示されます。サンプル数が十分にあるリアルタイム アンチエイリアシングのレベルをアクティブにします。既定で使用されるサンプル数は、[低]の場合は 2、[中]の場合は 4、[高]の場合は 8 です。
たとえば、ヒントに 4 個以上のサンプルが必要であると示されている場合は、[中]または[高]のリアルタイム アンチエイリアシングをアクティブにします。リアルタイム アンチエイリアシングのサンプル数は、基本設定([編集] > [基本設定] > [レンダリング] > [レンダリング ウィンドウ] > [可視化(高度)]タブ > [リアルタイム アンチエイリアシング プリセット])で変更できます。
具体的なプリセットの精度を、次に示します。
プリセット | 内側(中心) | 中央の精度 | 周辺の精度 |
---|---|---|---|
最高のパフォーマンス | 1 サンプル | 4 ピクセルあたり 1 サンプル | 16 ピクセルあたり 1 サンプル |
バランス | 4 サンプル | 1 サンプル | 4 ピクセルあたり 1 サンプル |
最高品質 | 8 サンプル | 4 サンプル | 2 サンプル |
[カスタム品質]: 内側、中央、周辺のイメージ領域に対して、既定のカスタム フォービエイテッド レンダリングのシェーディング精度を設定します。
[内側]: 中心領域
[中央]: 内側と周辺の間のトランジション ゾーン
[周辺]: 外側の周辺領域
パラメータごとに、次のいずれかのオプションを選択します。
[1 サンプル]: これはフォービエイテッド レンダリングを使用しない標準のシェーディング精度です。
[4 ピクセルあたり 1 サンプル]と[16 ピクセルあたり 1 サンプル]: シェーディング精度が低いシェーダほど、評価頻度は小さくなります。マテリアル評価の結果は、複数のピクセル(例: [4 ピクセルあたり 1 サンプル]は 2 x 2 のピクセル ブロックあたりのサンプル数が 1 となる粗いシェーディング)に対して使用されます。
[2 サンプル]、[4 サンプル]、[8 サンプル]: シェーディング精度が高いマテリアルは、ピクセルごとに最大 8 回評価されます。
正確なシルエットを持つ変位マテリアルは現在、常に標準のシェーディング精度で評価されます。
これらのオプションは、既定のネイティブ フォービエイテッド レンダリング状態、開始したモード、および手の深度を設定するための Varjo HMD 固有のオプションです。
基本設定が完了したら、[適用]をクリックし、[OK]をクリックして、これらの設定を保存します。
[深度予測]: XR の実世界の手の既定の状態を設定します。有効にすると、複合現実のビデオ内で実世界の手を検出し、これらが仮想オブジェクトよりも手前にある場合は、仮想オブジェクトの前に表示します。無効にすると、実際の手がレンダリングされたオブジェクトよりも手前にある場合でも、VRED からレンダリングしたときに、実際の手は常にオクルードされます。
[深度予測]: オフ | [深度予測]: オン |
---|---|
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OpenXR
OpenXR を使用するデバイスのコントローラのバインドを設定するには、[OpenXR]タブを使用します。
OpenXR コントローラのバインドを変更した場合、VRED はセッションを再起動する必要があります。通知内の[OK]をクリックしてセッションを再起動し、新しいバインドを適用します。
VRED でコントローラのバインドを設定すると、アクティブな OpenXR ランタイムに対してのみこれらのマッピングが提案されることに注意してください。ランタイムは、これらの提案を無視するように決定することもできます。この場合、対応するランタイムでマッピングを設定する必要があります。「 SteamVR のコントローラのバインドを管理する 」を参照してください。
[コントローラ タイプ]: 使用するコントローラのタイプを設定します。HTC VIVE、HTC VIVE Cosmos、Oculus Touch、Microsoft Motion、および HP MR から選択できます。
[左=右]: 有効にすると、コントローラ マッピングが、左右のコントローラの両方で同じ設定になります。無効にすると、コントローラの方法とアクションに対して左右のコントローラに異なるバインドを設定できます。
次に、各アクションについて、アクションの横にあるドロップダウン メニューからコントローラのバインドを選択します。完了したら、[適用]をクリックします。
[スナップを配置]: 配置ツールのスナップ機能をアクティブにするために使用するコントローラ入力を設定します。
[ポインタ実行]: ポインタに使用するコントローラ入力を設定します。
[ポインタ レイ ポーズ]: ポインタ レイの配置に使用するコントローラ入力を設定します。
[ポインタ表示]: ポインタ レイの表示に使用するコントローラ入力を設定します。
[テレポート実行]: テレポートに使用するコントローラ入力を設定します。
[テレポート レイ ポーズ]: テレポート レイの配置に使用するコントローラ入力を設定します。
[テレポート表示]: テレポート レイの表示に使用するコントローラ入力を設定します。
[VR メニューの位置]: メニューの配置に使用するコントローラ入力を設定します。
[VR メニューの表示]: メニューの表示と非表示に使用するコントローラ入力を設定します。
[既定に設定]: コントローラのバインドに対する変更をすべて削除し、既定値に戻します。
[コントローラを追加]: 別のタイプのコントローラを追加して設定します。コントローラを削除するには、[コントローラを削除]をクリックします。
コントローラのボタンの設定をカスタマイズするには、次の操作を行います。
[バーチャル リアリティ]基本設定で、[OpenXR]を選択します。
[コントローラ タイプ]ドロップダウン メニューからコントローラを選択します。
各コントローラに異なるバインドを適用する場合は、[左=右]チェックボックスをオンにします。それ以外の場合は、無効にします。
各アクションの横にあるドロップダウン メニューを開き、オプションを選択します。
アクセスできないようにするには、アクションを無効にします。手順については、「 アクションを無効にする 」を参照してください。コントローラのボタンを無効にすることもできます。手順については、「 コントローラ ボタンを無効にする 」を参照してください。
完了したら、[適用]をクリックします。
コントローラのバインドをカスタマイズするときに、左右のコントローラを互いに独立して設定することができます。
これを行うには、[バーチャル リアリティ]基本設定の[OpenXR]タブで、[左=右]チェックボックスをオンにします。
すべてのコントローラのバインドを既定値にリセットするには、[バーチャル リアリティ]基本設定の[OpenXR]タブで[既定に設定]をクリックします。
他のコントローラを追加したり、そのバインドをカスタマイズすることができます。
アクションを無効にしてセッションでアクセスできないようにするには、次の操作を実行します。
後でアクションにアクセスできるようにするには、ドロップダウン メニューから[メニューをクリック]や[X タッチ]などのターゲットを選択します。
[バーチャル リアリティ]基本設定の[OpenXR]タブを使用して、コントローラ ボタンを無効にすることができます。コントローラのバインド リストで、ボタンがアクションに割り当てられていないことを確認します。割り当てられている場合は、アクションのドロップダウン メニューから別のオプションを選択します。
OpenVR
OpenVR を使用して特定のデバイスをブロックするには、[OpenVR]タブを使用します。
[ブロックされた入力デバイス]: 登録時にブロックされる OpenVR 入力デバイスのモデル名またはシリアル名のリストを表示します。この領域内で右クリックすることにより、次のオプションを使用することもできます。
[作成]: デバイスのモデル名またはシリアル名を入力するためのフィールドを作成します。
[編集]: デバイスのモデル名またはシリアル名を編集できます。
[削除] ([Del]): 選択したデバイスのモデル名またはシリアル名を削除します。