Vault でのファイル バージョンのパージについて説明します。
Vault のファイルは長期にわたって使用されるため、バージョンが作成され、Vault のスペースが占有されていきます。バージョンの範囲は、初期のドラフト バージョンから進行中の作業のバージョンを経て最終バージョンに及びます。パージ ウィザードを使用することによって、Vault のバージョン履歴を管理できます。必要なくなったバージョンを Vault からパージできるので、Vault データベースがコンパクトになり、Vault の全体的なパフォーマンスが向上します。
パージ ウィザードでは、Vault からバージョンを削除する基準を指定できます。ファイル バージョンが Vault に保持されるために一致する必要がある条件を指定します。指定した条件に一致しないバージョンが Vault から削除されます。
注: この操作を実行するには、管理者または Document Editor II のロールが割り当てられている必要があります。これらの役割が与えられているかどうかについては、 Vault 管理者にお問い合わせください。パージするファイル バージョン、およびすべての関連ファイルは、パージする前に Vault にチェックインしておく必要があります。
パージのルールを結合してファイルに適用することができます。たとえば、ライフサイクル ステータスに変更がなく、リビジョンのみが変更された場合、[コントロール]設定でそのステータスに「最終」オプションが設定されていれば、リビジョンの最初のバージョンをパージすることができます。Vault ファイルの保存管理に役立つように、ライフサイクル定義に割り当てられたファイルのパージ設定を構成するには、「ライフサイクル ステータスのコントロールを編集する」を参照してください。
パージの基本的なルール:
- リビジョンの最新バージョンをパージすることはできません(リビジョンは削除されません)。ファイルとそのすべてのバージョンを Vault から削除するには、[削除]を使用します。
- ラベル付けされているファイル バージョンをパージすることはできません。
- 現在チェックアウトされているファイルにより、旧バージョンをパージすることができます。
- 従属親バージョンを持つ子は、親バージョンをパージするまでパージすることはできません。
- 管理者ロールにはさらに制限があります。親が存在し、既存のアクション セットの一部ではない場合、バージョンをパージすることはできません。
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Autodesk Vault Professional の場合:
- Vault Professional のアイテムにリンクしているファイル バージョンをパージすることはできません。アイテムにリンクしているバージョンを削除するには、最初にアイテムをアイテム マスタから削除する必要があります。
- 「ライフサイクル定義によるコントロール」とマークされているファイル バージョンは、パージできない場合があります。
- ファイルは、リビジョンおよびライフサイクル ルールに基づいてパージされます。ライフサイクルによってコントロールされていないファイルをパージするには、[パージ]ダイアログで[バージョン選択基準]セクションを設定します。
- リビジョン スキーマを持たないファイルは「null」リビジョンとみなされ、ライフサイクルを使用して設定した場合にはパージすることができません。ライフサイクル コントロール ルールに基づいてパージするには、ライフサイクルにリビジョン スキーマを割り当てる必要があります。また、パージの対象には、リビジョン スキーマを使用する必要があります。