Autodesk InfraWorks データを Autodesk Civil 3D に読み込むには、ローカルの Autodesk InfraWorks モデルまたは InfraWorks から書き出した IMX ファイルを参照します。Civil 3D データを InfraWorks に読み込むには、Civil 3D DWG ファイルにデータ ソースとしてリンクします。
データ交換ワークフロー
InfraWorks で初期設計を完了した後で、InfraWorks モデルを Autodesk Civil 3D に読み込んで詳細設計を続行することができます。
または、Civil 3D でプロジェクトを開始した後で、設計プレゼンテーションを作成する際または InfraWorks で設計作業を続行する際に、InfraWorks にプロジェクトを読み込むことができます。
注: InfraWorks から Civil 3D の図面にリンクするには、InfraWorks と Civil 3D の両方が同じコンピュータにインストールされている必要があります。
InfraWorks を使用して初期設計を作成する
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InfraWorks で作成されたコンポーネント道路
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Civil 3D でモデルを開き、Civil 3D を使用して詳細設計を続行する
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InfraWorks コンポーネント道路を Civil 3D に読み込む際に作成されたコリドー
InfraWorks コンポーネント道路を Civil 3D に読み込む際に作成されたアセンブリ
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Civil 3D 図面を InfraWorks に読み込む方法の詳細については、InfraWorks ヘルプの「概要 - Autodesk Civil 3D とのデータ交換」および「Autodesk Civil 3D データを InfraWorks モデルに追加するには」を参照してください。
アプリケーションの要件
Autodesk InfraWorks データを Autodesk Civil 3D に読み込むために、InfraWorks を Civil 3D と同じコンピュータにインストールしておく必要はありません。ただし、ローカルの InfraWorks モデル(SQLite ファイル)を開くオプションは、InfraWorks が同じコンピュータにインストールされている場合にのみ使用できます。InfraWorks がインストールされていない場合は、InfraWorks から書き出した IMX ファイルを使用して InfraWorks データを Civil 3D に読み込むことができます。
InfraWorks では、Civil 3D を Civil 3D と同じコンピュータにインストールしている場合、InfraWorks DWG を使用するオプションを選択できます。
座標系と単位
InfraWorks モデルと Civil 3D 図面間でのオブジェクトの交換を準備する際は、次のガイドラインに従って座標系と単位を設定することをお勧めします。
- Civil 3D 図面で使用する座標系と互換性のある InfraWorks モデルで UCS を設定します。既定では、モデル ビルダーで作成した InfraWorks モデルは、Civil 3D でサポートされていない LL84 座標系を使用します。Civil 3D 図面に座標系が指定されていない場合、または座標系に互換性がない場合は、Civil 3D で InfraWorks モデルを開く際に図面の座標系を設定または変更できます。InfraWorks データを読み込むには、Civil 3D 図面で座標系が指定されている必要があります。
- Civil 3D で使用する IMX ファイルを InfraWorks から書き出す場合は、IMX ファイルのターゲット座標系を Civil 3D 図面で使用する座標系と同じにすることをお勧めします。 詳細については、「Autodesk Civil 3D の InfraWorks モデルを開くには」を参照してください。
- InfraWorks モデルと Civil 3D 図面の両方で、同じ単位タイプを使用します。InfraWorks モデルでは既定でメートル単位が使用されます。Civil 3D でオブジェクト設定ファイルを設定する際は、計画ユーティリティと排水管ネットワークに指定するパーツ カタログの単位が、InfraWorks モデルで使用されている単位と同じであることを確認します。
オブジェクト設定
オブジェクト設定ファイルは、Civil 3D に読み込む InfraWorks オブジェクトのタイプを指定し、オブジェクトの設定を指定します。さまざまなシナリオを処理するため、複数のファイルを設定することができます。
定義済みオブジェクト設定ファイルは、次のフォルダに用意されています。
- C:\ProgramData\Autodesk\C3D 2025\jpn\Data\InfraWorks Object Settings\Metric
- C:\ProgramData\Autodesk\C3D 2025\jpn\Data\InfraWorks Object Settings\Imperial
次の定義済みオブジェクト設定ファイルが提供されます。
- All Objects.xml: すべてのタイプの InfraWorks オブジェクトを読み込みます
- Design Objects.xml: InfraWorks 設計オブジェクトのみを読み込みます
- Planning Objects.xml: InfraWorks 計画オブジェクトのみを読み込みます
Civil 3D に読み込み可能な InfraWorks データ
次の表は、Civil 3D に読み込み可能な InfraWorks モデル オブジェクトのタイプと、これらが読み込まれた後の Civil 3D 図面オブジェクトのタイプを示しています。
InfraWorks モデル オブジェクト
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Civil 3D 図面オブジェクト
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データ交換に関する注記
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地形サーフェス
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TIN サーフェス
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- 地形サーフェスは AIW_Existing_Ground、AIW_Existing_Transportation、AIW_Proposed_Ground として Civil 3D に読み込まれます。
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計画ユーティリティ
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パイプ ネットワーク(ユーティリティ タイプ = 未定義)
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- InfraWorks の計画ユーティリティは(集排水口やマンホールの代わりに)汎用パイプライン コネクタを備えているパイプラインで、ユーティリティ タイプは未定義になります。
- ユーティリティ タイプというプロパティが Civil 3D のパイプ ネットワークに追加されました。このプロパティは、Civil 3D から InfraWorks に読み込まれた計画ユーティリティでは[未定義]に設定されます。
- すべてのパイプは、選択したパイプ カタログ内の最初のパーツを使用して作成されます。
- すべての構造物は Null 構造物として作成されます。
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計画道路
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線形
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- 計画道路とは、InfraWorks の[道路を追加]ツールを使用して作成される道路、または既存の条件を反映するデータをモデルに読み込むときに作成される道路です。
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設計道路
注: Autodesk InfraWorks 2019 で作成した道路は、計画道路またはコンポーネント道路のいずれかです。詳細については、「 計画道路とコンポーネント道路について」を参照してください。
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線形、計画地盤の縦断、現況地盤の縦断(オプション)
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コンポーネント道路とコリドー コンポーネント道路
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線形、計画地盤の縦断、現況地盤の縦断(オプション)、アセンブリ、コリドー
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コンポーネント道路とコリドー コンポーネント道路は、同じ方法で InfraWorks から書き出されます。
InfraWorks コンポーネント アセンブリは、InfraWorks モデルを Civil 3D で開く際に、以下のサブアセンブリにマッピングされます。
InfraWorks コンポーネント道路コンポーネント
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Civil 3D サブアセンブリ
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変形した縁石
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基本縁石
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縁石
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基本縁石
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縁石と側溝
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基本街渠
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固定勾配法面展開
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最大幅法面展開
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固定幅法面展開
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オフセット法面展開
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ジャージー バリア
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基本バリア
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車線
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基本車線
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路肩
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基本路肩
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歩道
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基本歩道
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勾配のついた中央分離帯
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バリア付き中央分離帯
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交差点
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交差点巻き込み部の線形を使用した交差点
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次のような場合、InfraWorks の交差点は、Civil 3D では交差点ではなく静的な交差点巻き込み部の線形に変換されます。
- 交差点に 4 つを超えるレグが含まれている場合
- 交差点がテーパ カーブの巻き込み部で単曲線を使用している場合
- T 形交差点の中心線が実際に交差しない場合
- 交差点の道路の同じ側にあるオフセットが等しくない場合(次の図のようにオフセット 1 がオフセット 2 よりも幅が広いような場合)。
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排水管ネットワーク
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パイプ ネットワーク(ユーティリティ タイプ = 排水)
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- InfraWorks の排水管ネットワークは、汎用パイプライン コネクタの代わりに集排水口とマンホールを備えており、ユーティリティ タイプは[排水管]になります。
- ユーティリティ タイプというプロパティが Civil 3D のパイプ ネットワークに追加されました。このプロパティは Civil 3D から InfraWorks に読み込まれた排水管ネットワークでは[排水]に設定されます。
- Civil 3D 構造物プロパティでは、マンホールには[グレーチング]プロパティが、集排水口には[格子]プロパティが割り当てられます。
- パーツ カタログ(汎用排水カタログ - インペリアルと汎用排水カタログ - メトリック)は、InfraWorks の集排水口とマンホールを Civil 3D に読み込む場合に使用する Civil 3D に含まれます。集排水口およびマンホール(構造物)は、カタログのインペリアルまたはメートル単位が適用された同様のパーツを使用します。
- パイプは指定したパイプ カタログで最も近いパイプ シェイプ、マテリアル、サイズを使用します。
- InfraWorks モデルを Civil 3D で開く際に「読み込み」という名前のパイプ ネットワーク パーツ リストが作成されます。このパーツ リストには必要なパーツのみが含まれます。
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カバレッジ(地形変更)
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3D ポリライン
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- InfraWorks の地形を変更するカバレッジのみが含まれています。
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水域
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3D ポリライン
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橋梁
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橋梁
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- 橋梁は、Autodesk Civil 3D 2021 で導入された新しいタイプの橋梁オブジェクトとして Civil 3D に取り込まれます。
- 橋梁コンポーネントは、Civil 3D のオブジェクト(橋台、桁、デッキなど)としても作成されます。
- 橋梁データセットが InfraWorks から再パブリッシュされている場合は、[InfraWorks データセットを管理]コマンドを使用して Civil 3D に再ロードできます。
- 平面図での橋梁の外観は、[Civil 3D への橋梁]画層設定を使用してコントロールされます。これは、[InfraWorks - Civil 3D 交換設定を構成]ダイアログ ボックスから設定できます。
- 橋梁投影スタイルを使用して、橋梁を縦断ビューに投影し、その外観をコントロールすることができます。
詳細については、「概要 - Civil 3D で InfraWorks の橋梁を使用する」を参照してください。
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環状交差点
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環状交差点
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- 環状交差点を Civil 3D で読み込むと、AutoCAD Civil 3D 2017 に導入された新しいタイプの環状交差点オブジェクトとして処理されます。このタイプは、Autodesk Vehicle Tracking 環状交差点フィーチャと統合可能です。
- Civil 3D で読み込んだまたは作成された環状交差点を InfraWorks に読み込むことはできません。
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トンネル
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メッシュ
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一般オブジェクト
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3D ソリッド
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注: InfraWorks から読み込んだデータを使用して Civil 3D で作成した線形は、サイトに割り当てられません。
InfraWorks に読み込み可能な Civil 3D データ
次の表は、InfraWorks に読み込み可能な Civil 3D 図面オブジェクトのタイプと、これらが読み込まれた後のモデル オブジェクトのタイプを示しています。
Civil 3D 図面オブジェクト
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InfraWorks モデル オブジェクト
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データ交換に関する注記
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TIN サーフェス
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地形サーフェス
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- 各サーフェスは InfraWorks の[データ ソース]パネルに一覧表示されます。 InfraWorks に読み込んだサーフェスが他のサーフェスを隠す場合は、[サーフェス画層]ダイアログ ボックスで地形サーフェス画層の順序を変更できます。このダイアログ ボックスには、[データ ソース]パネルからアクセスできます。
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線形と縦断
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コンポーネント道路(水平および垂直ジオメトリ)と軌道。コリドー基線で使用されている線形は、コリドー コンポーネント道路として InfraWorks にも取り込むことができます。
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コリドー基線として使用する線形タイプは、コリドー コンポーネント道路として InfraWorks に取り込むことができます。
- 線形がコリドーに関連付けられていない場合、中心線線形タイプまたは軌道線形である必要があります。また、コリドー基線で使用される軌道線形の場合、Civil 3D の軌道フィーチャ設定を、中心線線形タイプとして軌道線形を書き出すように設定する必要があります。
- コンポーネント道路またはコリドー コンポーネント道路ごとに、InfraWorks で 1 つの縦断が使用されます。InfraWorks で縦断ビュー ツールを使用して縦断ジオメトリを確認できます。
- 軌道線形は、コンポーネント道路または線路のいずれかとして InfraWorks に取り込むことができます。コンポーネント道路のリプレゼンテーションでは、ソース軌道線形の精度が維持されます。
- Civil 3D から読み込んだオブジェクトを使用して InfraWorks で作成した一部のコンポーネント道路は、読み取り専用となる場合があります。多くの場合、ジオメトリを画面上で編集できない場合、道路上にグリップやギズモが表示されないか、グレー表示になります。
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コリドーおよびコリドー サーフェス
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コリドー コンポーネント道路またはカバレッジのあるコンポーネント道路
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- InfraWorks では、[データ ソース設定]ダイアログ ボックスで、コリドー コンポーネント道路を作成するか、カバレッジのあるコンポーネント道路を作成するかを指定できます。
- コリドーをコリドー コンポーネント道路として InfraWorks に取り込むと、InfraWorks モデルにシェイプのジオメトリとリンクが作成されます。コリドー コンポーネント道路は、InfraWorks では読み取り専用です。
- InfraWorks でコリドー コンポーネント道路を作成する場合は、コリドー マッピング ルールを使用して、表示に使用するカテゴリとマテリアルを設定できます。
- InfraWorks でカバレッジのあるコンポーネント道路を作成する場合は、Civil 3D リンク スタイルを使用して、コリドーのマテリアルを表示する InfraWorks のカバレッジを作成します。
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パイプ ネットワーク
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集排水口、マンホール、またはパイプライン コネクタを備えているパイプライン
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