シミュレーション問題 ダイアログを使用し、マシン干渉チェックを有効にします。これにより、マシン周囲にクリアランス値を指定し、ツールパスのシミュレーション中に生じる干渉、および、ニアミスを確認します。
[シミュレーション] タブ > [問題] パネル > [問題表示] をクリックし、シミュレーション問題 ダイアログを表示します。
このダイアログには、以下のオプションが表示されます。
- マシン名を表示します。
- 干渉チェック - 干渉チェックを有効にします。
- マウスオーバーし、このダイアログの設定に関する追加情報を表示します。
- マシン クリアランス - マシン周囲のクリアランス値を入力します。PowerMill は、干渉チェック時にこのクリアランスを考慮します。機械軸成分、および、パーツが指定クリアランス値に達すると、軸成分は黄色で強調表示されます。
PowerMill は固定ポイントで、干渉、および、ニアミスをチェックします。これらのポイントは多数分布されますが、PowerMill が 2 点間に生じる小さな干渉を識別できない場合もあります。
マシン干渉チェックは、工具アセンブリの干渉はチェックしません。工具アセンブリをチェックするには、ツールパス検証 機能を使用します。
- 工具 / ホルダーチェック - 工具、および、ホルダーの干渉をチェックします。
このオプションの選択時には、工具の加工部はマシンに対してチェックされます。また、ホルダーは、マシン、および、モデルに対してチェックされます。
- ホルダークリアランス - クリアランスの問題が発生する前に、工具ホルダーとモデル間、または、工具ホルダーとマシン間の最小距離を指定します。
- シャンククリアランス - クリアランスの問題が発生する前に、工具シャンクとモデル間、または、工具シャンクとマシン間の最小距離を指定します。
- ストックに対してホルダー チェック - シミュレーション停止の対象になる問題に、工具ホルダーとストック間の干渉を含めます。これにより、シミュレーション工程中にダイナミックに変更するストックを使用し、工具ホルダーの干渉を識別することができます。
- ストックを加工する早送り移動チェック - ストックに非常に近い早送り移動が、潜在的な干渉として識別されます。シミュレーション中にガウジを処理するときに早送り移動を含めない場合は、このオプションを選択解除します。
- 再設定移動チェック - シミュレーション停止の対象になる問題に、再設定移動を含めます。このオプションが未選択の場合、再設定移動はシミュレーションの一時停止の対象にならないため、問題リストに記載されません。このオプションは、既定ではオンになっています。
- リストからオプションを選択し、問題発生時にシミュレーションが停止する頻度を指定します。
- 問題発生時に一時停止(常時) - シミュレーションは、全ての問題の発生時に停止します。
- 各タイプの最初の問題発生時に一時停止 - シミュレーションは、各タイプの問題の最初の発生時に停止します。同一タイプの問題がシミュレーション再開後に発生しても、シミュレーションは停止しません。このオプションは、既定ではオンになっています。
- 問題発生時に一時停止しない - シミュレーションは、問題が発生しても停止しません。発生した問題は、検出された問題 リストに記載されます。
- 検出された問題 - 問題と警告を発生順に表示します。リスト内で任意の問題をクリックすると、アクティブマシンが当該問題の発生箇所に移動します。
以下の場合に、リストに問題が追加されます。
- 工具(または、シャンク、ホルダー)とモデル間の干渉
- マシンの干渉
- マシンがロケーションに未達
- マシンがリミットを超過
以下の場合に、リストに警告が追加されます。
- ツールパスの検証不能(現行)
- ツールパスの検証不能(以前)
- ツールパスの検証可能、ただし NC プログラムのクリアランス値過大
- コネクター未検証
- マシンが別のコンポーネントのクリアランスとオーバーラップ
- クリアー - 表のエントリをクリアーします。
干渉 / ニアミスの確認方法
表からエントリを選択し、干渉、および、ニアミスの発生時のマシンポジションを確認します。干渉軸成分は赤色、ニアミス軸成分は黄色で強調表示されます。
干渉を確認し、最適な干渉回避方法を検討します。次図では、ホルダーの長さを延長してクリアランスを増加させ、干渉を回避します。
マシン自体、パーツ、工具ホルダー、テーブルのいずれかとマシンが干渉しても PowerMill が干渉を識別しない場合、.mtd ファイルの編集方法(干渉チェック改良) を参照してください。