フィクスチャーオフセットとは、指定後にツールパスに適用するデータム座標を指します。これにより、再計算を行わずにツールパスの移動が可能になります。また、新規ポジションでの加工も可能になります。マシンコントローラーを使用し、テープファイルのフィクスチャーオフセット値の変更が可能です。そのため、フィクスチャーオフセットの機能により、ツールパスポジションの最終調整が可能です。
同一のツールパスを複数回加工する場合、ツールパス変換 タブの 移動 オプションを使用します。
PowerMill は、親子関係を持つ 2 つのレベルの フィクスチャー オフセット タブを使用します。
- NC プログラム用フィクスチャーオフセット ダイアログは、フィクスチャーオフセット タブと親子関係を持ちます。このダイアログでは、親 フィクスチャーオフセット タブで指定された全フィクスチャーオフセットが継承されます。
NC プログラムの作成後は、親 フィクスチャーオフセット タブに変更が加えられても、NC プログラムに関連する子 フィクスチャーオフセット ダイアログによる継承はありません。引続き変更を継承するには、既定にリセット ボタンを選択します。
- 親 フィクスチャー オフセット タブは、子 フィクスチャー オフセット ダイアログへの変更を継承しません。親 フィクスチャー オフセット タブは、エクスプローラーで NC プログラム を右クリックし、NC プリファレンス > フィクスチャー オフセット タブを選択して表示します。
このダイアログは、個別の NC プログラム コンテキスト メニューから [編集] > [フィクスチャー オフセット] を選択して表示します。
このダイアログには、以下のオプションが表示されます。
名称 － フィクスチャーオフセット名を入力します。
フィクスチャーオフセットに使用する名称は、NC プログラムを書出すオプションファイルに認識される必要があります。例えば、Fanuc マシンコントローラーのオプションファイルは、G55、G56、G57 のような G コードを認識します。
新規フィクスチャーオフセット追加 － フィクスチャーオフセット リストにフィクスチャーオフセットを追加します。
フィクスチャーオフセットリスト － 各フィクスチャーオフセット、および、座標が表示されます。座標の入力、または、変更を行うには、XYZ のいずれかのボックスに座標を入力します。
マシンコントローラー上で座標の指定が可能なため、XYZ 項目の入力が不要です。
既定にリセット － 親 フィクスチャー オフセット タブで作成されたフィクスチャー オフセットをリセットします。子 フィクスチャー オフセット ダイアログで行われた編集、および、作成された追加フィクスチャー オフセットが削除されます。
選択フィクスチャーオフセットリセット － 選択フィクスチャーオフセットの座標を 0.0 にリセットします。
選択フィクスチャーオフセット削除 － フィクスチャーオフセットリスト から、選択フィクスチャーオフセットを削除します。