MEP 要素を使ったワークシェアリングで、チーム メンバー間のコラボレーションが改善され、Revit 全体で一貫性のあるエクスペリエンスが提供されるようになりました。
Revit 2021 より前のバージョンでは、次の問題が発生した可能性があります。
- デッドロックまたは他のユーザとの同期ループ。たとえば、ユーザ 1 はユーザ 2 が同期するまで中央ファイルと同期できず、ユーザ 2 はユーザ 1 が同期するまで中央ファイルと同期できない。
- モデルのローカル コピーを開くことができない。「要素を編集する権限がありません」というエラー メッセージが表示され、中央モデルの再作成が必要な場合がある。
- 配管とダクトが意図せず延長して互いに重なったり、中央モデルと同期した後に削除される場合がある。
Revit 2021 以降、モデルを修正する際の動作に、2 つの大きな変更が加えられました。これらの変更は、ネイティブ Revit 一般 MEP 要素と MEP 製造用パーツに適用されます。
- ダクト、配管、電線管、またはケーブル ラックの経路を移動する際は、直接修正された要素のみがチェックアウトされます。
Revit 2021 より前のバージョンでは、ダクト、配管、電線管、ケーブル ラック、接続された機器または器具の経路を移動すると、直接的、間接的を問わず変更された要素はすべてチェックアウトされていました。
Revit 2021 では、ダクト、配管、電線管、ケーブル ラックの経路、または接続された機器や器具を移動すると、直接修正された要素のみがチェックアウトされます。
重要:- エディタを使用して要素を変更した場合(タイプの変更、サイズ変更など)は、間接的に変更された要素もチェックアウトされる可能性があります。たとえば、ボイラーに接続されている配管のサイズを変更すると、ボイラーもチェック アウトされる場合があります。
- あるユーザが新しい要素を追加し、別のユーザが隣接する要素を変更した場合、どちらかのユーザが中央モデルと同期すると、切断されることがあります。
- モデルに製造用パーツが含まれていて、その製造用部品構成に何らかの変更が加えられた場合、そのモデルで作業しているすべてのユーザは中央モデルと同期した後モデルを閉じる必要があります。製造用部品構成の変更を担当するユーザは、部品種別の追加や削除を行う前に、すべての変更を同期して製造用部品構成を再ロードする必要があります。
- リンクされた建築モデルによってホストされた要素(電気パネルや衛生器具など)をモデルで使用している場合、リンク モデルのバージョンが異なる状態で中央モデルと同期すると、要素が切断されることがあります。要素の切断を回避するには、すべてのユーザがリンク モデルを再ロードする必要があります。
- バルブやダンパーなどのインライン要素を削除しても、ダクトと配管は自動的に再接続されません。[トリム/延長]コマンドを使用して、ダクトまたは配管の 2 つのセグメントを再接続します。
ベスト プラクティス:
- 変更を調整し、競合を回避するために、モデルで作業している他のチーム メンバーと定期的に連絡を取ることをお勧めします。
- 中央モデルと同期しているときに切断エラーが発生した場合は、[キャンセル]ではなく[切断]をクリックします。キャンセルすると中央モデルとの同期はキャンセルされますが、他のチーム メンバーの変更との競合は残ります。切断を行うと、モデル内の切断を解決してから中央モデルと同期することで、変更を保存できます。この方法では、他のチーム メンバーとの競合を迅速に解決できます。
- 新しいチェックアウト動作の導入により、接続されている要素を 2 人以上のユーザが修正できるようになりました。そのため、中央モデルと同期した後に Revit が接続を解決できない場合に切断が発生することがあります。この対策として、ワークシェアリング表示を使用して要素のチェックアウトのステータスを確認し、他にどのような変更が加えられているかを把握することをお勧めします。どの要素がチェックアウトされているかは、[ワークシェアリング表示]モードの[チェックアウト ステータス]で確認できます。
- モデル内での競合を回避するには、ダクト、配管、ケーブル ラック、または電線管のネットワークをワークセットに割り当ててから、そのワークセットをチェックアウトします。