概要 - コマンド スクリプト

スクリプトは、各行にコマンドまたはスクリプトの呼び出しを含むテキスト ファイルです。

起動時にスクリプトを呼び出したり、SCRIPT[スクリプト実行]コマンドまたは SCRIPTCALL コマンドのいずれかを使用してスクリプトを実行することができます。両者の違いは、SCRIPTCALL コマンドは、コマンドに加えてネストしたスクリプトを実行できる点です。SCRIPT コマンドの場合、SCRIPT コマンドが呼び出されたときにスクリプトが現在アクティブであると、スクリプトは停止します。

ASCII 形式で保存できるテキスト エディタ(たとえば、Windows の場合は[メモ帳]、Mac OS の場合は[テキストエディット])を使用して、プログラムの外側でスクリプト ファイルを作成します。ファイル拡張子は、.scr でなければなりません。

スクリプトの各行にはコマンドを含めます。スクリプトの各空白スペースは、[Enter]または[Spacebar]を押すことと似ているため、重要な意味を持ちます。コマンドのプロンプト シーケンスに習熟し、スクリプト内では適切な順序で応答を記述する必要があります。

注: なお、プロンプトとコマンド名は、将来のリリースで変更される可能性があります。そのため、将来、プログラムのバージョンをアップグレードするときは、使用中のスクリプトの改訂が必要になることがありますので注意が必要です。また、将来コマンドのエイリアスが追加されて混乱する可能性があるため、コマンドのエイリアスの使用も避けてください。

スクリプトは、ダイアログ ボックスを表示するコマンド以外のコマンドを、コマンドのプロンプト領域で実行することができます。ほとんどの場合、ダイアログ ボックスを表示するコマンドには、ダイアログ ボックスの代わりにコマンドのプロンプトを表示する代替バージョンが用意されています。コマンドのほとんどの代替バージョンは、ハイフン(-)で始まります。たとえば、INSERT[ブロック挿入]コマンドの代わりに -INSERT を使用します。

注: Windows では、-PLOT[印刷]コマンドを使用して複数の印刷ジョブを自動化するときは、スクリプトを実行する前に、システム変数 BACKGROUNDPLOT を 0 (ゼロ)に設定してください。

スクリプトには、コメントを含めることができます。セミコロン(;)で始まる行はすべてコメントとみなされ、その行はスクリプトの処理中に無視されます。スクリプトの最終行は空白行にしなければなりません。

スクリプト内で空白を含む長いファイル名を参照させる場合は、必ずダブル クォーテーションで囲む必要があります。たとえば、my house.dwg をスクリプトから開く場合は、次の構文を使用する必要があります。

open "my house"

スクリプトからコマンドが入力されると、システム変数 PICKADD の設定は 1 とみなされ、システム変数 PICKAUTO の設定は 0(ゼロ)とみなされます。したがって、これらの変数の値を変更する必要はありません。

スクリプトは 1 つのコマンド グループとみなされるため、U[一回元に戻す]コマンドを 1 回入力するだけで元の状態に戻すことができます。ただし、スクリプト内の各コマンドを実行するたびに、UNDO ログが書き込まれるため、スクリプトの実行時間が長くなることがあります。UNDO[元に戻す]コマンドの[コントロール(C)]オプションを[なし(N)]に変更すると、元に戻す操作が記録されなくなるので、スクリプトの実行時のパフォーマンスは改善します。スクリプトが終了したら、元に戻す操作の記録を必ずオンに戻してください(UNDO/[コントロール(C)]/[すべて(A)]オプション)。