チューブ&パイプ アセンブリ設定の概要

異なるアセンブリ設定に適合するために、デザインでプライマリ配管アセンブリが必要になる場合があります。プライマリ配管アセンブリが非アダプティブのままで十分な場合もあります。特定のプライマリ配管アセンブリにスワップするために、iAssembly ファクトリ全体に対してチューブ&パイプの相互交換可能なセットを作成できます。

iAssembly ファクトリ変換時に、既存のまたは新規作成されたプライマリ配管アセンブリが、通常の子コンポーネントとしてアダプティブ ステータスで自動的に含められます。新しい設定行が追加されると、非アダプティブ プライマリ配管アセンブリが自動的に新しい設定に含まれます。[アダプティブ化]コマンドが非アダプティブ プライマリ配管アセンブリに適用されるまで、チューブ&パイプの相互交換可能なセットは作成されません。

アクティブな設定が新しい設定の基準になります。派生の非アダプティブ プライマリ配管アセンブリは、基準設定と同じデザイン コンテンツのままです。デザインの要件に合わせるために、次のいずれかを実行できます。

各設定には、チューブ&パイプの相互交換可能なセットのメンバ、または非アダプティブ プライマリ配管アセンブリが含まれます。通常の Inventor iComponent と同様に、プライマリ配管アセンブリ メンバは、設定ごとに取り込み/除外、固定/固定解除、およびアダプティブ/非アダプティブに設定できます。

注: iAssembly ファクトリ全体で同一のチューブ&パイプ デザインを使用できる場合、チューブ&パイプの相互交換可能なセットを作成する必要はありません。非アダプティブ プライマリ配管アセンブリは通常の Inventor コンポーネントとして動作し、設定できません。

iAssembly ファクトリおよびメンバの編集範囲の設定方法

Autodesk Inventor には、チューブ&パイプ iAssembly ファクトリを操作するときに編集範囲を切り替えるための[iPart/iAssembly]ツールが装備されています。

デザインの要件に合わせて次のいずれかを実行します。

チューブ&パイプの相互交換可能なセットとは

iPart ファクトリと同様に、チューブ&パイプ iAssembly には、プライマリ配管アセンブリの相互交換可能なセットとともにアセンブリ メンバの設定テーブルが含まれます。チューブ&パイプの相互交換可能なセットは、iAssembly ファクトリ全体でスワップ可能なアダプティブ プライマリ配管アセンブリすべての集合です。設定テーブルには、取り込まれたプライマリ配管アセンブリのアダプティブ ステータスを示す列があります。

チューブ&パイプの相互交換可能なセットを使用する場合、各設定は独自のチューブ&パイプ デザインを持ちます。場合によって一部の設定は、設定によって自動的に作成される非アダプティブ プライマリ配管アセンブリのままです。

注: 設定テーブル内の非アダプティブ プライマリ配管アセンブリは、チューブ&パイプの相互交換可能なセットによって無視されます。

チューブ&パイプの相互交換可能なセットで可能なこと

プライマリ配管アセンブリ メンバは、チューブ&パイプの相互交換可能なセット内でそれぞれ独立しているので、次のことを実行できます。

プライマリ配管アセンブリの除外と削除の違い

チューブ&パイプ デザインが特定のアセンブリ設定で必要ない場合、プライマリ配管アセンブリを除外することによって、非表示にしてデザインに含まれないようにします。これはその他の設定メンバに影響しません。

プライマリ配管アセンブリを iAssembly ファクトリ全体で別のデザインに置き換える場合、または以後使用しない場合は、アクティブな設定に関係なく削除します。削除すると、チューブ&パイプの相互交換可能なセットが設定テーブルから完全に削除されます。

アセンブリ設定のプライマリ配管アセンブリの除外と削除のプロセスをより深く理解するために、チューブ&パイプの相互交換可能なセットを、デザインと同じ数の仕切りがある引き出しにたとえることができます。それぞれの仕切りにはそれ自身の特定ファイルがあり、チューブ&パイプの相互交換可能なセット内の 1 つのプライマリ配管アセンブリ メンバに該当します。

プライマリ配管アセンブリを除外することは、引き出しから仕切りを取り除くことと同じで、引き出しそのものはそのまま存在していて他のすべての仕切りは変化しません。それに対し、プライマリ配管アセンブリを削除することは、引き出し全体を取り除くことと同じです。その結果、新しい引き出しを入れることができます。

アセンブリ設定に別のプライマリ配管アセンブリを追加できるか

Autodesk Inventor アセンブリおよび iAssembly メンバに含めることができるアダプティブ プライマリ配管アセンブリは 1 つだけです。チューブ&パイプ アセンブリ設定の過程でアクティブな設定のプライマリ配管アセンブリを除外しても、新しいプライマリ配管アセンブリを追加できません。これは、元のプライマリ配管アセンブリ コンテナが実際には削除されていないためです。別のプライマリ配管アセンブリを使用するには、最初にプライマリ配管アセンブリを削除する必要があります。

プライマリ配管アセンブリが除外されている場合、チューブ&パイプのコマンドはアクティブなアセンブリ設定で使用できません。別のプライマリ配管アセンブリのセカンダリ オカレンスをアセンブリに配置できます。この場合、チューブ&パイプの再利用作業手順や設定作業手順ではなく、通常の Autodesk Inventor コンポーネントとして処理されるので、[アダプティブ化]コマンドは使用できません。

iPart および iAssembly のツール ボックスで編集環境を[ファミリ範囲を編集]に切り替えると、プライマリ配管アセンブリを削除することにより、iAssembly ファクトリ全体でチューブ&パイプ デザインがすべて削除されます。別のプライマリ配管アセンブリを導入するには、次のいずれかを実行します。

新たに追加したプライマリ配管アセンブリは、アクティブな設定においてのみアダプティブになります。必要に応じて設定テーブルのチューブ&パイプの相互交換可能なセットを編集します。

チューブ&パイプの相互交換可能なセットの図面、プレゼンテーション、およびリプレゼンテーションおける機能

チューブ&パイプ iAssembly ファクトリにおいて、プライマリ配管アセンブリ メンバは、各設定で子 iComponent として機能します。たとえば、図面ビューおよびパーツ一覧は設定テーブル内のすべてのアセンブリ メンバを認識するので、対応するプライマリ配管アセンブリ メンバが図面ドキュメントに示されます。

アセンブリ設定と図面、プレゼンテーション、リプレゼンテーションとの対応関係の詳細については、Autodesk Inventor Suite のヘルプを参照してください。