第 2 主方向における反りの初期応力結果
第 2 主方向における反りの初期応力結果は、第 1 主方向に対する垂直方向の反りの原因となるすべての応力の合計を示します。
この結果は、Midplane または Dual Domain 保圧解析で生成されます。
注: この結果は、解析の使用材料に残留歪収縮モデルを選択した場合は生成されません。指定した材料の材料特性データは[熱可塑性樹脂]ダイアログ ボックス([材料の選択] > [詳細] > [収縮特性]タブ)で確認します。
この結果の使用法
反りに対する応力の入力は、次の結果として作成されます。
- 金型充填または保圧過程で発生するせん断応力
- 固化した後に成形品を室温まで冷却することで発生する熱応力
- 固化時に存在する保圧の補正効果
成形品全体の初期応力は、次のような原因によってばらつきが生じる可能性があります。
- 成形品の領域によって、肉厚と成形品表面温度が異なるために冷却速度が異なる
- キャビティ内の保圧分布のばらつき
このようなばらつきを最小化するには、均一な冷却と保圧が必要です。
注: 反りの初期応力は、保圧解析で計算され、反りに影響を与える応力の合計を表します。これには、金型内で拘束された状態で成形品が室温まで冷却された場合に発生する熱応力が含まれます。実際には、応力を集約したこの合計が成形品で一度に存在することはありません。反りの変形と室温への冷却は突出後に同時に発生するためです。この結果は、反りの変位の原因を理解する場合や、外部の構造用 FEA ソフトウェアの反り解析および応力解析の入力値として使用する場合に最適です。
確認事項
プロット上の正の値は張力を表し、負の値は圧縮を表します。
- 保圧の補正効果は通常、室温への冷却によって生じる熱応力よりも小さいため、反りの初期応力はほぼ常に正の値となる。
- 負の値は過充填が発生したことを示す。
成形品で変形後に張力が発生する部分と圧縮される部分を示すには、反り応力結果を使用します。