よくある質問(FAQ) - アクセラレーテッド Revit グラフィックス テクニカル プレビュー

このトピックには、アクセラレーテッド Revit グラフィックス テクニカル プレビューに関するよくある質問(FAQ)が記載されています。

アクセラレーテッド グラフィックス テクニカル プレビューの今後について教えてください。

キャンバス内の Revit グラフィックスを構成する各コンポーネントに対して、段階的なリファクタライズまたは改善が行われています。ワークフロー全体を高速化された状態で完全にキャプチャできるようになった段階で、「テクニカル プレビュー」の名称を削除します。最終的には、高速化された状態が新しい標準となります。Revit の外観は通常と変わりませんが、一部のケースではるかに高速に、より鮮明に表示され、ハードウェア リソースがさらに改善されます。高速化された個別のタイプのビューや表示スタイルを導入する予定はありません。

アクセラレーテッド グラフィックスが USD に基づいているとはどういう意味ですか?Revit モデルを他のアプリケーションに書き出すことができるということですか?

いいえ。これは、この作業の一環として Revit が USD ファイル形式に書き出せるようになるという意味ではありません。Universal Scene Description は、単にファイル形式そのものだけでなく、シーンを描画するための手法でもあります。USD ファイル形式は XML に似た形式で、ジオメトリ、注釈、図面枠、およびキャンバスに表示されるその他すべてのグラフィックス要素を記述します。ただし、Revit のパフォーマンスを可能な限り向上させるために、Revit ではデータの処理方法を調整し、直接このファイル形式を使用しないようにしています。これらの追加の最適化があるため、Revit モデルを USD ファイル形式に直接書き出すことは、現在のところロードマップには含まれていません。

Hydra とは何か、また USD とはどのような関係があるのかを詳しく教えてください。

Open USD は、3D シーンの詳細な説明を作成、編成、および読み取るために設計されたシステムです。このシステムには、Hydra スキーマと USD スキーマの両方が含まれていますHydra は、USD シーンを効率的にレンダリングするオープンソースの高性能レンダリング アーキテクチャです。USD スキーマは、オブジェクト、プロパティ、配置に関する詳細など、3D シーンに関する情報を整理します。Hydra は USD ファイルを入力として使用できますが、他のタイプの入力も解釈できます。つまり、USD がシーンを記述および管理し、Hydra がその記述を高品質のビジュアル イメージに変換します。少しかみくだいて言うと、Revit がレンダラに「話しかける」ために使用する一種の言語で、このような指示をグラフィックス カード向けに翻訳し、最終的にすべての計算を行い、画面に表示するものです。レンダラは、Revit モデル データとその他のキャンバス内グラフィックスを取り込んで、そこからビジュアル イメージを生成するコンポーネントです。つまり、テクスチャ、照明、追加したその他の視覚要素を考慮して、シーンの数学的な記述を画面上に表示できる画像に変換します。

オートデスクは USD や Hydra のオープンソース プロジェクトに貢献していますか?

はい。オートデスクは Pixar の OpenUSD プロジェクト、特に Hydra レンダリング フレームワークと Storm レンダラの分野で貢献しています。最も重要な貢献の概要についてはこのリンクを、また Vulkan に関する Storm への貢献についてはこちらのブログ投稿を、それぞれ参照してください。

アクセラレーテッド グラフィックス テクニカル プレビューを正常に機能させるには、高価なグラフィックス カードが必要ですか?

いいえ。アクセラレーテッド グラフィックス テクニカル プレビューは、Revit の動作環境に準拠しています。

アクセラレーテッド グラフィックス テクニカル プレビューを最適に利用するには、最低 64 GB のシステム RAM と 8 GB の RAM を搭載したグラフィックス カードを使用することをお勧めします。4 GB 未満の RAM を搭載したグラフィックス カードを使用すると、このテクニカル プレビューのメリットがよくわからなくなる可能性があります。

ゲーム構成に適したコンピュータを使用している場合、アクセラレーテッド グラフィックス テクニカル プレビューは適切に機能しますか?

動作環境を満たしていれば、どのグラフィックス カードでも動作します。Revit 2023.1 以降、認定ステータスは、DirectX のバージョン、Shader Model のバージョン、およびシステムで使用可能な GPU メモリがハードウェア アクセラレーション要件を満たしているかどうかの直接レポートに置き換えられました。ハードウェア認定の詳細については、こちらを参照してください。

統合型グラフィックス カードを使用している場合、アクセラレーテッド グラフィックス テクニカル プレビューを使用すると Revit の実行速度は上がりますか?

統合型グラフィックス カードが適しているのは基本的なグラフィックスの表示のみであるため、この方法はお勧めしません。たとえば、2D の製図と注釈の作成、複雑さを最小限に抑えた基本的な 3D モデリング、小規模から中規模の(大規模でグラフィカルな要求のない)モデルの表示や編集といった単純なタスクに適しています。

それでも、統合型グラフィックス カードに依存する場合は、できるだけ多くのシステム RAM を使用した構成にしてください。ただし、この RAM は、お使いのコンピュータで Revit と同時に稼働している他のソフトウェアやプロセスでも使用されますのでご注意ください。

詳細については、こちらの Microsoft フォーラムのスレッドを参照してください。

コンピュータに統合型グラフィックス カードと専用グラフィックス カードの両方が搭載されている場合は、オートデスク ソフトウェアの実行のためのハードウェアの最適化に関するこちらの記事を参照してください。また、高速 SSD またはハード ドライブに確実に保存できるよう、仮想メモリの最適化(特にスワップ ファイル)を検討するとよいでしょう。

さらに、Revit をノート パソコンで実行する場合のアドバイスとして、すべてのハードウェア コンポーネントが最適なパフォーマンス レベルで稼働するように、グラフィックスを多用したタスクを実行するときは必ず電源を接続することをお勧めします。

アクセラレーテッド グラフィックス テクニカル プレビューを利用する場合、使用しているシステムの RAM サイズは重要ですか?

すべてのハードウェア コンポーネントと同様に、システム メモリについては、基本的な動作環境を満たし、ベスト プラクティスに従う必要があります。そうすることで Revit を実行しているマシンに十分な RAM が確保され、必要量が使用可能な量を超えないようにすることができます。

複数のビューでアクセラレーテッド グラフィックス テクニカル プレビューを有効にするとメモリ使用率が増大する可能性があるため、メモリ容量を増やすことをお勧めします。アクセラレーテッド グラフィックス テクニカル プレビューを使用して複雑なモデルを操作する場合は、64 GB 以上のシステム RAM を使用することをお勧めします。

アクセラレーテッド Revit グラフィックス テクニカル プレビューを使用する際、他にどのようなハードウェアの詳細を把握する必要がありますか?

グラフィックス カードとシステム RAM の他に、中央処理装置(CPU)があります。アクセラレーテッド Revit グラフィックス テクニカル プレビューの重要な利点の 1 つは、GPU に操作を移動すると CPU の負荷を軽減できることです。こうすることで、コンピュータが他のプロセスをより効率的に実行できるようになります。

ハードウェア コンポーネントの詳細については、こちらのページで紹介しているガイダンスを参照してください。

Mac で Revit を使用しています。アクセラレーテッド Revit グラフィックスの利点を実感できますか?

現在、Parallels Desktop for Mac やその他の仮想化ソリューションでアクセラレーテッド Revit グラフィックス テクニカル プレビューを使用することはお勧めしていません。

アクセラレーテッド Revit グラフィックス テクニカル プレビュー と DirectX 11 または 12 について知っておくべきことはありますか?

最低限必要なバージョンは DirectX 11 です。その上位バージョンも設計どおりに機能します。現在のテクニカル プレビューでは、DirectX 12 の追加機能は利用されません。

アクセラレーテッド グラフィックス テクニカル プレビューを使用したソフトウェア レンダリングはサポートされていますか?

現在はサポートされていないため、Revit でグラフィックス カードが検出されない場合はこの機能を使用できませんが、ソフトウェア レンダリングを提供することはロードマップに含まれています。