Microsoft SQL Server は、sa という名前の既定の管理アカウントを作成します。このアカウントは、完全な管理者権限とシステム テーブルの所有権を持ちます。この sa アカウントのパスワードを変更しない限り、Vault ではパスワードを使用する必要はありません。sa アカウントのパスワードを変更した場合、Vault のアタッチなどの管理タスクを実行する際に、新しいパスワードの入力が求められます。
SA アカウント パスワードの既定
システム管理者は、セキュリティ上の理由から、既定の SA パスワードを変更することができます。パスワードの変更後は、一部の ADMS Console のコマンドを実行するたびに、管理者は新しいパスワードの入力が必要になります。このため、新しいパスワードは、安全な場所に保管する必要があります。
Autodesk Vault では、SQL トランザクションの Vaultsys SQL ユーザ アカウントも作成されます。このパスワードは、SQL Server Management Studio を使用した場合にのみ変更することができます。このパスワードも、<インストール パス>¥ADMS Edition 20XX¥ Server¥Web¥Services フォルダの web.config ファイル保管場所に保存されます。
注: サブスクライバまたはパブリッシャーにリモート サイトを追加している場合は、ADMS をインストールすると、SQL サーバの Vaultsys パスワードが既定でリセットされます。この場合、インストール直後にカスタム パスワードに戻す必要があります。戻さない場合、ユーザが Vault にアクセスできなくなります。
ADMS Console をインストールするたびに、SQL ログイン ユーザにより SQL Server に ADMS-[サーバ名]が作成されます。
Autodesk Vault 2014 では、Microsoft SQL 2008 Express をインストールします。Autodesk Vault 2014 の最小構成は、Microsoft SQL 2008 Express Service Pack 3 です。Autodesk Vault 2014 をインストールする前に、SQL 2008 の Service Pack 3 を適用する必要があります。
Microsoft SQL のバージョン |
サービス パック |
64 ビット |
32 ビット |
シングル サイトのサポート |
複製のサポート |
---|---|---|---|---|---|
Microsoft SQL Server 2008 Express |
SP3 |
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|
Microsoft SQL Server 2008 Workgroup |
SP3 |
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|
Microsoft SQL Server 2008 Standard & Enterprise |
SP3 |
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Microsoft SQL Server 2008 R2 Express |
SP1 |
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|
Microsoft SQL Server 2008 R2 Standard & Enterprise |
SP2 |
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Microsoft SQL Server 2012 Express |
SP1 |
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|
Microsoft SQL Server 2012 Standard & Enterprise |
SP1 |
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Autodesk Vault 2013 では、Microsoft SQL 2008 Express をインストールします。Autodesk Vault 2013 の最小構成は、Microsoft SQL 2008 Express Service Pack 3 です。Autodesk Vault 2013 をインストールする前に、SQL 2008 の Service Pack 3 を適用する必要があります。
Microsoft SQL のバージョン |
サービス パック |
64 ビット |
32 ビット |
シングル サイトのサポート |
複製のサポート |
---|---|---|---|---|---|
Microsoft SQL Server 2008 Express |
SP2 または SP3 |
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|
Microsoft SQL Server 2008 Workgroup |
SP2 または SP3 |
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|
Microsoft SQL Server 2008 Standard |
SP2 または SP3 |
![]() |
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Microsoft SQL Server 2008 Enterprise |
SP2 または SP3 |
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Microsoft SQL Server 2008 R2 Express |
SP1 |
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|
Microsoft SQL Server 2008 R2 Standard |
SP1 |
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Microsoft SQL Server 2008 R2 Enterprise |
SP1 |
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Autodesk Vault 2013 では、Microsoft SQL 2008 Express をインストールします。Autodesk Vault 2013 の最小構成は、Microsoft SQL 2008 Express Service Pack 3 です。Autodesk Vault 2013 をインストールする前に、SQL 2008 の Service Pack 3 を適用する必要があります。
Microsoft SQL のバージョン |
サービス パック |
64 ビット |
32 ビット |
シングル サイトのサポート |
複製のサポート |
---|---|---|---|---|---|
Microsoft SQL Server 2008 Express |
SP2 |
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|
Microsoft SQL Server 2008 Workgroup |
SP2 |
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|
Microsoft SQL Server 2008 Standard |
SP2 |
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Microsoft SQL Server 2008 Enterprise |
SP1 |
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Microsoft SQL Server 2008 R2 Express |
SP1 |
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|
Microsoft SQL Server 2008 R2 Standard |
SP1 |
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Microsoft SQL Server 2008 R2 Enterprise |
SP1 |
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インストール中に既存の SQL サーバが検出されなかった場合、Autodesk Data Management Server とともに Microsoft SQL Server 2008 SP3 Express がインストールされます。Microsoft SQL Server 2008 Express は、Microsoft SQL Server 2008 の機能縮小版です。
Microsoft SQL Server バージョンの比較
Microsoft SQL バージョン |
コンカレント ユーザ |
Vault 容量 |
MS SQL Server 2008 SP3 Express |
無制限 |
4 GB のメタデータ SQL Express 用の単独のプロセッサ 無制限のファイル保管場所 (Vault サーバに約 40,000 バージョン) |
MS SQL Server 2008 |
無制限 |
数テラバイト |
最大 Vault サイズ Microsoft SQL Server 2008 Express は Vault あたり最大 4 GB をサポートしています。これは Vault 単位の制限であり、サーバ単位の制限ではありません。1 台のコンピュータ上で複数の SQL インスタンスをサポートしており、各インスタンスは最大 4 GB の Vault をサポートしています。
SQL サーバの既定の sa パスワードが変更された場合は、新しい sa パスワードを使用して SQL サーバにログインする必要があります。sa パスワードがわからない場合は、SQL サーバ管理者に問い合せてください。
Vault サーバをインストールする前に Microsoft SQL Server をインストールします。
Microsoft SQL 2008 をインストールする
Microsoft SQL 2008 R2 をインストールする
ドメイン パスワード ポリシーを持たない場合は、このセクションを省略できます。ドメインにパスワード ポリシーが設定されている場合、このポリシーに適合するパスワードを使用します。インストレーションの完了後、SA パスワードを AutodeskVault@26200 にリセットし、[パスワード ポリシーを適用する]チェックボックスの選択を解除します。VaultSys という名前のログイン アカウントを作成する必要もあります。
SQL ログイン アカウントを作成する
インストール中にインストール済みの Microsoft SQL のバージョンが検出できなかった場合、Autodesk Vault Server は Microsoft SQL 2008 Express Service Pack 2 をインストールします。Vault Server をインストールする前に、Microsoft SQL 2008 Standard/Enterprise Edition Service Pack 2 または Microsoft SQL 2008 R2 Standard/Enterprise Edition をインストールできます。こうすることで、後でアップグレードを実行しなくて済みます。
Vault Collaboration または Professional では、SQL リモート データベースを使用できるように Vault 環境を設定することができます。このデータベースは、パフォーマンスが向上するように、単一のサイトで使用可能な専用サーバに設置されます。また、マルチサイトの Vault 複製環境で使用することも可能です。
マルチサイト環境では、あるサイトから AUTODESKVAULT SQL インスタンスをホストすることができます。その SQL インスタンスに別のサイトからリモートでアクセスすることもできますし、同一の SQL インスタンスにすべてのサイトからリモートでアクセスすることもできます。SQL インスタンスにアクセスできるよう追加のサイトを構成するには、共有ネットワーク フォルダを作成する必要があります。
共有ネットワーク フォルダは、SQL インスタンスと Autodesk Vault Server の間の移行領域として必要です。共有ネットワーク フォルダは、Autodesk Data Management Server と SQL の両方からアクセス可能な任意のコンピュータに配置できます。共有フォルダには、すべてのデータベース ファイルの合計サイズに等しい容量が必要です。
Autodesk Vault Server を実行するためのユーザ アカウントと SQL インスタンスを操作するためのユーザ アカウントの両方に、共有ネットワーク フォルダの完全なアクセス権が必要です。