メッシュ品質

メッシュの適性を評価する際は、次の特性について考慮してください。

比較的小さいフィーチャがあるモデルで、大きな要素サイズを指定すると、小さなフィーチャに合わせてアスペクト比の高い要素が生成されます。短いエッジは小さなフィーチャに合わせる必要がありますが、それ以外のエッジは指定された要素サイズが原因で長くなります。同様に、サーフェスのメッシュ サイズが大きい薄いパーツには、アスペクト比の高いソリッド要素が含まれます。そのような場合は、要素サイズをグローバルに、またはローカルに減らすことで、アスペクト比を改善できます。

薄いパーツでは、多くの場合、このガイドラインを満たすほどの十分細かいメッシュを実現することが困難です。臨界領域で要素サイズのみを減らすために、ローカル メッシュ リファインメントを使用することができます。この方法では、総要素数が極端に多くならず、推奨される要素数を得ることができます。

許容しうる精度を達成するために、必ずしもすべての薄いパーツで厚さ方向に複数の要素が必要になるとは限りません。応力の大部分が引張または圧縮の膜応力(曲げ応力ではない)であれば、厚さ方向に 1 つの要素があるだけで十分な場合があります。次の比較について検討します。

厚さ方向に必要な複数の要素の例

図 1: どのような場合にパーツの厚さ方向に複数の要素が必要か?

どちらのパーツも左端に固定されていて、下向きの力が加わり、曲げが生じています。山形パーツ(a)の水平部分では、引張応力がパーツの厚さ方向に向かって反転しています。上の表面は引張状態、下の表面は圧縮状態にあります。このような場合は、応力勾配を適切にキャプチャするために、少なくとも 4 つの線形要素または 2 つの放物線要素が厚さ方向に必要になります。

パーツ(b)では、正方形チューブの上下の壁で、厚さ方向に向かって引張応力のわずかな変化のみ生じています。上の壁は引張状態、下の壁は圧縮状態にあります。2 つの側壁に沿った要素では、上から下に移動するにつれて、応力が引張から徐々に圧縮へと変化しています。このような場合は、厚さ方向に線形要素が 1 つあれば十分です。厚さ方向の応力勾配は最小限であり、応力の反転は生じません。

注: Autodesk Fusion には、メッシュ品質をコントロールするための高度なメッシュ設定がいくつか組み込まれています。これらの設定については、ヘルプの「操作方法」セクションで説明しています。メッシュ サイズに加えて、アスペクト比、隣接する要素のメッシュ サイズの比率、曲線エッジに沿った回転角度をコントロールすることもできます。