安全率の計算
材料の応力限界は材料の降伏強度または最大引張強度として表されます。安全率は、パーツの実際の応力(von Mises 応力または最大主応力)に対する材料の最大強度(降伏強度または最大引張強度)の比率として表されます。
安全率 = 材料強度/実際の応力
Autodesk Fusion では、安全率は、次の 2 つの条件のいずれかを使用して計算されます。
- 降伏強度: この条件が既定です。安全率は降伏強度 / von Mises 同等の応力の比率として計算されます。von Mises 応力は、特に鋼やアルミニウムなどの延性材料の場合に、破壊の適切な指標になります。許容できるデザインとするためには、安全率を 1 以上にする必要があります(1 未満の場合は、破断には至らなくても、少なくとも何らかの永久変形が生じることを意味します)。
- 最大引張強度: 安全率は、最大引張強度 / 最大主応力の比率として計算されます。このメソッドは、降伏や疲労の影響を受ける対象になりにくい脆性材料に適している場合があります。
注: 温度依存の材料では、材料の強度が一定ではありません。モデル全体の安全率を決定するため、Fusion では、計算された温度と、温度に依存する非線形の材料データ(降伏または最大強度と温度)を使用します。材料特性表のデータ点の合間の温度については、プログラムによって降伏または最大強度の値が補間されます。