バッチ レンダー時にレンダリングの設定テンプレート ファイルを適用する

フラグ(Flags)は、バッチ レンダリングの前にレンダー設定テンプレートの適用やシーンのレンダー設定(Render Settings)または AOV の読み込みを可能にするコマンド ライン レンダラと組み合わせて使用することができます。

フラグの短い名前 フラグの長い名前 説明
-rsp <string:filename> -rendersettingspreset <string:filename> この .json ファイルからシーンのレンダー設定(Render Settings)を読み込んでから、コマンド ライン レンダリングを行います。これは、レンダリングの設定(Render Setup)エディタでファイル > シーンのレンダー設定を読み込み(File > Import Scene Render Settings)を実行してから、バッチ レンダリングを行う操作と同等です。
-rsa <string:filename> -rendersettingsaov <string:filename> この .json ファイルから AOV を読み込んでから、コマンド ライン レンダリングを行います。これは、レンダリングの設定(Render Setup)エディタでファイル > シーン AOV を読み込み(File > Import Scene AOVs)を実行してから、バッチ レンダリングを行う操作と同等です。
-rst <string:filename> -rendersetuptemplate <string:filename>

シーン ファイルにレンダリング設定テンプレートを適用してから、コマンド ライン レンダリングを行います。サポートされているのは、以前にレンダリングの設定(Render Setup)エディタのファイル > すべて書き出し(File > Export All)を使用して書き出した .json テンプレートのみです。ファイル > 選択項目を書き出し(File > Export Selected)を使用して書き出したテンプレートはサポートされません。

注:

既定では、すべて書き出し(Export All)で作成される .json には、すべてのレンダリングの設定(Render Setup)レイヤ、コレクション、オーバーライド、さらにシーンのレンダー設定(Render Settings)および AOV(AOVs)が書き出されます。したがって、フラグ -rst を使用してこのテンプレートを読み込むと、レンダー設定(Render Settings)および AOV(AOVs)も読み込まれます。

この問題を回避するには、ファイル > すべて書き出し(File > Export All)ウィンドウでレンダー設定および AOV を書き出し(Export Render Settings and AOVs)オプションを無効にします。これにより、シーンのレンダー設定(Render Settings)および AOV(AOVs)を含まない .json が書き出されます。この機能が最も役立つのは、読み込み先のシーン内のレンダー設定(Render Settings)または AOV(AOVs)を変更しないでテンプレートを読み込んで、テンプレートのレンダリング設定レイヤ、コレクション、およびオーバーライドを使用する場合です。

また、レンダー設定(Render Settings)および AOV(AOVs)が既に含まれている .json ファイルを読み込む場合は、-rst フラグおよび -rsp フラグを使用して、このファイル内のレンダー設定(Render Settings)をオーバーライドできます。-rsp フラグを使用して読み込まれたレンダー設定(Render Settings)の方が、-rst フラグを使用して読み込まれたレンダー設定(Render Settings)よりも優先します。

該当する例は、レンダー設定(Render Settings)に低い品質を設定した状態でシーンからテンプレートを書き出した後に、レンダー設定(Render Settings)に高い品質を設定し、これらのレンダリング設定ノードを使用してバッチ レンダーを実行する場合などです。

フラグを互いに組み合わせて使用する

フラグを互いに組み合わせて使用したり、-rl などの他の既存のレンダー フラグと組み合わせて使用することができます。

json ファイル内にあるアトリビュートを設定するフラグを明示的に宣言した場合は、コマンド ラインで宣言したフラグが優先されます。たとえば、レンダー設定(Render Settings)の .json ファイルでイメージ サイズ(Image Size)の幅(Width)を 960 に、高さ(Height)を 540 に設定する場合は、次のコマンドを入力します。

"C:\Program Files\Autodesk\Maya<version>\bin\Render.exe" -r sw -x 480 -y 270 -rsp "C:\MyDocuments\MyPresets\MyRSPresets.json" <scene>  

バッチ レンダー イメージのサイズは 480x270 になります。

テンプレートまたはプリセット ファイルを読み込むための相対パスを指定する

次のいずれかの場所に保存されたテンプレート ファイルまたはプリセット ファイルは、.json のフル パスを入力しなくても、相対パスを使用して読み込むことができます。

これらのパスの詳細については、「テンプレート ファイルの場所」および「プリセット ファイルの場所」を参照してください。

複数のフォルダ内に同じ名前の .json ファイルがある場合、Maya は上記の順序でテンプレートを検索します。ただし、テンプレート ファイル名は一意にすることをお勧めします。