異なるライティング環境にシーンを適応させる

既定のシェーディング環境に自動露出コンポーネントを使用すると、ライト レベルの変化に合わせてシーンを自動的に調整できます。暗い部屋から出て明るい屋外のシーンに移動する場合など、ライティングが異なる環境内を移動する際の明暗順応エフェクトを作り出します。

自動露出コンポーネントを既定のシェーディング環境に追加するには、+ アイコンをクリックし、Shading Environment > Auto Exposure を選択します。このコンポーネントを有効にすることで、通常の Exposure コンポーネントはシーン内で効果がなくなります。

自動露出を調整する際の視覚的補助として、Level Viewport に Auto Exposure (Full Render > Debug > Auto Exposure)と呼ばれるレンダリング モードが追加されました。ここにはシーンのライティングのヒストグラムが表示され、最も明るい点と最も暗い点がある場所を示し、ミニビューポートの右側にはシーン内のピクセルの輝度値が表示されます。

自動露出の設定に使用する主なプロパティは、ライトの強度に対してシーンの露出を適応させる Exposure Target です。

シーンに自動露出を設定するには:

  1. レベル内のライトを設定します。「光源を作成する」を参照してください。

  2. シェーディング環境に自動露出コンポーネントを追加して有効にします。

    ライトの設定に応じて、シーンが明るくまたは暗く表示されます。

    注: 自動露出はシーン内の位置に応じて異なります。

  3. 希望する明暗順応エフェクトに合わせて、自動露出コンポーネントの微調整を開始します。

    • シーン内の「平均的」領域を探して、「露出ターゲット」を適切な値に設定します。

    • 最も明るい領域に移動して、最大値(最も明るい露出)が良好であるかを確認します。

    • 最も暗い領域に移動して、最小値(最も暗い露出)が良好であるかを確認します。

    • 自動露出の明暗をどの程度まで変更可能にするかを決定するには、Exposure MaxExposure Min 値を調整します。

  4. (オプション) その他の自動露出プロパティを微調整して、目が順応する適応速度と入力しきい値をコントロールします。

自動露出コンポーネントのプロパティ

シェーディング環境に自動露出コンポーネントを追加する場合、次のプロパティが利用できます。

Enabled
シーンの自動露出を有効にします。これを有効にすると、Exposure コンポーネントはシーン内で効果がなくなります。
Exposure Target
変化するライト レベルに合わせて適応させる、シーンの明るさを設定します。値が高いほどシーンは明るく表示され、値が低いほどシーンは暗く表示されます。この設定を調整して、ライト レベルの変化に合わせてシーンを自動的に調整します。
Exposure Max
自動露出で上げることができる最大(明るさ)レベルを設定します。
Exposure Min
自動露出で下げることができる最小(暗さ)レベルを設定します。
Threshold Darks
自動露出を調整することにより、ライトの露出に暗い領域が適応されることを防ぎます。ここで値を微調整するときには、ヒストグラムの左側に暗い領域を反映する青色のシェーディングが表示されます。
Threshold Highlights
自動露出を制限することにより、ライトの露出にハイライト領域が適応されることを防ぎます。ここで値を微調整するときには、ヒストグラムの右側に示される赤色のシェーディングに着目します。このしきい値を設定すると、ライトの適応が不要な反射率の高いスポットや視覚効果がある場合に役立ちます。
Max Adaptation Speed
適応が 1 秒間に移動するステップの最大量です。これらは任意のユニットで、輝度値には対応しません。
Speed Dampening Up
適応エフェクトの速度を上げます。
Speed Dampening Down
適応の移動を緩和するため、適応エフェクトの速度を下げます。
Scene Max Log Luma
自動露出で考慮する明るさの上限範囲をコントロールします。これはヒストグラムの範囲を調整して、シーン内のより広い動的なライティング範囲に適応するようにします。
Scene Min Log Luma
自動露出で考慮する明るさの下限範囲をコントロールします。これはヒストグラムの範囲を縮小します。これらの Log Luma 値を調整する必要がないことが理想的ですが、これはライティングが不適切なシーンに自動露出を適応して修正する必要がある場合に役立ちます。

注: