作業グループの環境では、Autodesk Vault Server 上にコンテンツ センター ライブラリが保存されます。ライブラリは、プロジェクト内に構成する前に、サーバ上にインストールおよびセットアップしておく必要があります。
ライブラリをサーバ上にセットアップするには、サーバ コンソールを使用します。コンテンツ センター ライブラリを作成、アタッチ、インポート、エクスポート、アタッチ解除、削除したり、ライブラリ ステータスを変更することができます。ライブラリ設定を変更するには、管理者アクセス権が必要です。
サーバ コンソールを実行するには、[スタート] [プログラム] [Autodesk] [Autodesk Data Management] [Autodesk Data Management Server Console [バージョン番号]]の順に選択します。
ヒント: 共有環境でコンテンツ センター ライブラリと Inventor ファイルに別のサーバを使用します。2 台のコンピュータに Vault サーバをインストールし、1 台を Inventor ファイルの Vault サーバとして、もう 1 台をコンテンツ センター ライブラリのサーバとして使用します。
サーバ コンソールでの管理タスク
サーバ コンソールでは次の操作を実行できます。
- ライブラリを作成する。
- ユーザが作成したライブラリのステータスを "読み取り専用" または "読み取り/書き込み" に変更する。
- コンテンツ センター ライブラリの既定のフォルダに保存されているライブラリをアタッチする。
- 既定のライブラリ フォルダ以外の場所からライブラリをインポートする。インポートしたライブラリは、サーバ データの保存場所にコピーされ、アタッチできるようになります。
注: 旧バージョンの Autodesk Inventor (R10 ライブラリ以降)で作成したユーザ ライブラリをマイグレーションする場合、または外部のユーザ ライブラリをサーバ設定に追加する場合、インポートを使用します。ソース ライブラリは変更されないので、ライブラリのバックアップ コピーをインポート元として選択できます。
- ライブラリをライブラリ サーバからアタッチ解除する。ライブラリをアタッチ解除しても、ライブラリ自体は削除されません。したがって、後で再びアタッチできます。
- サーバの記憶装置からライブラリを削除する。
- ライブラリをインポートおよびエクスポーとする。
注: .mdf ファイルと .ldf ファイルで 1 つのライブラリが構成されます。インポート時にも、エクスポート時にも、これらのファイルをペアで管理する必要があります。
- コンテンツ センター ライブラリ サーバの設定を確認する。
ヒント:
- コンテンツ センターの標準パーツまたは標準フィーチャを社内の要件に合わせて修正する場合は、サーバ コンソールを使用して、独自の読み取り/書き込み可能ライブラリを作成します。次に、作成したカスタム ライブラリにパーツ ファミリまたはフィーチャ ファミリをコピーして、これらのファミリを編集します。修正内容はすべてカスタム ライブラリに保存されます。さらに、コンテンツ センター ライブラリに追加する標準パーツを作成し、それらをカスタム ライブラリにパブリッシュします。
- Autodesk Inventor 2008、2009、2010 を同一コンピュータ上にインストールし、3 つのバージョンの Autodesk Inventor のそれぞれでコンテンツ センターを使用するには、サイドバイサイド環境をセットアップします。
サーバでのコンテンツ センター ライブラリの設定
インストールによって、ANSI、DIN、ISO、JIS、GB、その他の国際規格に準じたライブラリが提供されます。Parker ライブラリには、チューブ&パイプ継手用 Parker で使用されるパーツが格納されています。PEM 締結部ライブラリの大部分を占めるのは、シート メタル締結部品です。
コンテンツ センター ライブラリは、Autodesk Data Management Server が実装されているコンピュータにのみインストールすることができます。コンテンツ センターのインストールをカスタマイズしたり、インストール対象のライブラリを選択することができます。後で、インストールしなかったコンテンツ センター ライブラリを必要に応じて追加できます。その場合は、インストレーション CD を実行して、インストールするライブラリを選択します。
インストールしたライブラリを使用しない場合は、サーバ コンソールを使用して、そのライブラリをアタッチ解除します。ライブラリは削除されませんが、コンテンツ センター内で使用不可になります。必要であれば、後で再び同じライブラリをサーバへアタッチできます。
コンテンツ センターの既定のライブラリは読み取り専用で、編集できません。この読み取り専用スタータスは変更できません。
Vault または他のデータ管理環境の標準パーツ
アセンブリのコンテンツ センター パーツを更新する
- コンテンツ センター ファイルが Vault または他のデータ管理システムに保存されている場合、[標準コンポーネントを更新]ツールは、古いコンテンツ センター パーツ ファイルをすべてチェック アウトして置き換える必要があります。
- 更新されたコンテンツ センター ファイルは、更新処理が終了したとき、チェック アウトされたままになっています。手動でファイルをチェック インする必要があります。
- 更新処理で読み取り専用ステータスを変更して自動的に読み取り/書き込みを行うことができない場合、標準パーツは更新されず、古いままになります。この問題が発生するのは、読み取り専用標準パーツが Vault に保存されていない場合や、標準パーツが Vault に保存されていることが Inventor で認識されていない場合(シングルユーザ Inventor プロジェクトがアクティブである場合や、Vault に保存されている別のプロジェクトによって標準パーツが Vault に追加された場合)です。
コンテンツ センター ファイルの格納場所
- Vault (または別のデータ管理システム)環境で作業する場合、ワークグループの各メンバは、コンテンツ センター ファイルの保存にローカル フォルダを使用する必要があります。ローカルのコンテンツ センター ファイル フォルダは、データ管理システムによってコントロールされます。
- コンテンツ センター ファイル フォルダの場所は、プロジェクトがアクティブになっているときに変更しないでください。
旧バージョンからのマイグレーション
Autodesk Inventor インストレーション ウィザードでは、旧バージョンのコンテンツ センターまたは Vault データベースが自動的に検出されます。コンピュータ上で、Autodesk Inventor 2008 または 2009 の読み取り/書き込み可能ライブラリが検出されると、ダイアログ ボックスが表示されます。ライブラリをマイグレートするためのインポート オプションをオンにします。さらに、以前のすべての Vault データベースが認識され、更新されます。
注:
- Autodesk Inventor 2008 および 2009 のライブラリは維持されます。マイグレーションを実行すると、旧バージョンのライブラリがインポートされ、Autodesk Inventor 2014 用のライブラリが作成されます。
- 旧バージョンのコンテンツ センター ライブラリをカスタマイズしている場合は、サーバ コンソールを使用して、それらのライブラリを新しい名前で再インポートできます。
- Autodesk Inventor 9 (およびこれ以前のバージョン)でカスタマイズしたライブラリは、[ライブラリをインポート]コマンドを選択し、プロジェクト ファイル(*.ipj)を使用してインポートします。
- インストール時ではなく、ライブラリを後でマイグレーションする場合は、インストールが完了した後で、サーバ コンソール(サーバのインストール時に組み込まれます)を使用してマイグレーションを実行します。
サイドバイサイド環境
サイドバイサイド環境では、Vault サーバ上の 3 つの最新バージョンの Autodesk Inventor から、コンテンツ センター ライブラリを保管、アクセスすることができます。各ライブラリは、サーバ上の対応するパーティションに保存されます。
サイドバイサイド環境を設定するには、新しいバージョンのサーバおよび Inventor をインストールします。その後、次の手順を続けます。
- ユーザ ライブラリをサーバ上の適切なパーティションにコピーします。Autodesk Inventor の各バージョンは、対応するパーティションに含まれているライブラリにのみアクセスできます。
- Autodesk Inventor の旧バージョンの Client Update パッチをインストールします。
- Autodesk Inventor で、プロジェクトを編集または作成します。コンテンツ センター ライブラリを設定し、個別のプロジェクトでコンテンツ センター ファイル フォルダを設定します。
注: Inventor のバージョンごとに別々のコンテンツ センター ファイル フォルダを使用する必要があります。バージョンの異なる Inventor によってコンテンツ センター ファイルが共有されると、アセンブリ内で予期できない標準パーツの置換が行われます。