各ハーネス コンポーネントには、プロパティのセットが含まれています。これらのプロパティは、作成するレポートや図面などのドキュメントで使用されます。
また、曲げ半径やバンドル直径など、デザインの特定の面をチェックするためにも、プロパティが使用されます。
プロパティは、アセンブリ内のさまざまなレベルで追加されます。アセンブリ内のソース コンポーネントに追加することも、そのコンポーネントのオカレンスに追加することもできます。
新しいハーネス コンポーネントを作成するときに、たとえばワイヤにはワイヤ ID を設定するなど、必ず設定しなければならない必須のプロパティがあります。これ以外にどのようなプロパティを設定するかについては、ユーザが決定できます。
設定するプロパティは、ダウンストリームのユーザのために作成するドキュメントによって決まります。ハーネス セグメントの長さまたは計算される長さなどの一部のプロパティは、関連するコンポーネントの配置や設定から算出されます。これらのプロパティは変更できませんが、表示したりドキュメントで使用することができます。
Autodesk Inventor ケーブル&ハーネスでコンポーネントがアクティブな場合は、プロパティの設定、表示ができます。プロパティによっては、他のコンポーネントからアクセスできるものもあります。たとえば、[ワイヤ プロパティ]ダイアログ ボックスから、ワイヤが接続されているパーツやピンのプロパティを表示したり変更することができます。
カスタム プロパティは、さまざまなハーネス コンポーネントのプロパティ ダイアログ ボックスの[カスタム]タブで追加することができます。プロパティ ダイアログ ボックスの[カスタム]タブには、定義済みのプロパティが表示される場合があります。これらのプロパティはプロパティ名の一覧に表示され、名前とデータ タイプはあらかじめ設定されています。このようなプロパティをコンポーネントに個別に追加し、その値を設定できます。
Autodesk Inventor ケーブル&ハーネスで事前定義されていないハーネス コンポーネントのプロパティが必要な場合は、カスタム プロパティを作成することができます。カスタム プロパティを作成するには、プロパティに名前を付けて、そのデータ タイプと値を設定します。プロパティを正しく定義すると、[カスタム]タブのプロパティの[名前]一覧に追加されます。このプロパティは、他のハーネス オブジェクトで使用するために、同じパーツ ファイルの[名前]リストや、ハーネス アセンブリでも使用できます。
ハーネス コンポーネントには、ソース ファイルに保存される一般的なプロパティと、ハーネス コンポーネントが配置されているアセンブリに保存される一意のオカレンス プロパティがあります。ハーネス コンポーネント オカレンスは、ソース コンポーネントからプロパティを取得します。たとえば、電気(ピンが配置された)部品をハーネス アセンブリに配置した場合、そのプロパティはパーツ定義から取り出されます。オカレンスに固有のプロパティが必要な場合は、コンポーネント レベルのプロパティ値を、オカレンス プロパティ値でオーバーライドすることができます。
オカレンスに追加されたプロパティは、[カスタム]タブのプロパティ リストに白の背景で表示されます。背景が暗い色で一覧表示されているプロパティは、ソース レベルのプロパティを示します。たとえば、オカレンス ワイヤの[ワイヤ プロパティ]ダイアログ ボックスでは、ライブラリ レベルで追加されたプロパティの背景は暗い色で表示されます。