スプライスを使用する

ケーブル&ハーネスでのスプライスとは、スプライス位置と、電気が流れるためのパスを作成するために結合されるワイヤを仮想表現したものです。スプライスは既定のサイズで作成され、選択した面のジオメトリから指定した距離だけオフセットするか、選択したジオメトリに関連付けます。スプライスのオフセットの既定は、[ハーネス設定]ダイアログ ボックスの[スプライス]タブで設定します。

スプライスをハーネス アセンブリに配置すると、他のハーネス オブジェクトと同様に、ネイルボード図面に表示されます。また、スプライスの情報は、レポートおよび XML 形式でデータを保存する場合にも保存されます。

スプライスを作成するための作業手順

ハーネス アセンブリ内にスプライスを作成する方法は複数あります。推奨される手順は次のとおりです。

次の方法を使用することもできます。

スプライスを挿入できるジオメトリ

スプライスを選択できるジオメトリには、関連点と非関連点の両方があります。非関連点は、面からオフセットされた任意の点です。関連点は、次のいずれかです。

次のものには、スプライスを配置できません。

注: 接触点にはスプライスを配置できますが、お勧めしません。接触による応力が、スプライスでの電気的接続に影響する可能性があります。

関連付きスプライスと非関連スプライスは、どのような点で異なりますか。

既存のモデル ジオメトリに関連付けられているスプライスは、そのモデル ジオメトリが変更されると自動的に更新されます。非関連スプライスは、自動的には更新されません。

また、スプライスの編集中に実行できる操作が異なります。関連スプライスは通常の作業点として作成されるので、右クリック メニューを使用して、作業点を固定することができます。また、右クリックして[スプライスを再定義]を選択し、標準的な作業点のオプションを使用して、新しいスプライスの位置を指定することもできます。

非関連スプライスは、固定作業点として作成されます。関連スプライスと同様に、[スプライスを再定義]を使用することもできます。他の固定作業点とは異なり、[3D 移動/回転]を使用することはできません。

指定するスプライス タイプの違い

スプライスには 2 種類あります。

スプライスのタイプを指定するには、スプライスの埋め込み長さの値を設定します。突合せスプライスは、ゼロまたは負の数の埋め込み長さを持ちます。オーバーラップ スプライスの場合、埋め込み長さの値は、ワイヤが重なる量です。この値により、スプライスに接続された各ワイヤに、正しいワイヤの長さが追加されるようになります。

スプライスおよびスプライスされたオブジェクトの命名規則

スプライスの名前として、参照指定が使用されます。既定の参照指定は、接頭語 SP の後に 1 から順に番号が付きます。たとえば、SP1、SP2 のようになります。各スプライス名は一意でなければなりません。

各スプライスには、1 および 2 という名前の 2 つのピンが含まれます。これらのピンはブラウザでのみ表示されます。スプライス作成中またはオカレンス上では、スプライス ピンの名前プロパティを変更することはできません。スプライス オカレンス上の他のスプライス ピンのプロパティは追加、修正できます。

スプライスを既存のワイヤまたはセグメントに配置すると、そのワイヤまたはセグメントが分割され、各オブジェクトに一意の名前が付けられます。既定では、既存のセグメントまたはワイヤの ID の後に 1 から順に番号が付きます。たとえば、ワイヤ ID が 1019 の場合、新しいワイヤ ID は、1019_1、1019_2、1019_3 というようになります。

スプライスを変更する方法

スプライスを配置した後に、次の操作を行うことができます。

スプライスの挿入がバーチャル パーツに及ぼす影響

バーチャル パーツの動作は、そのバーチャル パーツが割り当てられているハーネス オブジェクトによって異なります。