荷重条件

応力または反り解析では、荷重または力を成形品に適用して、発生する変形を測定します。

シミュレーションする成形条件に応じて、いくつかの適用可能な荷重タイプがあります。

荷重タイプ

次は成形品に適用可能な荷重タイプの一覧表です。荷重の単位はモデルに使用している単位と同一にします。

荷重タイプ メートル単位系 インチ単位
力 (点) N lbf
モーメント N.mm lbf.in
変位 mm インチ
圧力 MPa psi
サーフェス MPa psi
エッジ荷重 N/mm lbf/in
熱荷重 °F
体積荷重 N/cm3 インチ


荷重増分方法

大変形解析では、成形プロセスによる内部荷重 (反り解析) または外部荷重 (応力解析) のどちらの場合も、成形品に加わる総荷重は一連のステップで適用されます。大変形解析のこの荷重のステップ特性により、非線形の力-歪挙動である、荷重の増加につれて起こる成形品の剛性の変化を予測し、完全な荷重がかかった状態での成形品の変形を決定します。

荷重ステップ法には次の 2 通りの方法があります。

荷重制御
荷重係数増分値、つまり、総荷重の指定した比率値として荷重を適用します。
変位制御
変位増分値、つまり、100% 荷重が適用された最終変位値に達するまで、成形品の特定のノードの指定された変位値として荷重を指定します。

次の荷重増分方法設定が使用できます。

自動荷重制御
最初の荷重係数増分値(既定値は総荷重の 2/10)を指定し、ソルバーが後続のステップに適切なサイズを自動決定します。ほとんどの場合でこの荷重増分法が推奨されます。
手動荷重制御
成形品に適用する荷重係数増分値の最初の数個の値、またはすべての値を指定します。
自動変位制御
ソルバーによって自動的に選択される制御ノードに適用される初期変位増分値を指定します。次に、ソルバーは後続のステップに適切な変位増分値を自動決定します。
手動変位制御
成形品に適用する変位増分値の最初の数個の値、またはすべての値を指定します。
円弧長荷重制御
この方法では、各増分内の円弧長拘束に基づいて、荷重と変位増分値両方を自動的に調整します。この方法は、複雑な座屈後経路を調査するのに最適です。
注: 座屈解析を実行して、6% の荷重で成形品が座屈すると決定した場合、初期荷重増分を 6% 未満にして、ソルバーが非線形性を飛び越さないように注意します。""一方、座屈解析が 60% での座屈の開始を示した場合は、解析の開始時にもっと大きなステップを取るようにして、プログラムに約 50% でステップ サイズを自動決定させるのが妥当です。このような理由で、大変形解析を実行する前に座屈解析することをお勧めします。
注: どの荷重増分方法を選択しても、ソルバーは常に最大荷重係数値に到達するまで荷重を増分します。収束の問題があるステップで発生した場合は、ソルバーは異なるステップ サイズを適用する、または異なる荷重増分方法に切り替えることがあります。