サーフェス部品は、2次元的なサーフェスが3次元形状に組み込まれたものである。これらは、一般的に非常に薄い部品、すなわち整流板や板金などのように流れがその周囲を通過する部品に使用されます。
サーフェス部品は、3次元ボリュームとして表現される非常に薄い形状のモデル化を行うために便利な機能です。そのような薄いボリュームにメッシュを作成することは、非常に困難であり、非常に大規模なモデルサイズが必要です。これは、厚みが薄い場合には、その形状を再現するために、要素が十分に小さい必要があり、その結果、その物体の厚さ以外の方向に対して、非常に多くの要素が必要とされるためです。サーフェスのみで構成される物体を表すことにより、要素分割は、物体の形状を再現するために十分小さければ良く、モデルの厚さは無視されます。
次のモデルは、薄い障害物がボリュームとしてモデル化されています。このボリュームを再現するために必要な要素のサイズは非常に小さく(部品が非常に薄いため)、大規模な要素数が必要となります(およそ158,000要素)。
このモデルでは、薄い障害物を再現するために、サーフェス部品が使用されています。サーフェス部品上の要素のサイズは周辺の空気の要素サイズと同程度であり、全体の要素数(モデルサイズ)は、大幅に小さくなりました(およそ38,000要素)。
サーフェス部品のその他の活用方法として、回転領域を利用した薄い翼の回転機械装置に利用できます。サーフェス部品は、板金のファン回転翼のモデル化を大幅に単純化することができます。
3次元的な薄い回転翼ボリュームの代わりに、回転領域に属するサーフェスとして定義し、これにサーフェス部品を設定する方法である。
アセンブリにボリュームを組み込み、このボリュームの一つあるいはそれ以上のサーフェスに対し、サーフェス部品を設定することが容易な場合があります。この部品は流体であり、サーフェスは流れをブロックする固体です。
ボリュームの一部であるサーフェス:
ボリュームには流体の材料が設定されるが、上流側の2つのサーフェスに固体材料が設定されるため、これらはサーフェス部品とみなされ流れを妨げます。
電子チップ中のエポキシ層を代替するために、サーフェス部品を設定する場合、CAD上でエポキシ層の代替サーフェスを作成する必要はありません。単に、チップ上の適切なサーフェスを選択し、これに固体材料を設定するだけです。解析では、非常に薄いボリュームあるいは膨大な要素分割が必要となる複雑な形状を作成することなく、熱抵抗と物理的な厚さが考慮されます。
サーフェス部品は、常にサーフェスに設定されます。多くのケースでは、3次元モデル中に浮かんだサーフェスが実用的に利用できます。CADツールの中には、そのようなサーフェスをアセンブリ中の別部品として利用することができます。その他のツールでは、このサーフェスは部品の中の単なるフィーチャーとして存在しなければなりません。サーフェスフィーチャーあるいはサーフェス部品の例を以下に示します。
サーフェスは閉じた領域の一部ではないため、(上述の通り)固体の材料を設定する必要があり、これは流れを妨げる結果を生じます。
Autodesk Simulation CFD の標準の可視化ツールでは、サーフェス部品を可視化することができます。断面表示および等値面表示は、サーフェス部品の存在によって生じた結果を表示します。shiftキーとctrlキーを同時に押すことにより、サーフェス部品上でマウスを動かすことによって、サーフェス部品上の値を出力することができます。
サーフェス部品上の圧力値は、サーフェス部品のどちら側を表示するかによって異なる表示となります。サーフェス部品の上流側では高い圧力が表示され、伴流渦側では低い圧力が表示されます。
解析結果の可視化において、サーフェス部品は、材料ブランチ配下のフィーチャーツリーに表示されます。これらは、同じ材料で設定された場合についても、ボリューム部品と別々にリスト表示されます。サーフェス部品は、非平面断面のソースサーフェスとして利用できます。この機能につい???は、このマニュアルの解析結果の可視化の章で説明を行います。
サーフェス部品上の壁面結果は、サーフェスの適切な面を選択することによって利用することができます。上述の例として、上流側の壁面の選択によって得られる壁面力が下流側の壁面よりも高いことによって確認できます。