分布荷重

注: このセクションの情報は、ビームの分布荷重をサポートするすべての線形解析および非線形解析に適用されます。

分布荷重とは、ビーム要素の長さに対して適用される荷重です。分布荷重は、ベクトルが指定する方向に適用できます。

線形解析の場合、モデルに適用する分布荷重では、[圧力]乗数を[解析パラメータ]ダイアログ ボックスの[乗数]タブで割り当てる必要があります。[大きさ]および[圧力]乗数の積によって、分布荷重の大きさが更新されます。

非線形解析の場合、イベント持続時間における分布荷重の大きさは荷重曲線がコントロールします。[ビームの分布荷重オブジェクトを作成]ダイアログ ボックスで荷重曲線番号を指定します。

分布荷重の適用

[選択][選択][ライン]コマンドを使用して 1 つまたは複数のビーム要素を選択して、表示領域を右クリックすると、[追加]プルダウン メニューを選択し、[ビーム分布荷重]コマンドを選択して、各ビーム要素に分布荷重を追加できます。

荷重の大きさおよび方向が、選択した各ビームの長さ全体で一定である場合、[大きさ]フィールドで長さの単位当たりの荷重の大きさを指定して、[方向]セクションで荷重の方向を指定します。荷重の大きさおよび方向が、選択した各ビームの長さ全体で変位する場合、[均一]チェックボックスをアクティブ解除して、長さの単位当たりの力の大きさを[I-節点の値][J-節点の値]フィールドで指定し、方向を[I-節点 方向][J-節点 方向]セクションで指定します。荷重の大きさは、節点間において線形的に変位します。この操作は、ビームごとに実行します。

非均一な荷重をビームに適用する場合、ビームに沿ったポイントを荷重開始および終了として設定できます。この操作は、ビームの長さの比率を 2 つの[I-節点からの比]フィールドで指定して実行します。最初のフィールドでは、I-節点から荷重を開始点までの距離を決定します。 2 番目のフィールドでは、I-節点から荷重の終了点までの距離を決定します。 例えば、ビームの 3 番目の 1/4 部分のみに沿って荷重を適用する場合、最初のフィールドに 0.5 を指定し、2 番目のフィールドに 0.75 を指定します。

ヒント: ビーム要素の軸 1 の方向は、[表示] [表示設定] [オブジェクト表示設定] [要素軸 1]コマンドを使用して表示することができます。この軸はビーム要素の線の方向に沿って位置し、正の方向は I 節点から J 節点の方向です。いくつかの要素で軸 1 を反転する必要がある場合、要素を選択([選択][選択][ライン])および右クリックして、[ビームの方向][I および J 節点を反転]を選択します。

非線形解析にのみ適用される情報

分布荷重の乗算に使用する荷重曲線を[荷重ケース/荷重曲線]フィールドで指定します。荷重曲線を定義するには、[荷重曲線エディタ][曲線]ボタンをクリックするか、[解析パラメータ]ダイアログ ボックスを使用します。この荷重に適用する追加の乗数を[乗数]フィールドで指定します。

変形する要素の方向に合わせて荷重の方向を維持するには、[変位に追随]チェック ボックスをオンにします。また、[要素定義]で解析タイプとして[大変形]を選択します。[変位に追随]チェック ボックスをオンにすると、次の計算が追加で実行されます。

  1. ユーザ指定の荷重が全体座標系での X、Y、Z 方向から、解析開始時における要素の局部座標系での 1、2、3 方向に変換されます。
  2. 解析を通じて、荷重は局部座標系での 1、2、3 方向に維持されます。そのため、ビームが移動または回転すると、局部座標系の軸も空間内で方向が変わります。その結果、全体座標系での X、Y、Z の荷重方向が変化します。
  3. 荷重の大きさは一定のまま変化しません。ただし、要素の長さが変化した場合は、総荷重が変化します。要素の長さが 2 倍になると、荷重も 2 倍になります(一定の荷重の大きさ x 更新された長さ)。
注: ビームの軸が回転した場合、結果環境でビームの分布荷重が適切に視覚化されない場合があります。これは、視覚化だけの問題であり、計算結果に影響は生じません。