この付録では、節点結果の変換の使用例を示します。このページには、次の例が含まれています。
固定量で結果を調整する。 熱伝達解析が完了するまでに非常に長い時間がかかるため、調べてみると、入力ミスによってすべての温度が 200 度高すぎる結果が生じていることを発見しました。顧客があと 5 分でオフィスに到着する予定です。どのように対処したらよいでしょうか。
- 温度結果ファイル(.TO または .TTO のいずれか)のコピーを作成します。このファイルは入力に基づいた解析結果ファイルであるため、このコピーを保持しておきます。
- 節点結果の変換を実行します。[入力ファイルとオプション]タブで、コピーを[既存の結果ファイル]として指定します。
- すべての荷重ケースを出力するように[荷重ケースと節点の出力]タブを設定します。
- [入力ファイルとオプション]タブで、元のモデル名を[新しい結果ファイル]として指定します。(結果環境は、このファイルを読み込むことで調整済みの結果を表示します。)
- [温度調整値]に -200 (負の 200)を入力します。これによって、計算済みのすべての温度で 200 度減少します。(熱伝達解析では、2 自由度である温度のみが使用されます。)
- [ファイルを作成]ボタンをクリックします。.TO または .TTO ファイルに調整された結果が含まれます。これにより、通常どおり結果を確認できます。
最後の時間ステップの出力結果。適用力が節点 61 および70 の垂直(Z)変位の関数であるメカニカル イベント シミュレーション(MES)を想像してください。MES での荷重は、結果の関数ではなく、時間の関数であるため、前回のたわみに基づき適用力の荷重曲線を更新するプログラムを作成します。アプリケーションでは、TranDO_i を自動的に実行して、最後のステップからの出力を取得します。プロジェクトを完了するために必要なその他のタスクは、アプリケーションによって制御されます。(タスクには、TranDO_i によって出力された結果の平均化、モデルのデータベースでの荷重曲線の変更、1 時間ステップに対する MES 解析の再開、各時間ステップに対するプロセスの繰り返しが含まれます。)TranDO_i を自動的に実行するには、Recall Input ファイルを次のように作成します。
- 最初の時間ステップに対して MES 解析を手動で実行します。
- 結果環境から節点結果の変換を実行します。[入力ファイルとオプション]タブで、解析を[既存の結果ファイル]として指定します。
- [荷重ケースと節点の出力]タブで[荷重ケースおよび節点を指定]を選択します。 行 1 に 30000 の時間ステップを入力します。この時間ステップは現在の結果 0-1 の範囲を超えていることを示す警告メッセージが表示されます。[OK]をクリックします。新しい結果ファイルを作成すると、エラー ログ ファイルが示すように、この無効な時間ステップは解析の前回の時間ステップに自動的に調整されます。
- 行 1 で、出力する節点として 61、70 を入力します。
- [入力ファイルとオプション]タブで、新しい結果ファイルの形式を指定します。ファイル名および[テキスト出力オプション]を指定します。
- Z 変位のみが必要であるため、[調整値]セクションの[変位 z]以外のチェックマークをオフにします。
- [入力を保存]ボタンをクリックして、入力をファイルに保存します。
アプリケーションから TranDO_i が実行されると、エラー ログ ファイル(TranDO2.log)に 1 つのみの警告が示されます。このエラーは、Recall Input ファイルを設定したときに発生したエラーと同じです。
節点結果の変換 16.000
01-05-2003 12:00:23 に読み込まれた「ドキュメンテーション例.lcn」
エラー # 5: 時間ステップ 30000 は 0- 1 範囲外です。
重大なエラーの数。: 0
警告エラー数: 1
これは単なる警告であり(事前に知ることができる)、エラーではないため、出力ファイルは正しく作成されます。アプリケーションはその作業を続行できます。
結果を逆にする. 何らかの理由により、40 節点のモデルの出力を、最後の節点から最初の節点へと逆順にしたい場合を想像してください。この操作を実行する明瞭な手段として、荷重ケース スプレッドシートがあります。残念ながら、節点は 40-1 として指定することができません。[ファイルを作成]ボタンをクリックすると、節点結果の変換では、昇順(1-40)になるように節点順序が自動的に逆にされます。その代わりに、データの最初の列を入力し、図に示すように 5 つの手順で、ホット キーを使用して荷重ケース スプレッドシートを入力します。グリッドを見やすくするために(および入力しやすくするために)、最初の行に最初の 5 つの節点番号を逆順で入力します。
節点番号のリスト荷重ケース スプレッドシートを使用して、出力する一連の節点を指定する場合に、それらすべての番号を書き留める労力を避けたい場合は、次を実行します。
- 節点結果の変換を実行して、通常どおりすべての入力を指定します。荷重ケース スプレッドシートで最低 1 つの行を指定するか、荷重ケースを指定して、節点セル番号を空のままにしておきます。
- [入力内容を保存]ボタンをクリックして、入力を .LCN ファイルに保存します。
- その .LCN ファイルをテキスト エディタで編集します。
- .LCN ファイルに入力する節点番号を取得するには、結果環境でモデルを開きます。
- 目的の結果または相似する結果を表示します。これらの結果は実際には使用しません。
- 結果を出力する節点を選択します。パーツのすべての節点が必要な場合は、ツリー表示でそのパーツをクリックして、節点が強調表示されるのを待ちます。
- 結果を問い合わせます。選択した節点が[照会]: [結果]ウィンドウに表示されます。
- [値を保存]ボタンをクリックします。結果をテキスト ファイル(.OUT)またはカンマ区切りの値ファイル(.CSV)に保存できます。次の手順を考慮すると、.CSV 形式の方が便利な場合があります。
- 先ほど作成したファイルを開きます。このファイルから節点番号をコピーして、.LCN ファイルの目的の場所に貼り付けます。節点番号が 1 つのラインまたは数多くのライン上にあるかどうかは重要ではありません。それはあくまでも個人的な好みです。.LCN ファイルの各行には、カンマで区切ることによって複数の節点を指定でき、またダッシュを使用することで節点の範囲を指定できます。
- .LCN ファイルを保存します。
- 節点結果の変換で、[入力を読み込む]ボタンをクリックして、設定を読み込みます。荷重ケース スプレッドシートには、LCN ファイルに追加した節点番号が表示されます。
総反力。20 荷重ケースを含む静的応力解析から各荷重ケースの Z 方向における総反力を取得する状況を想像してください。節点結果の変換を使用すると、各サポートの反力を出力できます。次に、結果をスプレッドシートにインポートして、合計を求めることができます。その手順は次のとおりです。
- 節点結果の変換を起動し、既存の線形静的応力の反力(*.ro)ファイルを選択します。
- [荷重ケースと節点の出力]タブで、荷重ケース スプレッドシートを選択します([荷重ケースおよび節点を指定])
- スプレッドシートの 20 行目まで行を挿入します(20 の荷重ケースを出力するため)。
- 行 1 の荷重ケースに、3 の値を入力します。(線形静的応力の 3 つの荷重ケースにグループ化された反力について、「付録」の「DO ファイルの解析タイプおよびコード」を参照してください。荷重ケース 3 は、最初のケースのサポート反作用です。これは、荷重ケース リストにも示されています。)
- 荷重ケース列を強調表示し、[Ctrl]+[S]を押します(または右クリックして、[一連を入力]を選択します)。[一連の入力の増分]ポップアップに 3 の増分を入力して、[OK]をクリックします。これによって、すべての荷重が入力されます。
- サポートの節点番号を行 1 に入力します。[節点]列を強調表示し、[Ctrl]+[D]を押します(または右クリックして、[下方をコピー]を選択します)。
- [出力ファイルとオプション]タブで、結果をテキスト ファイルに出力することを指定し、カンマ区切りの変数(*.csv)ファイルを指定します。これによって、簡単にスプレッドシートにインポートできます。
- 単一の行で[グループ]結果のボックスをオンにします。
- [力 z]以外のすべての[調整値]のボックスをオフにします。
- 新規の結果ファイルを作成して、スプレッドシート プログラムで開きます。
- この場合は、各接点のケース番号およびサポート反作用には関心がありません。したがって、スプレッドシートに 2 つの列を挿入します。最初の列には、ファイルの荷重ケースを 3 で割った値に等しい実際の荷重ケースの公式を追加します(セル A11 = C11/3 における公式、下方 20 行をコピー)。2 番目の列には、行のすべての節点の値を合計する定式を追加します。(サポートを持つ節点が 7 つある場合、セル B11 = sum(D11:J11) における公式)。
この関数は、選択した節点の結果をグラフ化する場合に結果環境でも実行できます。さらに、プロセッサからの概要ファイルには、各荷重ケースのモデルの総反力が一覧表示されます。