節点結果のコンバーター

節点結果のコンバーターは、変位出力ファイルを Autodesk Simulation で使用されるネイティブ バイナリ形式からテキスト形式に変換する、あるいはバイナリからバイナリ、テキストからバイナリ、テキストからテキスト形式に変換するスタンドアロン アプリケーションです。処理において、出力する荷重ケースおよび節点を選択でき、6 つの値(および 2 つの計算された値)のうちどれを書き出すかを制御でき、また任意でユーザ入力の値で 6 つの値それぞれを調整できます。節点結果としても知られる変位出力ファイルには、変位および回転(応力解析)、温度(熱伝導解析)、速度、圧力、渦度および精度(流体解析)、電圧(静電解析)などの項目が含まれます。

一般的な注:タイム ステップおよびモード形状という用語は、このドキュメンテーションおよび節点結果のコンバーターを通じて「荷重ケース」という用語に代替可能です。すべての場合において、この用語は特定のインスタンスで、あるいは関連する結果の別個のセットでモデルの結果を表わします。

プログラムの実行

プログラムを実行する方法は 4 つあります。

  1. [結果]環境から、[結果オプション] [その他] [ツール] [節点結果のコンバーター]を使用します。
  2. マイ コンピュータまたは Windows エクスプローラを使用して、実行ファイル TranDO_i.exe をダブルクリックします。
  3. Windows の[スタート][実行]ウィンドウまたは DOS コマンド プロンプトで、drive:¥path¥TranDO_i.exe と入力します。
  4. 自動実行の場合、Windows の[スタート][実行]ウィンドウ、DOS コマンド プロンプト、または別のアプリケーションで次のテキストを入力します: drive:¥path¥TranDO_i recall_file.lcn

ここで drive: はプログラムを格納するドライブ、および ¥path¥TranDO_i はプログラムを含む完全なフォルダ名です。最初の方法では、プログラムがインタラクティブに実行されるため、ユーザ インタフェースを介して入力内容を指定できます。最後の方法では、リコール ファイルから入力を読み取ることでプログラムが自動的に実行されます。 .LCN ファイル名にスペースが含まれる場合には、クォーテーション マーク(““)を含めます。

最後の方法は、アプリケーションを開始して、[入力内容をロード]ボタンをクリックして 3 つのタブに入力内容を指定して、[ファイルを作成]ボタンをクリックして既存のファイルを新しい結果ファイルに変換して、[終了]ボタンをクリックすることと同等です。TranDO_i はそれ自身で実行され、終了します。リコール ファイルが適切なものである場合、ファイルの変換にユーザの作業は必要ありません。このため、最後の方法は、その他のプログラムから TranDO_i を実行して結果を自動抽出するために使用できます。詳細は付録で説明します。

注: 節点結果のコンバーターに関するこのドキュメントは、ユーザがバイナリ ファイル、荷重ケースの概念などに関してある程度熟知していることを前提にしています。これに該当しない場合は、付録「」を参照してコンバーターについて理解を深めてください。

プログラムを使用する

節点結果のコンバーターをインタラクティブに使用する際は、それぞれのタブに左から右に入力内容を指定します。その後、[ファイルを作成]ボタンをクリックして、変換を実行します。

メイン画面での共通の入力内容

次のボタンは節点結果のコンバーターのメイン インタフェース上にあり、(説明の通り)いつでも使用できます。

  • [入力内容をロード]ボタン:このボタンは、3 つのタブに関して前回保存された、次のような入力内容を取得またはロードします:既存の入力ファイル、出力する荷重ケースおよび節点、出力ファイル、および関連するオプション。通常、このオプションは入力内容の指定前に使用されます。ファイルから入力内容をロードすると、手動で指定した入力内容が上書きされます。

    クリックすると、ファイル名の入力を促されます。ファイルは前回の実行から入力を保存することによって(以下の[入力内容を保存]を参照)、またはテキスト ファイルを手動で作成することによって(付録「LCN ファイルを作成する」の詳細を参照)作成できます。

  • [入力内容を保存]ボタン:入力内容はすべて指定されたら、[入力を保存]ボタンをクリックすることによってテキスト ファイル(LCN ファイル)に保存できます。通常、このオプションは処理の最後に、節点結果のコンバーターで使用される入力内容を保存するために使用されます。変換処理が一度の操作となる場合は、入力内容を保存する必要はありません。同じ設定が繰り返し使用される場合、あるいはいくつかの設定がその時々で変わる場合は、入力内容を保存した上で[入力内容をロード]を使用すると時間が節約されます。

    変換に使用される入力内容のみが LCN ファイルに保存されます。たとえば、荷重ケース スプレッドシートの入力内容は、荷重ケース リストが指定されている場合には使用されません([荷重ケースおよび節点出力]タブの[ケースを指定]、[すべての節点]を参照)。いったん保存された入力内容は、インタラクティブに実行されているとき、あるいは自動実行時にコマンド ラインで指定されたときに、[入力内容をロード]ボタンを使用して取得できます。(上述の「プログラムの実行」を参照してください。)

  • [ファイルを作成]ボタン:このボタンは、入力内容がすべて指定されるとアクティブになります。このボタンをクリックすると、既存の結果ファイルが新しい結果ファイルに変換されます。新しい結果ファイルの作成処理時は、別ウィンドに進行状況バーが表示されます。現在のポイントで変換を終了するには、進行状況バーの[停止]ボタンをクリックします。停止した場合、新しい結果ファイルが部分的に作成されます。

    [ファイルを作成]処理では、有効な荷重ケースおよび節点番号のみが変換されます。スプレッドシートに無効な番号が指定されている場合は、その番号は最小または最大の許容値に修正されます。たとえば、MES 解析を一度に 1 ステップ実行し、たわみをチェックし、それに従い荷重を調整し、次のタイム ステップに向け解析を再開する場合、次のようになります。各再開の後に直近のタイム ステップが変化するため、それぞれのタイミングで節点結果のコンバーターにより出力するタイム ステップ番号を変更する必要が生じるだろうと考えられます。その必要はありません。リコール入力ファイル(.LCN)を作成することになり、このファイルでは、節点結果のコンバーターがいくつかの大きなタイム ステップ(ステップ 30000 など)に対応する結果を出力するようになっています。(注: 30000 は、節点結果のコンバーターが扱うことのできる最大の荷重/タイム ステップ エントリです。) 節点結果のコンバーターは、各 MES リスタート解析後に実行されると、タイム ステップを 30000 から解析内の実際の最後のステップまで修正します。付録の「」を参照してください。

    変換の完了後は、いくつかのオプションがグレー表示されます。ウィンドウによって、どのオプションで、どのような内容が変換されたかが示されますが、[ファイルを作成]ボタンが再びアクティブになる前にグレー表示されたオプションを選択する必要があります。