[速度要素パラメータ](Velocity Element Parameters)ロールアウト

速度要素は、フレーム内のオブジェクトのモーション情報を含むレンダリングを生成します。

Combustion や Flame のような合成アプリケーションを使用する際、速度レンダリングにより、モーション ブラーを生成できます。たとえば RE: Vision Effects, Inc. などから、モーション ブラーを生成するコンポジタ用のプラグインが提供されています。

速度要素のレンダリングには、合成アプリケーションを使って、3ds Max を使用する場合よりも細かくモーション ブラーを調整できるという利点があります。たとえば、モーション ブラーを含まない「美しい」フレームのレンダリングが可能になります。また、速度要素は 3ds Max のモーション ブラー効果を使用する場合より短時間でレンダリングできるという点も魅力です。

速度要素を使って、3D でレンダリングされたクリップの再タイミングを行うこともできます。速度データを使ってより高精度な中間フレームを生成することにより、イメージ シーケンスを再タイミングする特別なアプリケーションもあります。

速度レンダリングでは、モーション情報は RGB カラー情報として保存されます。赤は、レンダリング対象のフレームの平面に対する X 軸上の移動、緑は Y 軸上の移動、青は Z 軸上の移動情報に対応しています。

mental ray レンダラーはこの要素をサポートしていますが、mental ray のモーション ブラーカメラ効果をオフにしておく必要があります。また、mental ray マテリアルの中には、レンダリング要素をサポートしないものもあります。

要素のロールアウト上のコントロールを使って、レンダリングで保存されたモーション データの精度を改善することができます。以下の手順を参照してください。

手順

アニメーション シーケンスの速度要素をレンダリングするには:

  1. [レンダリング設定](Render)ダイアログ ボックス [レンダリング要素](Render Elements)パネル [レンダリング要素](Render Elements)ロールアウトを選択し、[追加](Add)をクリックします。[レンダリング要素](Render Elements)ダイアログ ボックスが表示されるので、[速度](Velocity)をハイライトして[OK]をクリックします。
  2. レンダリング要素リスト内の速度要素をハイライトします。
  3. [速度要素パラメータ](Velocity Element Parameters)ロールアウトで、[更新](Update)チェック ボックスにチェックマークを付け、テスト フレームをいくつか試しにレンダリングしてみます(オブジェクトの速度が最大になっていると思われる箇所のフレームを選択しましょう)。
  4. フレームのテストが完了したら、そのたびに[最大速度](Maximum Velocity)の値を書き留めておきます。必要に応じて、書き留めておいた値のうち最も大きい値を、[最大速度](Maximum Velocity)の値として使用します。

    [最大速度](Maximum Velocity)の値を指定することで、より正確な速度データを得ることができます。

  5. [更新](Update)チェック ボックスのチェックマークを外します。

    これで、[最小速度](Maximum Velocity)はいつも一定になります。

  6. アニメーションをレンダリングします。

インタフェース

最大速度

[更新](Update)で収集された結果に基づいて、[最大速度](Maximum Velocity)の値を入力します。この値を設定することで、モーション情報の精度が上がります。前述の「手順」を参照してください。既定値は 1.0 です。

更新

上の手順で説明したように、テスト フレームのレンダリング時にはチェックマークを付けます。レンダリングが完了するたびに、[最大速度](Maximum Velocity)は、[更新](update)によって記録された値に設定されます。このうち最大の値を指定し、[更新](Update)のチェックマークを外してから、アニメーション全体のレンダリングを行います。既定値ではチェックマークが付いていません。

注: [更新](Update)と mental ray のディストリビュート バケット レンダリングの併用はできません。