法線バンプ マップの作成と使用

法線バンプ マップは、低ポリゴン オブジェクトに高解像度詳細を追加する方法です。ゲーム エンジンなどのリアルタイム表示デバイスでとくに便利で、レンダリングしたシーンとアニメーションでも使用できます。

法線マップは、通常のバンプ マップに使用するグレースケール マップではなく、3 色マップです(「バンプ マップ」を参照)。赤チャネルは法線方向の左右軸を、緑チャネルは法線方向の上下軸を、青チャネルは垂直深度をコード化します。

基本ワークフロー

3ds Max では多種多様な方法により、法線バンプ マップの作成と使用を行いますが、最も直接的で簡単なワークフローは次のとおりです。

  1. 詳細な高解像度モデルを作成します。
  2. 単純な低解像度モデルを作成します。

    低解像度モデルには高解像度モデル全体の形状とアウトラインを含め、一般的には少し小さくして、投影された高解像度モデルの詳細が、そのサーフェスの上に表示されるようにします。

  3. 低解像度モデルを選択します。
  4. [レンダリング](Rendering)メニュー [テクスチャ レンダリング](Render to Texture)を選択します。

    [テクスチャをレンダリング](Render To Texture)ダイアログ ボックスが表示されます。

  5. [ベイク処理するオブジェクト](Objects To Bake)ロールアウトの[投影マッピング](Projection Mapping)領域で[ピック](Pick)ボタンをクリックします。

    選択ダイアログ ボックスが表示されます。3ds Max

  6. 高解像度オブジェクトを選択し、[追加](Add)ボタンをクリックします。

    3ds Max により、投影モディファイヤが低解像度オブジェクトに適用されます。

  7. [プロジェクションマッピング](Projection Mapping)領域で、[有効](Enable)にチェックマークを付けます。
    注: この段階では、多くの場合、[オプション](Options)をクリックして[投影 オプション](Projection Options)ダイアログ ボックスを表示します。このダイアログ ボックスには、投影の生成方法のさまざまな設定が含まれています。
  8. [出力](Output)ロールアウトで、法線マップ要素を追加します(ベイク処理済みテクスチャの要素を参照)。ターゲット マップ スロットとしてバンプを割り当てます。
  9. [選択した要素の固有設定](Selected Elements Unique settings)領域で、[法線バンプに出力](Output Into Normal Bump)をオンにします。
  10. [レンダリング](Render)をクリックします。

    3ds Max によって法線マップがレンダリングされ、高解像度オブジェクトの法線データが保存されます。その他の種類のテクスチャ ベイク処理については、シェル マテリアルが作成されて低解像度オブジェクトに適用されます。法線マップはバンプ コンポーネントとして割り当てられます。

法線バンプ マップのコンポーネント

3ds Max インタフェースでは、法線バンプ マップのコントロールが、次の 3 つの場所に表示されます。

法線バンプ マップの表示

Nitrous ドライバ(既定では Nitrous Direct3D 11)または DirectX 9 以降による旧バージョンの Direct3D ドライバを使用する場合、任意のシェーディング ビューポートで法線マップを表示することができます。

DirectX 8 以降による旧バージョンの Direct3D ドライバを使用する場合は、メタルバンプ シェーダを使用してビューポートで法線マップを表示できます。

OpenGL ドライバを使用する場合は、ビューポートで法線バンプ マップの 3 次元表示は行われません。 しかし、法線マップをレンダリングしたり、レンダリングで法線マップを使用したりすることはできます。

サブオブジェクト選択を使用した法線投影

さまざまなサブオブジェクト選択をさまざまな高解像度ジオメトリに関連付けることができます。「[参照されたジオメトリ](Reference Geometry)ロールアウト([投影](Projection)モディファイヤ)」を参照してください。