prin1 (AutoLISP)

コマンド ラインに式を表示したり、開いているファイルに式を書き出します。

サポートされているプラットフォーム: Windows および Mac OS

構文と要素

(prin1 [expr [file-desc]])
expr

タイプ: 整数、実数、文字列、リスト、シンボル、ファイル、ads_name、T、nil

文字列または AutoLISP 式。改行、指定した expr 引数、スペースの順に出力されます。

file-desc

タイプ: ファイルまたは nil

書き出しモードまたは追加モードで開かれたファイル ディスクリプタ。

戻り値

タイプ: 整数、実数、文字列、リスト、シンボル、ファイル、ads_name、T、nil

評価した expr 引数の値。引数を指定しないで呼び出すと、空のシンボルが返されます。

関数の最後の式として、引数を指定しないで prin1 関数を使用すると、関数が終了したときに空白行が出力され、戻り値の表示を抑止することができます。

注意

expr 引数に制御文字が含まれる場合、prin1 関数は次の表に示すように、それらの文字の前に円記号(¥)を付けて拡張します。

制御文字

コード

説 明

¥¥

¥ 文字

¥"

" 文字

¥e

エスケープ文字

¥n

改行文字

¥r

復帰文字

¥t

タブ文字

¥ nnn

8 進コードが nnn の文字

次に制御文字の使用法を示します。

(prin1 (chr 2))
"\002""\002"

(setq a 123 b '(a))
(A)

(prin1 'a)
AA

最初の A はコマンドが出力した A で、後の A は戻り値の A です。

(prin1 a)
123123

最初の 123 はコマンドが出力した 123 で、後の 123 は戻り値の 123 です。

(prin1 b)
(A)(A)

最初の(A)はコマンドが出力した(A)で、後の(A)は戻り値の(A)です。

file‑desc 引数を指定していないので、上の例はそれぞれ画面に表示されます。f が、書き出しモードまたは追加モードで開かれたファイルの有効なファイル ディスクリプタだとして、次のように関数を呼び出すと、文字列がファイルに書き出され、関数からその文字列が返されます。

(prin1 "Hello" f)
"Hello"