entmake (AutoLISP)

図面内に新しい図形を作成します。

サポートされているプラットフォーム: Windows および Mac OS

構文と要素

(entmake [elist])
elist

タイプ: リスト

entget 関数が返すのと同じ形式の図形定義データ。elist 引数には、図形の定義に必要な情報がすべて含まれていなければなりません。必要な何らかの定義データが抜けていると、entmake 関数は nil を返し、その図形は無効になります。省略可能な定義データ(画層など)を省略した場合、entmake 関数は既定値を使用します。

図形タイプ(CIRCLELINE など)は、elist 引数の 1 番目か 2 番目のフィールドでなければなりません。図形タイプが 2 番目のフィールドである場合、その前には図形名だけを置くことができます。新しい図形を作成するとき、entmake 関数は、その図形名を無視します。elist 引数に図形ハンドルが含まれる場合は、entmake 関数は図形ハンドルも無視します。

戻り値

タイプ: リスト

成功した場合、entmake 関数は、図形の定義データのリストを返します。新しい図形が作成できなかった場合entmake 関数は、nil を返します。

ブロックの定義が完了(ENDBLK オブジェクトを entmake)すると、通常返す図形データ リストではなく、ブロックの名前を返します。

注意

entmake 関数は、グラフィカル図形と非グラフィカル図形のどちらも定義できます。

entmake 関数でビューポート オブジェクトを作成することはできません。

グループ コード 66 は、ブロック挿入オブジェクトに対してのみ存在します(後に属性が続くことを示します)。ポリライン図形では、グループ コード 66 が強制的に 1 となり(後に頂点が続くことを示します)、その他のすべての図形では、既定の 0(ゼロ)になります。ポリライン図形の後に続くことができるのは、頂点図形だけです。

寸法図形のグループ コード 2(ブロック名)は、entmake 関数では必ずしも必要ではありません。ブロック名が図形定義リストで省略された場合、AutoCAD は新しいブロック名を作成します。それ以外の場合、AutoCAD 与えられた名前を使用して寸法図形を作成します。

互換性の理由により、entmake 関数は、次の図形タイプの DXF グループ コード 100 を無視します。

注: AutoCAD 2004 以降のリリースでは、entmod 関数には、色操作に関する新しい機能があります。DXF グループ コード 62 は AutoCAD カラー インデックス(ACI)値を保持しますが、グループ コード 420 は True Color 値を保持します。True Color 値と ACI 値が矛盾する場合、AutoCAD は 420 の値を使用します。そのため、コード 62 の値を使用する場合は、その前にコード 420 の値を削除してください。

次のコードは、半径 1 の座標(4,4)を中心とした緑の円を作成します(グループコード 62 は色を示し、3 は緑)。省略可能な画層と線種のフィールドは省略されているので、既定値とみなされます。

(entmake '((0 . "CIRCLE") (62 . 3) (10 4.0 4.0 0.0) (40 . 1.0)))
((0 . "CIRCLE") (62 . 1) (10 4.0 4.0 0.0) (40 . 1.0))