概要 - 参照図面にパスを設定する

特定の図面参照(外部参照)の検索に使用されるファイル名とパスを表示したり編集することができます。このオプションは、参照ファイルを最初にアタッチした後で、その参照ファイルを別のフォルダに移動した場合や名前を変更した場合に使用します。

3 種類のフォルダ パス情報(完全パス、相対パス、パスなし)の 1 つを選択して、アタッチされた外部参照と一緒に保存できます。

完全(絶対)パスを指定する

完全パスとは、ファイル参照の場所を完全に指定するフォルダの階層構造のことです。 完全パスには、ローカル ハードのドライブ文字、Web サイトへの URL、ネットワーク サーバのドライブ文字などが含まれます。

相対パスを指定する

相対パスは、フォルダ パスの一部を指定するもので、現在のドライブまたはホスト図面のフォルダの下位にあるとみなされます。これは最も柔軟性のあるオプションであり、図面セットを、現在のドライブから同じフォルダ構造を持つ別のドライブに移動することができます。

参照ファイルが別のローカル ハード ドライブまたはネットワーク サーバにある場合は、相対パス オプションは使用できません。

相対フォルダ パスを指定する際の規則を次に示します。
¥

ホスト図面のドライブのルート フォルダが検索されます。

path

ホスト図面のフォルダを起点に、指定されたパスをたどります。

¥path

ルート フォルダを起点に、指定されたパスをたどります。

.¥path

ホスト図面のフォルダを起点に、指定されたパスをたどります。

..¥path

ホスト図面のフォルダを起点に、1 レベル上のフォルダに移動し、指定されたパスをたどります。

..¥..¥path

ホスト図面のフォルダを起点に、2 レベル上のフォルダに移動し、指定されたパスをたどります。

注: 参照ファイルを含む図面を、別のパスに移動または保存したり、別のローカル ハード ドライブまたは別のネットワーク サーバに移動または保存する場合は、ホスト図面の新しい保存場所に対応するように相対パスを編集する必要があります。相対パスを編集しない場合は、参照ファイルの場所を変更する必要があります。

パスを指定しない

アタッチされた外部参照に[パスなし]の情報が保存された場合は、次に示した順序で検索が行われます。

[パスなし]オプションは、異なるフォルダ階層または不明なフォルダ階層に一連の図面を移動する場合に指定すると便利です。

参照図面の場所の変更を認識する

使用している図面に別のフォルダに移動した外部参照が含まれている場合、その図面をロードするときに外部参照の挿入位置にメッセージが表示されます。このメッセージは、古いパスを使用して外部参照をロードできないことを示しています。新しいパスを指定すると、外部参照が図面に再ロードされます。

プロジェクト名を使用して参照図面のパスを定義する

図面を顧客間でやりとりする場合や、サーバ上の同じ場所に異なるドライブを割り当てている場合に、プロジェクト名を使用すると外部参照の管理が簡単になります。プロジェクト名は、定義された各プロジェクト名ごとに 1 つまたは複数の検索パスが含まれるレジストリのセクションを示します。

検索パスで指定された場所に外部参照が見つからない場合は、パスに接頭語があってもそれは削除されます。図面にシステム変数 PROJECTNAME の値が設定されていて、対応する項目がレジストリに存在する場合、プロジェクト検索パスに従ってファイルが検索されます。それでも外部参照が見つからない場合は、プログラムの検索パスが再び検索されます。

レジストリにあるプロジェクト名を追加、削除、修正することができます。プロジェクト名の下にあるフォルダ検索パスも、追加、削除、修正することができます。

プロジェクト名の下にある検索パスを、プロジェクト名の場合と同じように追加、削除、修正することができます。また、検索するフォルダの順番も修正できます。プロジェクトとその検索パスは、[オプション]ダイアログ ボックスの[ファイル]タブでのみ編集できます。コマンドのプロンプトからは、プロジェクト名を編集できません。

プロジェクト名と、関連する検索パスを設定すると、そのプロジェクト名を現在のアクティブなプロジェクトに設定できます。プログラムは、現在のホスト図面のフォルダ、完全な検索パス、現在の図面フォルダ、またはプログラムのサポート ファイルの検索パスで見つからなかった外部参照を探して、現在アクティブなプロジェクトに対応するパスを検索します。

複数の図面の参照パスを変更する(上級)

参照先の図面ファイルや外部ファイル(他の図面ファイル、文字フォント、イメージ、印刷環境設定など)の位置を変更した場合、図面内に保存されている参照パスを更新する必要があります。オートデスク参照管理ユーティリティには、選択した図面の参照ファイルのリストが表示され、各図面ファイルを開かなくても保存されている参照パスを変更できるツールが提供されています。参照管理ユーティリティを使用すると、未解決の参照先を識別し、解決することもできます。

参照管理ユーティリティは、独自のヘルプ システムを備えたスタンドアロンのアプリケーションです。アクセスするには、[スタート]メニュー(Windows) [(すべての)プログラム] [Autodesk] [AutoCAD] [参照管理ユーティリティ]を選択します。ネットワーク上で作業している場合、ご使用のコンピュータにはインストールされていないこともあります。

注意: 参照管理ユーティリティは、主にパスを完全に理解している CAD マネージャを対象としています。このユーティリティを使用すると、パスが一度に変更され、アクションを元に戻すことができません。したがって、ネットワーク上で使用する場合には特に、細心の注意が必要です。