AutoCAD Electrical には、機器シンボル ブロックの属性や命名に関する要件はありません。AutoCAD Electrical は機器シンボルを図面に挿入する際に、コンポーネント/デバイス タグ名、説明、製造元コード、カタログ番号などのさまざまなデータを機器シンボル ブロックにコピーします。データのコピー先となる属性がはじめに検索されます。検出されない場合は、回路図の値が AutoCAD Electrical 標準の非表示の拡張図形データ(Xdata)として挿入されます。
製造元の中には、すべて AutoCAD 形式で尺度変更する独自のコントロール コンポーネントのメカニカル ライブラリを無料で提供している場合があります。または、独自の社内用機器シンボルを設定することもあります。どちらの場合も、AutoCAD Electrical には、命名や属性の要件がないため、それらのライブラリをそのまま使用できます。AutoCAD Electrical によってそうしたブロック機器シンボルが挿入されると、ただちに "AutoCAD Electrical スマート" になります。
次の表に、AutoCAD Electrical で挿入され、読み込まれる機器シンボル ブロック データ名のリストを示します。機器シンボル ブロックに、ここに挙げるいずれかの名前が付いた属性がある場合、AutoCAD Electrical はその属性を使用して、特定のデータ部分を移動します。それ以外の場合は、ここに挙げたデータ名に VIA_WD_ 接頭辞を付けた名前(例: 「VIA_WD_DESC1」)を持つ拡張図形データが使用されます。
FP |
ブロックをコンポーネント機器シンボルとして識別する |
FPT |
ブロックを端子機器シンボルとして識別する |
NP |
ブロックを銘板として識別する |
P_TAG1 |
パネル コンポーネント タグ(コンポーネント機器シンボルおよび銘板に使用) |
DESC1-3 |
説明行 1 - 3(最大 60 文字) |
P_ITEM |
項目/詳細番号 |
ITEM_FLAG |
値 1 を持つ省略可能な属性は、項目番号が確定であることを示します。 |
MFG |
製造元名(最大 24 文字) |
CAT |
カタログ番号(最大 60 文字) |
ASSYCODE |
オプションのアセンブリ コード |
INST |
装置コード(最大 24 文字) |
LOC |
ロケーション コード(最大 16 文字) |
MOUNT |
取り付けロケーション コード(最大 24 文字) |
GROUPWITH |
グループ ロケーション コード(最大 24 文字) |
WDBLKNAM |
回路図シンボル ブロック名(カタログ参照に使用) |
RATING1-12 |
定格値(それぞれ最大 60 文字) |
P_TAGSTRIP |
端子台 ID(端子機器シンボルのみ) |
TERM |
端子番号(端子機器シンボルのみ) |
WIRENO |
線番(端子機器シンボルのみ) |
次に、AutoCAD Electrical がブロックをパネル機器シンボル、端子、または銘板として認識するための最小要件の表を示します。
コンポーネント機器シンボル - ブロックには少なくとも次の 1 つが含まれる必要があります。
Xdata 名 |
VIA_WD_FP |
属性 |
FP (空白値) |
属性 |
P_TAG1 (属性 NP が存在しない) |
端子機器シンボル - ブロックには少なくとも次の 1 つが含まれる必要があります。
Xdata 名 |
VIA_WD_FPT |
属性 |
FPT (空白値) |
パネル銘板 - ブロックには少なくとも次の 1 つが含まれる必要があります。
Xdata 名 |
VIA_WD_NP |
属性 |
NP (空白値) |
端子ブロック機器シンボルには、端子台エディタの形状レイアウトで使用する特殊な属性の定義が必要です。AutoCAD Electrical が端子台の物理レイアウトを生成します。属性から、端子ブロックに接続された項目の端子番号、線番、および接続先デバイスに注釈が付けられます。この注釈の作成時に、端子ブロック シンボルに対する文字の位置を調整するため、属性が必要になります。
属性 |
説明 |
---|---|
LINKTERM |
AutoCAD Electrical によって割り当てられる、一意の値を持つ非表示の属性です。この値は、端子を識別するためや、パネル機器シンボルをこの端子の回路図に関連付けるために使用されます。 |
P_TAGSTRIP |
端子機器シンボルの端子台番号を保持する非表示属性です(最長 24 文字)。 |
LOC |
オプションの端子ロケーション コードを保持する非表示属性です(「JBOX1」など、最長 16 文字)。 |
INST |
オプションの端子装置コードを保持する非表示属性です(「MACH1」など、最長 24 文字)。 |
TERM または WIRENO |
端子ピン番号割り当てを保持する属性です(最長 10 文字)。対応する線番に関連して設定することもできますが、線番とは無関係に設定することもできます。 |
P_ITEM |
項目/詳細番号 |
ITEM_FLAG |
値 1 を持つ省略可能な属性は、項目番号が確定であることを示します。 |
MFG |
オプションの製造元名または製造元コードを保持する非表示属性です(最長 24 文字)。 |
CAT |
オプションのカタログ番号を保持する非表示属性です(最長 60 文字)。 |
ASSYCODE |
BOM レポートに抽出するサブアセンブリ項目を参照するためのオプションのサブアセンブリ コードを保持する非表示属性です(最長 60 文字)。これらのサブアセンブリ項目は、アクティブなカタログ参照ファイルの ASSYCODE フィールドと ASSYLIST フィールドで定義されていなければなりません。この属性の値は、サブアセンブリ情報が保持されているカタログ参照から選択を行うと自動的に設定されます。 |
WDBLKNAM |
カタログ参照の WD ブロック名を保持する非表示属性です(最長 32 文字)。端子の場合、既定は「TRMS」です。 |
FP |
非表示の属性または Xdata です。ブロックはパネル項目(物理機器シンボル)として挿入されます。 |
FPT |
非表示の属性または Xdata です。ブロックはパネル端子機器シンボルとして挿入されます。 |
WIRENOR WIRENOL |
回路図の相互接続の注釈を表すオプションの属性です(最長 24 文字)。 |
TERMDESCR TERMDESCL |
回路図の相互接続の注釈を表すオプションの属性です(最長 128 文字)。 |
マルチレベル端子は 1 つの端子台機器シンボルによって表され、次の属性が必要です。
属性 |
説明 |
---|---|
LTOTAL |
マルチレベル端子のレベル数です。 |
L##LABEL |
「上方」や「下方」など、レベルの説明の属性です。 |
L##TERM |
レベルの端子番号の属性です。 |
L##PINR L##PINL |
レベルのピン値の属性です。 |
L##WIRENOR L##WIRENOL |
レベルの線番の属性です。 |
L##DESC1-3 |
レベルの説明値の属性です。 |
L##INJUMP |
レベルが別の属性に内部ジャンパされているかどうかを示す属性です。 |
L##RATING1-12 |
レベルの定格値の属性です。 |
L##TERMDESCR L##TERMDESCL |
レベルの回路図相互接続注釈の属性です。 |
L##WIREPERC |
レベルの接続あたりの配線数の属性です。この値は、[端子台エディタ]が追加の端子が必要かどうかを判定するために使用されます。 |
「##」はレベルを示す 2 文字を表します。たとえば、レベル 2 の場合、各属性名の「##」は「02」になります。