冷却回路の設計

このタスクでは、冷却システム ウィザードを使用して、単純な冷却回路レイアウトを設計します。

冷却システム ウィザードでは、冷却システムに考えられるフィーチャーをすべて作成できるわけではありませんが、簡単な初期レイアウトを作成する場合には優れた方法です。このレイアウトは、バブラーやバッフルなどの冷却補助要素を持つ複雑な冷却システムのベースとして使用できます。

  1. タスク 1 で作成した「 Modeling tutorial 」プロジェクトが開いていることを確認します。
  2. [ホーム]タブの[インポート] ([ホーム]タブ > [インポート]パネル > [インポート])をクリックします。
  3. [ファイルの種類]ドロップダウン リストを選択します。直接サポート対象のファイルの種類リストが開きます。 [スタディ ファイル(*.sdy)] を選択します。
  4. チュートリアル フォルダにナビゲートします(通常、C:¥Users¥Public¥Public Documents¥Autodesk¥Simulation Moldflow Synergy 20xx¥tutorial)。
  5. [model_4_cooling.sdy]ファイルをクリックして、[開く]をクリックします。
    注: 冷却回路ウィザードを使用するには、成形品を XY 平面に配置する必要があります。
  6. ViewCube を使用して、[前面ビュー]を選択します。 モデルの向きは、パーティング平面を YZ 平面に配置した設定になっています (下図を参照)。これは、冷却回路を適切に作成する上で正しい向きではありません。

    上図のようなモデルの向きである場合に、冷却回路ウィザードを使用すると、XY 平面に冷却回路が作成されます。下図は作成された不適切な冷却回路を示してます。



  7. [形状]タブの[すべて選択] ([形状]タブ > [選択]パネル > [すべて選択])をクリックします。 モデルのすべての要素がピンク色に変わります。
  8. [形状]タブの[移動] ([形状]タブ > [ユーティリティ]パネル > [移動])をクリックし、ドロップダウン メニューから [形状]タブの[回転] [回転]を選択します。 [ツール]タブで[回転]ダイアログ ボックスが開きます。
  9. ドロップダウン リストから [Y 軸] を選択して、[角度]ボックスに「-90」と入力します。
  10. [適用]をクリックします。
  11. [表示]タブの[全体表示] ([表示]タブ > [ナビゲーション]パネル > [全体表示])をクリックし、レイアウトを表示します。
    XY 平面は、モデルの上面と平行になっています。
  12. [プロジェクト]ペインの[ツール]タブで[閉じる]をクリックします。
  13. [形状]タブの[冷却回路] ([形状]タブ > [作成]パネル > [冷却回路])をクリックします。 冷却回路ウィザードの最初のページが開きます。最初のページでは、冷却管の直径、成形品表面から冷却回路までの距離、成形品を基準にした回路の整列など、冷却回路のレイアウトを指定します。
  14. 冷却回路ウィザードの最初のページで次の値を入力します。
    • 冷却管の直径: 6 mm
    • 上下の面からの距離: 15 mm
    • [Y] 整列オプションを選択していることを確認します。
  15. [次へ]をクリックして、ウィザードの次のページに進みます。 ウィザードの 2 ページ目では、冷却管の数と、冷却管どうしの間隔および成形品に対する間隔を指定します。
  16. 次の値を入力します。
    • 冷却管の数: 4
    • 冷却管中心間の距離: 40
    • モデルからの距離: 20
  17. [プレビュー]をクリックします。 ウィザードの下部に、次の 2 つのオプションがあります。
    最初に既存の回路を削除
    このオプションはデフォルトでオンになっています。モデルから既存の冷却回路を削除した後に回路を作成します。
    冷却管とホースを接続
    接続する冷却管の末端セグメントにオプションのホース属性を適用します。この演習では、チェックボックスの選択を解除したままにします。ホース属性を持つ冷却回路セグメントの熱伝導効率はゼロになるので、成形品の冷却には効果がありません。
  18. [完了]をクリックします。
  19. モデルを回転して、冷却システムを確認します。モデルは下図のようになります。

    ヒント: 結果に満足できなかった場合は、クイック アクセス ツールバーの[クイック アクセス ツールバー]の[元に戻す] [元に戻す]をクリックして冷却システムを削除し、[形状]タブの[冷却回路] ([形状]タブ > [作成]パネル > [冷却回路])をクリックしてウィザードを再実行します。このウィザードには、前回使用した設定がすべて保存してあるので、ウィザードの各ページの設定を必要に応じて調整するだけです。

    冷却管間の距離が長すぎると考えられます。

  20. 上記の説明に従って、冷却管の間の距離を「 30 mm 」に変更します。

    次に、ウィザードで自動的に適用した冷媒入口パラメータを確認して、両方の回路の冷媒入口温度を「30℃」に変更します。

  21. [表示]タブの[選択] ([表示]タブ > [ナビゲーション]パネル > [選択])をクリックし、薄青色の冷媒入口記号のいずれかをクリックして選択します。冷媒入口記号は、冷却回路の始点にあります。
  22. 右クリックして [プロパティ] を選択します。 冷媒には水を使用し、その温度は既定の冷媒温度となっています。
  23. 冷媒入口温度を「 30 」に変更し、[名前]ボックスに「冷媒入口 30 度」と入力して、[OK]をクリックします。
  24. 他の冷媒入口記号でも同じ操作をします。

冷却回路の一部またはすべてを手動で作成することもできます。冷却回路ウィザードを使用して冷却回路を作成した後で、直径を変更することもできます。このためには、[表示]タブの[選択] [選択]をクリックし、変更する冷却回路セグメントを右クリックして、 [プロパティ] を選択します。

[スタディ タスク]ペインの各項目の横に チェックマークが表示され、[解析実行]手順がアクティブになっています。これは、解析に必要な準備手順がすべて完了したことを示します。これで、金型を解析に使用できるようになりました。[スタディ タスク]ペインで [解析実行] [解析実行]アイコンをダブルクリックすると、解析が開始します。使用しているコンピュータによっては、解析に 10 分以上かかります。解析は既に実行済みなので、次のタスクではこの解析について説明します。

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