意匠モデルを AutoCAD Architecture または AutoCAD MEP から読み込んで、Revit での構造設計の参考として使用できます。
読み込まれたモデルの中の柱、梁、ブレースおよび通芯は、ユーザがこれらを Revit で直接再トレースおよび再作成するための参照として使用されます。次に、構造伏図を作成したり、分析および設計アプリケーションに構造データを書き出したり、構造データを元の AutoCAD Architecture または AutoCAD MEPに書き出すこともできます。
AutoCAD Architecture と AutoCAD MEP では、オブジェクト コンポーネントはレイヤに配置されています。たとえば壁をレイヤ A-Wall-G に配置して、壁のドアをレイヤ A-Door-G に配置できます。レイヤは AIA レイヤ標準などの建築標準に従って作成したり、ユーザが定義することもできます。AutoCAD Architecture または AutoCAD MEP の図面を Revit に読み込む場合、読み込まれるオブジェクトのレイヤ情報は維持されます。Revit 自体はレイヤを使用しませんが、レイヤをオブジェクト カテゴリにマップできます。読み込まれた図面が元の AutoCAD Architecture または AutoCAD MEP へ読み込まれるとき、書き出されるオブジェクトのレイヤ設定がオブジェクトと共に書き出されます。追加された Revit オブジェクトは、レイヤ マッピング ファイル内でオブジェクト カテゴリのレイヤへのマッピングに基づいて割り当てられたレイヤを取得します。たとえば、手すり/手すり子カテゴリのオブジェクトが A-FLOR-HRAL レイヤに割り当てられている場合、AutoCAD Architecture または AutoCAD MEP へ書き出されたとき、そのレイヤで表示されます。詳細は、「CAD 形式に書き出す」を参照してください。
AutoCAD Architecture または AutoCAD MEP の図面が Revit に読み込まれるとき、すべてのレイヤを読み込むか、読み込まれる個々のレイヤを選択することができます。たとえば、平面図を読み込んでいて、構造部材だけを表示したい場合は、S-Column-G、S-Brace-G、および S-Beam-G のみ選択できます。これらのレイヤだけが読み込まれるため、壁、ドア、または注釈オブジェクトは Revit には表示されなくなります。詳細については、「読み込みとリンク オプション」を参照してください。
AutoCAD Architecture または AutoCAD MEP の図面を Revit に読み込むと、図面全体が読み込まれるか、読み込み記号としてリンクされます。読み込んだ図面上で部分的に分解することで、読み込んだデータをより効率的に作業できます。個々のオブジェクトの AutoCAD Architecture または AutoCAD MEP プロパティにアクセスするには、これが唯一の方法です。部分的分解を行った場合、読み込まれた図面は個々のオブジェクト ブロックに分解されます。Revit の線分およびテキスト要素に分解されるのではありません。詳細については、「読み込まれたジオメトリを分解する」を参照してください。
Revit で[読み込み]ツールを使用した場合のみ、読み込まれた図面を分解または部分的に分解できます。リンクされた図面を分解または部分的に分解することはできません。
構造部材を AutoCAD Architecture または AutoCAD MEP から読み込み、それらの部材から対応する Revit オブジェクトを作成した後は、図面に読み込んだオブジェクトを保持することも、状況に応じて次のいずれかの方法で削除することもできます。