グラフにデータを渡す

グラフにデータを渡すには、その出力タイプに応じてさまざまな方法があります。

定数

変化しない特定の値、たとえばジオメトリ計算式で pi の値が必要な場合は、定数を使用します。定数はあらゆるタイプのグラフで使用可能ですが、ツールのロールアウトには表示されません。

[定数](Constant)ノードは、その値として入力した内容に応じてさまざまなデータ タイプに使用できます。
  • 小数点を持たない数値文字列を使用すると、整数定数(Int32)を作成できます。たとえば 2 は、整数の数値「2」を作成します。
  • 小数点を持つ数値文字列を使用すると、単精度の浮動小数値(Single)を作成できます。たとえば 2. または 2.0 は、スカラ値「2」を作成します。
  • 角括弧で囲んだカンマ区切りの 3 つの値を使用すると、Vector3 を作成できます(例: [1.5, -0.5, 4])。
  • 角括弧で囲んだカンマ区切りの 4 つの値を使用すると、Vector4 を作成できます(例: [1.5, -0.5, 4, 0])。
  • 二重引用符間に文字シーケンスを配置すると、文字列を作成できます(例: "Hello World!")。

[定数](Constant)カテゴリには、さまざまな浮動小数値と整数値のために、そのほかのノードがあります。変換やクォータニオンなどの他のタイプでは、浮動小数やベクトルなどの基本データ タイプから値を作成するための他のノードとともに、[ジオメトリ - 行列]および[ジオメトリ - 回転]などの他のカテゴリでいくつかの定数を見つけることができます。

パラメータ

ツールのロールアウトでユーザが値を設定できるようにする場合には、パラメータ ノードを使用します。パラメータのタイプによっては、ロールアウトまたは他のデータに表示されるパラメータの名前を指定することができます。パラメータを合成で使用することはできません。

パラメータ名は常に、ユーザにとって意味があるだけでなく、MAXScript の予約済みキーワードと一致しないようにすることが必要です。

パラメータのロールアウトに表示されるパラメータの既定の順番は、グラフの「縦型探索」で決定されます。つまり、ルートの出力ノードから開始して、上位ノードに接続している各連続的なノードからパラメータ ノードまで、左の方へ進んでトレースしてから、逆方向に進んで次の未検索接続で上記の探索を繰り返します。MCG ツールの UI をカスタマイズするの説明に従って、カスタム UI を指定することにより、これを上書きすることができます。

注: Parameter: Asset ノードを使って、外部ファイルからデータを供給することができます。MCG で外部ファイルを使用するを参照してください。

暗黙的なパラメータ

暗黙的なパラメータは、シーン内の MCG ベースのツールのインスタンスによってコントロールされるオブジェクトに関するデータを表します。このデータを取得し、それらをグラフで使用できます。グラフの出力タイプに応じて、さまざまな暗黙的パラメータが使用可能です。たとえば、モディファイヤ グラフは、暗黙的なパラメータを使用してスタック内の以前のモディファイヤから現在のメッシュを取り出すことができます。暗黙的なパラメータはツールのロールアウトに表示されません。

入力

合成によって要求されるデータに対し、入力ノードを使用します。[入力](Inputs)カテゴリには、さまざまなデータ タイプ用にさまざまなノードがあります。[入力]は、ロールアウトを持たない合成グラフでのみ使用できます。