モデリングの新機能

OpenSubdiv

OpenSubdiv (Extension 1 で初めて導入)が新たにサポートされるようになったことで、ユーザは Pixar のオープンソースの OpenSubdiv ライブラリを使用して、3ds Max でサブディビジョン サーフェスを表現できるようになりました。このライブラリには Microsoft Research 社の技術が組み込まれ、並列 CPU および GPU アーキテクチャの両方の利点を活かすように設計されており、高いサブディビジョン レベルでメッシュのビューポートでのパフォーマンスを高速化します。さらに、CreaseSet モディファイヤと折り目エクスプローラを使用した効率的な折り目モデリング ワークフローにより、ユーザは複雑なトポロジをより短時間で作成できます。Autodesk® FBX® アセット交換テクノロジを使用することで、アーティストはより簡単に OpenSubdiv をサポートする他の特定のパッケージ間でモデルを転送して、一貫性のある外観を実現することができます。Extension 1 で導入された OpenSubdiv は、新しい 2016 リリースにより速度と品質が改善されました。OpenSubdiv は、ビューポート内およびレンダリング時のアダプティブ サブディビジョンのサポートも提供するようになりました。アーティストは、編集時やモデルにポーズを取らせる間に効果を確認できるため、品質を犠牲にすることなく効率を高めることができます。

OpenSubdiv に関連付けられているのが、スタックからエッジと頂点の折り目を手続き的に指定できる新しい折り目モディファイヤと、複数のオブジェクトにわたる場合でも、サブオブジェクトのグループの折り目を管理できる CreaseSet モディファイヤです。

面取りモディファイヤ

新しい面取りモディファイヤでは、以前の明示的な編集可能ポリゴンの操作とは異なり、スタックに頂点と面取り操作を適用できるようにします。以下のオプションがあります。
  • エッジを面取りする際に、引張り(面取り領域の曲率)を制御する機能を使って、四角形出力のみを生成することを選択できます。
  • [スタックから](From Stack)、[選択された面のエッジ](Selected Face Edges)、[スムーズ エッジ](Smoothed Edges)などのさまざまな入力オプション。
  • 生成された面にマテリアル ID を設定します。
  • [量](Amount)の設定の効果を手続き的に制限することで、オーバーシュート エッジを防ぎます。
  • 面と面との間の最小/最大許容角度を指定することで、エッジの面取りが発生する位置を制限します。
  • 面取りされた部分に隣接する面にスムージングを延長します。

クアッド面取りも、編集可能ポリゴン オブジェクトと[ポリゴンを編集](Edit Poly)モディファイヤでの新しいオプションです。

1. 元のエッジの選択

2. クアッド面取り: コーナーの新しいポリゴンはすべて四角形になります。

3. 標準面取り: コーナーの新しいポリゴンは四角形と三角形になります。

ハード エッジとスムーズ エッジ

編集可能ポリゴン オブジェクトと[ポリゴンを編集](Edit Poly)モディファイヤにより、スムージング グループを手動で管理する必要がなくなり、ハード エッジとスムーズ エッジの作成が簡単になりました。また、ビューポートでハード エッジを表示するための新しいオプションも利用できます。

左: 選択したエッジ、中央: [ハード](Hard)に設定、右: [ハード エッジを表示](Display Hard Edges)をオンにして緑に設定します。

スプラインを平均化

[スプラインを平均化](Normalize Spline)モディファイヤに新しい精度パラメータが追加されました。

ミラー ツール

[ミラー](Mirror)ツールに、特にモデリングに便利な新しい[ジオメトリ](Geometry)オプションが追加されました。これはオブジェクトをミラーリングすることができ、反転した法線が生成される可能性があるオブジェクトの変換をリセットする必要を回避します。

文字スプラインで新たに OpenType フォントをサポート

文字スプラインで OpenType フォントに加え、TrueType および Type 1 PostScript フォントが使用できるようになりました。

Windows のフォント マネージャを使用して、TrueType フォントと OpenType フォントの両方を C:\windows\fonts\ フォルダにインストールすることができます。