レンダリング設定を読み込む、書き出す

マスター設定を作成して書き出し、シーケンスからショットを構築するときに読み込んで再利用します。.json ファイル形式でレンダリング設定(レンダー レイヤ、コレクション、オーバーライド)を書き出します。この設定を別のシーンに読み込み、いくつかのマージ オプションから選択します。

各ショットを個別に設定しないように、シーケンス設定から .json テンプレートを書き出して、このテンプレートを他のショットに適用します。

書き出すときに注を追加することもできます。この注は .json ファイルを読み込むときに表示されます。また上級ユーザであれば、必要に応じて任意のエディタで .json ファイルを編集することもできます。変更は読み込み時に反映されます。.json で書き出す利点は、.json ファイルは読みやすく、スクリプトで生成できることです。

完全なレンダリング設定、またはその内容のサブセット(コレクションまたはオーバーライドのみなど)を書き出すことができます。「レンダリング設定のサブセットを読み込む、書き出す」を参照してください。

注:

エクスプレッションまたはキーとしてアニメーション カーブに設定された、オーバーライドされたアトリビュートは、レンダリング設定と一緒に書き出すことができません。

シーンの内容は .json ファイルに書き出されず、レンダリング設定(レイヤ、コレクション、オーバーライド)だけが書き出されます。

完全なレンダリング設定を書き出す

レンダリング設定(Render Setup)エディタでファイル > すべて書き出し(File > Export All)を選択し、.json ファイル形式にレンダリング設定を書き出します。

注(Notes)フィールドにコメントを追加することもできます。たとえば、最後の変更内容の詳細やレンダリング設定の説明などです。注はシーンに残り、.json ファイルに保存されます。

グローバル テンプレートとユーザ テンプレート

テンプレートとは、レンダリング設定全体(すべてのレンダリング設定ノード)、またはレンダリング設定のサブセット(コレクションのサブセットやレンダー レイヤとそのコレクションのサブセットなど)を示す .json ファイルです。テンプレートを書き出して別のシーンに読み込むことで、レンダリング設定を再度作成する必要がなくなります。

テンプレートをグローバルにアクセスできるネットワーク上の場所に保存してユーザ間で共有することや、ローカル フォルダに保存して自分だけがアクセスできるようにすることができます。下記のテンプレート ファイルの場所を参照してください。

読み込む際、個別の右クリック メニューにグローバル テンプレートとユーザ テンプレートがリスト表示されます。テンプレート フォルダ内にサブ フォルダを作成して、これらのサブ フォルダが右クリック メニューのサブ メニューとして表示されるようにすることができます。また、リスト表示されているテンプレートの上にマウスを移動すると、各 .json ファイルに保存された注をツールチップとして表示することができます。

レンダリング設定をシーンに読み込む

レンダリング設定(Render Setup)エディタからファイル > すべて読み込み(File > Import All)を選択して読み込む .json に移動し、次の読み込みオプションから選択します。

注: すべて読み込み(Import All)オプションは、完全なレンダリング設定の読み込みにのみ使用できます。選択項目を書き出し(Export Selected)右クリック メニューから書き出した .json (コレクションまたはオーバーライドのみを含む .json など)を読み込むには、テンプレートを読み込む必要があります。「レンダリング設定のサブセットを読み込む、書き出す」を参照してください。
上書き(Overwrite)
既存のレンダリング設定を読み込んだレンダリング設定で完全に上書きします。現在のレンダリング設定の内容が、読み込んだ設定とすべて置き換えられます。
マージ(Merge)
ノードが同一の場合(つまり、同じ名前の場合)、既存のレンダリング設定の内容が読み込んだ内容とマージされます。現在のレンダリング設定に存在しない内容は修正されずに読み込まれます。
名前の変更(Rename)
現在のレンダリング設定に存在している内容は修正されず、.json ファイル内のすべてのレンダリング設定の内容が読み込まれ、プリフィックスを付けて名前が変更されます。読み込まれたノードに追加するプリフィックスをテキストを追加(Append Text)フィールドに入力します。

書き出すときに注(Notes)フィールドに入力されたコメント、または renderSetup ノードの notes ダイナミック アトリビュートに追加されたコメントは、読み込み(Import)ウィンドウの注(Notes)フィールドに表示されます。詳細については、下記の「注の追加」を参照してください。

プレビュー(Preview)ウィンドウには、読み込もうとしている .json ファイルの内容が表示されます。

注: レンダリング設定を読み込んだ後に、レイヤの可視性アイコン の周りに赤い境界線が表示されることがあります。レイヤをリフレッシュして、更新した結果を確認するには、これをクリックします。

注の追加

注の内容は複数行にすることができ、renderSetup ノードの notes ダイナミック アトリビュートに保存されます。

コマンド ラインに select renderSetup と入力して renderSetup ノードを選択し、アトリビュート エディタ(Attribute Editor)の下部にある注(Notes)フィールドで注を追加できます。

ファイルを書き出すときに renderSetup ノードに注が存在する場合(注を含む .json ファイルを読み込んだ場合や、renderSetup ノードに注を追加した場合など)、その内容が書き出し(Export)ウィンドウの注(Notes)フィールドに表示されます。

テンプレート ファイルの場所

環境変数 MAYA_RENDER_SETUP_GLOBAL_TEMPLATE_PATH を設定することでグローバル テンプレートの場所を設定できます。Maya は起動時に自動的にこのフォルダ内でグローバル テンプレートを検索します。プリファレンス(Preferences)ウィンドウでこのパスを変更することができます。このように、このパスを修正するために Maya を再起動する必要はありません。

注:

アクセスが遅くなるリモート サーバへのグローバル テンプレート パスを設定すると、( を使用する場合もレイヤまたはコレクションの右クリック メニューを使用する場合も)テンプレートの読み込みメニューをロードするときに速度が低下する原因となる場合があります。

グローバル テンプレートをローカル サーバに保存することをお勧めします。

プリファレンス(Preferences)ウィンドウ(ウィンドウ > 設定/プリファレンス > プリファレンス(Windows > Settings/Preferences > Preferences))、レンダリング(Rendering)セクション、レンダリング設定のプリファレンス(Render Setup Preferences)サブセクションでグローバル テンプレートとユーザ テンプレートの場所を設定します。

また、次のオプション変数を使用してテンプレートの場所を設定することができます。

これらのフォルダのいずれかを照会するには、次の手順を実行します。

optionVar -q "renderSetup_userTemplateDirectory";

フォルダを変更するには、オプション変数の値を次のように置き換えます。

optionVar -sv "renderSetup_userTemplateDirectory" "C:\myTemplates";

Maya はこれらのフォルダ内で使用可能なテンプレートを自動的に検索します。