流体放出のコントロール

次の方法で流体プロパティの放出をコントロールすることができます。

放出率および方法

流体内のコンテンツすべての放出をスケールするには、レート(パーセント) (Rate (Percent)) アトリビュートを調整します。レート(パーセント)(Rate (Percent))および密度/ボクセル/秒(Density/Voxel/Sec)など個々のコンテンツ レートの両方を調整することにより、流体プロパティごとに全体的な放出レートが設定されます。コンテンツの放出方法に応じて、これらの設定は流体コンテンツにさまざまな影響を与えます。

たとえば、放出方法として加算(Add)を使用した場合、レート(パーセント) (Rate (Percent)) には、すべての流体コンテンツを同時にスケールするためのコントロールが追加されます。置き換え(Replace)を放出方法として使用した場合、レート(パーセント)(Rate (Percent))により、流体コンテンツの値が、コンテンツ/ボクセル/秒(contents/Voxel/Sec)の値により決定される固定値に近づくレートが決まります。ただし、この場合、この固定値はレートとは見なされなくなります。たとえば、密度(Density)の場合、置き換え(Replace)は、密度/ボクセル/秒(Density/Voxel/Sec)レートではなく、密度(Density)の最終的な値に近づきます。

既定では、レート(パーセント) (Rate (Percent)) は 100 に設定されています。レート(パーセント)(Rate (Percent))は、放出スピード アトリビュート(Emission Speed Attributes)にも影響します。詳細については、放出スピード アトリビュート(Emission Speed Attributes)を参照してください。

放出方法(Emission Method)

プロパティを流体コンテナに放出する場合、密度、熱、燃料、またはスピードを追加するには、加算(Add)または置き換え(Replace)方法を使用します。加算(Add)は、コンテンツ/ボクセル/秒およびレート(パーセント) (Rate (Percent)) 値で設定されたレートに従って、流体コンテナに対し、継続的にコンテンツを追加します。たとえば、熱方法(Heat Method)加算(Add)を使用してコンテナに熱を放出する場合、放出が停止するか、損失(Dissipation)により熱がなくなるまで、温度は継続的に上昇します。加算(Add)は既定の放出方法で、旧バージョンの Maya Fluid Effects で使用されていました。

置き換え(Replace)は、コンテナを通じて、コンテンツを指定された総数に近づけます。この総数はコンテンツ/ボクセル/秒アトリビュートで設定されます。また、この総数の達成レートはレート(パーセント) (Rate (Percent)) アトリビュートで設定されます。密度(Density)など、プロパティのコンテンツ/ボクセル/レートが 0 に設定されている場合、そのコンテンツはコンテナから除去されます。

熱をコンテナに放出するときに、熱方法(Heat Method)置き換え(Replace)を使用した場合、熱の値は、サーモスタットのように、エミッタが到達しようとする目標温度を表します。現在の流体温度がこの値よりも高い場合、この値になるまで流体は冷やされます。

ドロップオフ(Dropoff)など、一部の流体設定は、1 フレームで指定された温度に到達するための流体の能力に影響を与える可能性があります。

放出マップ

密度(Density)熱(Heat)、または燃料(Fuel)の放出マップを使用すると、2D テクスチャをマップし、放出する密度、温度、燃料を制御できます。放出マップを使用するには、流体にサーフェス(Surface)ボリューム(Volume)またはカーブ(Curve)エミッタを使用する必要があります。放出マップは、全方向(Omni)エミッタではサポートされません。

サーフェス エミッタを使用する場合、サーフェス オブジェクトの UV テクスチャ座標を使用して、流体の放出がマップされます。ボリューム エミッタを使用する場合、ボリュームのシェイプに一致する UV 投影を使用して、流体の放出がマップされます。たとえば、立方体(Cube)ボリュームは平面投影でマップし、球(Sphere)ボリュームは球面投影でマップします。密度(Density)熱(Heat)燃料(Fuel)の放出値は、テクスチャ値と掛け合わせられます。