Maya の流体エフェクトには、次のような 3 つの基本的な種類があります。
ダイナミック流体エフェクトは、流体ダイナミクスの自然法則に従って動作します。流体ダイナミクスは、数式を使用して物体の流れを計算する物理学の 1 分野です。ダイナミック流体エフェクトの場合、Maya は各タイムステップで流体ダイナミクスの Navier-Stokes 方程式を解くことにより流体のモーションをシミュレートします。ダイナミック流体では、テクスチャを適用する、フォースを適用する、ジオメトリと衝突させる、ジオメトリを移動させる、ソフト ボディに作用させる、パーティクルと相互に作用させるということが可能です。
3D 流体は定義するのに特別なデータを必要とするので、サイズが非常に大きくなることがあります。この特別なデータがあるために、シミュレーションの全ステップでより多くの計算(ソルバ)を実行しなければならなくなり、物理計算シミュレーションの速度がかなり遅くなる可能性があります。あまり多くのメモリを必要としないエフェクトとして、データ量の少ない 2D 流体を使用するか、非ダイナミック流体を作成することができます。
非ダイナミック流体エフェクトでは、流体のモーションをシミュレートするのに流体ソルバを使用しません。テクスチャを使用して流体の外観を作成し、テクスチャのアトリビュートをアニメート(キーフレーム設定)することにより流体のモーションを作成します。
流体ダイナミクスの方程式が解析されないので、ダイナミック流体をレンダーするよりもはるかに高速です。
海洋(Ocean)および池(Pond)の流体を作成すると、しぶきの舞い上がる嵐の海洋からスイミングプールにいたるまで、リアルな水のサーフェスを簡単にシミュレートできます。海洋(Oceans)は、海洋(Ocean)シェーダが割り当てられた NURBS プレーンです。池(Ponds)はスプリング メッシュ(Spring Mesh)ソルバと高さ(Height)フィールドを使用する 2D 流体です。また、航跡(Wake)を海洋(Ocean)や池(Pond)に追加すると、ボートの航跡の作成、乱流の追加、または泡と波紋の生成などができます。