Bullet のコンストレイント プロパティ

これらのアトリビュートはコンストレイントの適用方法を決めます。たとえば、リジッドボディがどの程度自由にスイングまたはスライドするかを、リニア ダンピング(Linear Damping)角度ダンピング(Angular Damping)で指定することができます。リニア アトリビュートがコンストレイント ポイントとリジッド ボディの間の距離をコントロールします。角度のアトリビュートは、コンストレイント ポイントを中心にしたリジッド ボディの回転をコントロールします。

リニア ダンピング(Linear Damping)
0.0 から 1.0 の範囲の値が設定できます。既定値は 0.1 です。値が 1.0 のときは、移動に適用されたフォースを完全に弱めます。
リニアの柔らかさ(Linear Softness)
0.0 から 1.0 の範囲の値が設定できます。既定値は 0.01 です。
リニアの回復(Linear Restitution)
0.0 から 1.0 の範囲の値が設定できます。既定値は 0.99 です。
角度ダンピング(Angular Damping)
0.0 から 1.0 の範囲の値が設定できます。既定値は 0.01 です。値が 1.0 のときは、回転に適用されたフォースを完全に弱めます。
角度の柔らかさ(Angular Softness)
0.0 から 1.0 の範囲の値が設定できます。既定値は 0.0 です。
角度の回復(Angular Restitution)
0.0 から 1.0 の範囲の値が設定できます。既定値は 0.99 です。

制限(Limits)

これらのアトリビュートを使用すると、コンストレイントの動きの範囲に制限を設定できます。さまざまなコンストレイント タイプがあり、タイプによってサポートされる制限の組み合わせが異なります。一般的に、リニア コンストレイントは、スライドする動きに影響を与えるコンストレイント ポイントからのリジッド ボディの距離をコントロールします。角度コンストレイントは、ツイストやスイングの動きに影響を与えるコンストレイント ポイントを中心に回転するときの、リジッド ボディの自由度をコントロールします。

リニア コンストレイント(Linear Constraint)
直線的な移動を固定にできるか、自由にさせることができるか、制限を加えることができるかを定義します。
リニア コンストレイントの最小(Linear Constraint Min)
X、Y、および Z の最小の移動量を定義します。
リニア コンストレイントの最大(Linear Constraint Max)
X、Y、および Z の最大の移動量を定義します。
角度コンストレイント(Angular Constraint)
軸回転を固定にできるか、自由にさせることができるか、制限を加えることができるかを定義します。
角度コンストレイントの最小(Angular Constraint Min)
X、Y、Z の角度に対して最小角を度数(-360~360)で定義できます。
角度コンストレイントの最大(Angular Constraint Max)
X、Y、Z の角度に対して最大角を度数(-360~360)で定義できます。

プロパティの制限(Limit Properties)

これらのアトリビュートは、限界に到達したときにリジッドボディがどのように動くか(限界で突然止まるのかゆっくり止まるのかなど)を決めます。

リニアにバイアスを制限(Linear Limit Bias)
0.0 から 1.0 の範囲の値が設定できます。既定値は 0.3 です。
リニアに柔らかさを制限(Linear Limit Softness)
0.0 から 1.0 の範囲の値が設定できます。既定値は 1.0 です。
リニア制限の緩和(Linear Limit Relaxation)
0.0 から 1.0 の範囲の値が設定できます。既定値は 1.0 です。
角度制限の柔らかさ(Angular Limit Softness)
自由な動きのできる限界値をパーセントで指定します。この柔らかさのパーセンテージを超えると、制限が上限(1.0)に達する(ハードになる)まで徐々に適用されます。0.0~1.0 の間の値です(既定値は1.0)。推奨値は 0.8 です。
角度制限のバイアス(Angular Limit Bias)
コンストレイントが角度制限の違反に抵抗する強さを指定します。指定できる値は 0.0~1.0 の間です(既定値は 0.3)。
角度制限の緩和(Angular Limit Relaxation)
角度制限に違反する速度にコンストレイントが抵抗する程度を指定します。値が小さいほど、コンストレイントが違反に抵抗する程度が低くなります。0.0~ 1.0 の間の値です(既定値は 1.0)。推奨値は 1.0 付近です。

モーター(Motors)

これらのアトリビュートでは、コンストレイントをアクティブに駆動できるモーターをセットアップできます。一般的に、コンストレイントにアタッチされたリジッド ボディが、動きが止まるまで自由に動きます。モーターを使うと、コンストレイントがリジッド ボディをアクティブに駆動します。ヒンジ コンストレイントと 6 自由度(SixDOF)コンストレイントは角度モーターをサポートし、コンストレイントを中心にリジッド ボディを回転させます。スライダ コンストレイントはリニア モーターをサポートし、リジッド ボディを押し引きします。

角度モーターの有効化(Angular Motor Enabled)
X、Y、Z 軸のモーターをオンまたはオフにします。
角度モーターのターゲット スピード(Angular Motor Target Speed)
モーターの X、Y、Z 軸の目標速度を指定します。
角度モーターの最大フォース(Angular Motor Max Force)
X、Y、Z 軸のそれぞれに対し 1 回のシミュレーション ステップで適用できる、モーターの最大インパルスを指定します。0.0 に等しいか、それより大きい値にします。

スプリング(Springs)

これらのアトリビュートは、コンストレイントされたボディの移動と回転に対してスプリングの固さとダンピング効果を設定します。通常は、コンストレイントにアタッチされたリジッド ボディが、動きが止まるまで自由に動きます。スプリング ヒンジ コンストレイントとスプリングの 6 DOF コンストレイントは、リニア スプリングと角度スプリングをサポートします。

リジッド ボディ コンストレイントの作成方法に関する情報は、「Bullet リジッド ボディ コンストレイントを作成する」を参照してください。