接触ペア

ある要素から隣接する要素への荷重の移動は、節点が接続されている場合のみ可能であることに注意してくださいさい。メッシュは連続的であるため、1 つのパーツ内の要素は、通常、節点を介して直接に接続されます。

モデル内の異なるパーツがどのように接続するかは、ブラウザ(ツリー表示)の[接触]見出しで判断します。異なるパーツの 2 つのサーフェスが接触している場合、特定の接触ペアが別のタイプの接触として作成および定義されていない限り、既定の接触タイプに基づいて相互に接続されます。使用可能な接触タイプおよびメッシュ要件については、「接触のタイプ」ページを参照してください。

接触ペアの生成

既定の接触タイプが接触ペアに適していない場合は、特定の接触ペアを作成して適切な接触タイプに割り当てる必要があります。

自動的な接触ペア

CAD モデルで作業する場合、インタフェースに自動的にすべての接触ペアのリストを作成させるか、手動で接触ペアを作成するかを選択できます。この選択は、 [オプション][CAD インポート]タブの[グローバル CAD インポート オプション]ボタンで設定します。次に、目的に応じて[接触ペアを自動作成]オプションを設定します。

追加の接触ペアの追加

接触ペアを自動的に作成するか否かに関わらず、追加の接触ペアを追加できます。(パーツの個別のサーフェスを接触させる代わりに) 2 つのパーツを接触させる場合、初期状態で 2 つのサーフェスが接触していない場合、または元のエントリが削除されている場合に、この操作が必要になります。さらに、手動構築モデルの接触ペアは手動で指定する必要があります。

追加の接触ペアを作成するには、次の 2 つの方法があります。

非線形静解析のサーフェス間接触以外では、同一のパーツの異なるサーフェス間における接触は許可されません。(単一のパーツで接触エントリを生成するには、[接触]ツリーを使用します。ただし、これはプロセッサによって処理されません。)

接触ペアのソート

接触ペアをモデルに追加すると、その作成順にブラウザの接触ブランチの最下部に一覧表示されます。モデルを開くたびに、接触ペアのリストはソートされます。接触エントリには 3 つの異なるタイプがあります。

接触リストのソート順序は、A、次に C、次に B、次に D (昇順)となります。

接触ペアの色

自動的に作成された(バージョン 23 以前で作成された)接触ペアには、ブラウザで黒のテキストが使用されます。明示的に作成した接触ペアには、ブラウザで青のテキストが使用されます。

ヒント: ブラウザで接触ペアを選択すると、それに対応するラインがモデルで強調表示されます。接触ペアを見やすくするには、対象のペアの見出しを右クリックし、右クリック メニューから[選択表示]コマンドを選択します。対象のペアが強調表示され、モデルの他のサーフェスがすべて非表示になります。または、影付けなしでモデルを表示するには、[表示] [外観] [表示スタイル] [エッジ]または[表示] [外観] [表示スタイル] [メッシュ]を使用します。モデルの色によって強調表示が見えにくい場合は、[表示][外観][表示色][パーツ]または[表示][外観][表示色][サーフェス]を使用して表示を変更します。強調表示の色を [オプション]ダイアログの[設定]タブで設定することもできます。

3 つの異なるパーツ間におけるサーフェス接触で、それらのパーツの材料によって異なる静的摩擦係数が作成されると想定します。この場合、2 つの接触ペアを作成し、各ペアに対して静的摩擦係数を割り当てる必要があります。 サーフェスに既定の接触タイプを設定して、異なる 2 つの摩擦係数を設定することはできません。

別の例として、相互作用する 2 つの異なるパーツに 50 のサーフェスがあるモデルを想定します。さまざまな接触ペアに異なる接触タイプがあると仮定します。項目を選択して各ペアの接触タイプを変更することが、最良の方法である場合があります。ただし、2 つのサーフェス ペアだけが接触していて、その他の 48 のサーフェス ペアは接着していると想定される場合は、モデル全体の既定を[接着]に設定する必要があります。次に、残り 2 つのサーフェスを選択して、[サーフェス]接触に設定します。つまり、定義する必要がある接触ペアの数を最小限に抑えます。モデル内で大多数を占める接触タイプを既定として指定します。

モデルに影響を及ぼす接触順序

まったく同じ接触ペアを作成すると(すなわち、接触ペアを複製すると)、ブラウザの最初のエントリのみが使用されます。後続のエントリは無視されます。パーツからパーツおよびパーツ/サーフェスの両方を同じ面で定義する場合、パーツ/サーフェスのエントリによって、そのペアの接触タイプが制御され、接触しているその他のサーフェスには、そのパーツの設定が適用されます。これ例については、図 1 を参照してください。

(a) 同一のパーツ/サーフェスが接触に定義されています。最初にリストされている自由接触が結果になります。 (b) 同一のパーツ/サーフェスが接触に定義されています。最初にリストされているサーフェス接触が結果になります。
(c) パーツ 1 表面 6 とパーツ 2 表面 5 (1/6 と 2/5)の接触は、より詳細な領域よりも小さいため、面はサーフェス接触になります。パーツ 1 と 2 (1 と 2)のその他の接触は、自由接触になります。

(d) (c)と同じ接触ペアですが、逆の順序です。2 つのエントリはまったく同じではないため、結果は(c)と同じになります。パーツ 1 表面 6 には、パーツ 2 表面 5 との接触が生じ、パーツ 1 と 2 で接触しているその他の面は自由になります。