ガスケット多くの集合体で幅広く使用され、力を封じ、移動させる場合に重要な役割を果たします。一部のガスケットは単純ジオメトリと材料成分から成りますが、ほとんどは複雑構造物と材料成分から構成されます。これらは、圧縮ロードおよびアンロードにおいて複雑かつ非線形の高い挙動を示します。通常、ガスケットを正確なジオメトリおよび材料成分に従いモデル化することは実用的ではありません。実際には、ガスケットの機械的応答が最も重要な事項となります。このため、特殊なガスケット要素を設計して、ガスケットの挙動をシミュレートし、ガスケット自体を細かく設定することを避けることができます。
ガスケット要素の挙動は、次の領域においてユニークなものとなります。
- 厚さ全体の圧縮圧力のみが生じ、移行します。垂直応力。ガスケットの平面上の圧力及び力は無視されます。そのため、ガスケットパーツは接着パーツに結合している場合(各パーツの同じ節点を使用する効果によって)でも、せん断力がガスケットに発生しないため、接触は摩擦 0 として見なされます。
- メッシュは、厚さにわたり 1 つの要素で作成する必要があります。
- いくつかの状況においては、上部および底部とする面を指定する必要が生じます。このことは、ガスケットの(圧縮方向における)厚さ寸法が(圧縮方向に対して垂直な)幅よりも大きい場合に生じます。 以下を参照してください。
- 材料特性は、指定されたガスケットの厚さに特有のものです。
2D ガスケット要素は、アイソパラメトリック 4 角形(4 節点)または 3 角形(3 節点)要素の場合があります。
これらの要素は、全体 YZ 平面に限定されます。要素では、平面(平面ひずみ条件)または軸対称条件を表現できます。いずれの場合も、いずれかの要素節点には、2 つの移動可能な自由度(Y 方向および Z 方向)があります。
ガスケット要素の材料モデルには、多重線型弾性曲線、降伏点、多重線形プラスチック曲線、複数の非荷曲線の機能が含まれ、それぞれの多重線型曲線で定義されます。
表面への負荷の適用:
均一な圧力、表面力、静水圧は、2D ガスケット要素の上面または下面のいずれかのみに適用でき、両方には適用できません。圧力は、線のサーフェス番号属性を変更し、圧力をサーフェスに適用することによって適用されます。サーフェス番号の大きい面に割り当てられた圧力は、圧力を受ける要素の面です。
2D ガスケット要素のタイプの選択
非線型解析に使用できる 2D ガスケット要素には 2 つのタイプがあります。これらは、[要素の定義]ダイアログの[ジオメトリ タイプ]ドロップダウン ボックスで選択できます。
- 線対象: Z 軸に対してジオメトリ、負荷、境界の状態が対称であるソリッドをモデル化する要素のジオメトリ タイプを選択します。負の Y 座標は適格ではありません。節点が回転の軸(Z 軸)に沿ってある場合、Y 方向の移動を制約する必要があります。節点荷重は、円のラジアン数によって標準化されます(荷重をラジアンによって割る)。
図 1: 2D 線対象モデル
- 平面歪み: このジオメトリ タイプを選択して、平面のソリッドをモデル化します。1 単位の厚さが推定され、モデル内の他のパーツの設定を適切に設定し、ガスケットの厚さを処理する必要があります。厚さは、[厚さ(可視化のみ)]フィールドを使用して入力できますが、この暑さは、結果環境の 3D 可視化にのみ使用されます(「ブラウザの機能」ページを参照してください。)すべての入力負荷および結果は、1 単位の厚さに基づいています。
図 2: 2D 平面歪み
高度な 2D ガスケット要素パラメータ
[要素定義]ダイアログのその他のパラメータは、解析時のガスケットの挙動を決定します。
- [解析定式化]プロダウンは、大きい偏向効果が解析内に含まれるかどうかを決定します。[幾何非線形]が選択されている場合、ガスケットの厚さと方向をの変更は、現在のガスケットのゆがみに基づいています。ジオメトリ変更による大きなたわみ効果が含まれます。[線形]が選択された場合、厚さおよび方向は元の位置から計算されます。小さなたわみ効果が想定され、ジオメトリ変更による効果は無視されます。
- [積分オーダ]プルダウンによって、要素にわたる計算の精度が設定されます。4 角形の要素の場合、[第 2 オーダ]オプションを選択します。中程度に変形した要素の場合、[第 3 オーダ]オプションを選択します。過度に変形した要素の場合、[第 4 オーダ]オプションを選択します。要素剛性の定式化にかかる計算時間は、積分オーダの 3 乗に比例して増大します。この結果、処理時間を削減するには、許容可能な結果を生成する最も低い積分順序を使用するべきです。
- [安定化係数]フィールドには、モデルの数値的安定性が示されます。ガスケットは厚さ方向にのみ剛性を伴うため、特に静的応力解析を実行している場合や、ガスケットにより接合したパーツがその他の方法(パーツを接合するボルト、境界条件など)による制約を受けない場合などに、厚さに対して垂直な運動は不安定となることがあります。[安定化係数]は、ガスケットが十分に拘束されている場合には 0 となることがあります。[安定化係数]によって追加される剛性は、安定化係数とガスケット材料特性曲線の最後のセグメントの剛性との積です。これは弾性マトリックスの対角項に追加される剛性であるため、結果の収束と精度に影響を与えない十分な小ささにする必要があります。
- [既定の初期の厚さの方向を使用]チェック ボックスは、[解析定式化]が[線型]に設定されている場合にのみ使用できます。チェック ボックスをオンにすると、ガスケットの厚さが[スカラー Y]入力および[スカラー Z]入力で指定された一定の厚さに設定されます。これは、節点の座標の数値誤差が厚さに大きく影響を与える場合がある非常に薄いガスケットの場合にメリットがあります。