多くの場合、臨界応力はモデルの 1 つまたは 2 つの小さい領域に限定されます。グローバル メッシュ リファインメントを使用すると、すべての要素のサイズが変更されるため、多くの場合、生成されるメッシュが必要以上に細かくなります。より効率的なアプローチは、臨界応力領域でのみメッシュを部分的に細分化することです。[ローカル メッシュ リファインメント]コマンドでは、CAD ベースのモデルでこのような対象を決めたメッシュの細分化を実行する、半自動的な手段を提供します。
ローカル メッシュ リファインメントを実行する前に、まず次の手順を実行します。
図 1: ローカル メッシュ リファインメント領域
新しい設計シナリオが各反復細分化に対して作成され、元の設計シナリオと細分化済みの設計シナリオが解析されます。各設計シナリオが準備されているときに、各設計シナリオでローカル メッシュ サイズの低下の効果が分かります。次の画像は、今回のサンプル モデルの、最後の反復に対するローカル メッシュ リファインメントを示しています。
図 2: ローカル メッシュ リファインメント領域の細分化済みメッシュ
解析プロセスが完了すると、ローカル メッシュ リファインメントが完了したことがポップアップ メッセージで示されます。[OK]をクリックしてポップアップ メッセージを閉じ、結果を表示します。元の設計シナリオが結果環境に表示されます。他の設計シナリオの見出しをダブルクリックすると、他の反復の結果を表示できます。
[ローカル メッシュ リファインの結果]のグラフが、出力バーの[収束プロット]タブに表示されます。
図 3: [ローカル メッシュ リファインの結果]([収束プロット])
収束プロットの表示中、出力バーの右上隅に次のような 2 つのドロップダウン選択メニューが表示されます。
想定されていない大きさになっている臨界応力や変位がないことを確認するために、グローバルの結果を確認することをお勧めします。ただし、ローカル細分化の効果が最も正確に分かるのは、プロットされた結果をローカル細分化領域のもののみに制限したときです。
モデル内部でピーク応力が最大になる可能性がある場合は、[内部ノードを含める]オプションをオンにします。ローカル メッシュ リファインメント グラフで、外部および内部の節点が考慮されます。コンター プロットおよびローカル メッシュ リファインメント結果間の整合性を保つには、結果環境で[結果オプション] [表示 ]
[内部メッシュを表示]も有効にします。
右クリック メニューは、グラフ表示領域内を右クリックすると表示されます。このメニューには、グラフの外観をカスタマイズしたり、さまざまなイメージ ファイル形式にグラフをエクスポートするための多くのオプションが含まれています。グラフ オプションは、結果環境のグラフの場合と同じように動作します。このようなグラフのカスタマイズやエクスポートに精通している方は、メッシュ収束グラフでの操作もすぐに理解できます。カスタマイズ オプションのほとんどは、一目で内容が分かります。
ローカル メッシュ リファインメント グラフは、平滑化された結果に基づいています。したがって、グラフは結果環境に表示される既定の応力のコンターに一致します。[結果の問合せ][問合せ]
[最大結果サマリ]コマンドを使用すると、通常、より高い応力値が表示されます。このコマンドでは平滑化されていない応力が一覧表示されるためです。
理想的には、結果における変化が以降の反復で重要ではなくなります。要素のサイズが粗すぎると、応力が正確にキャプチャされません。要素が細かくなるほど、応力の結果は通常増加します。メッシュが正確な応力の結果を生成するのに十分な細かさになっているときに、メッシュ サイズをさらに小さくすると、結果で減少効果が発生します。
変位の結果は、応力の結果に比べて、通常メッシュのサイズと品質の影響をあまり受けません。したがって、変位の結果間での差は、比較的粗いメッシュの場合でもあまり大きくなりません。グラフの縦軸に沿った値を書き留めます。Y 軸のスケールにより、値間の差が大きく見える可能性があります。
歪んだ要素によって、応力の結果が異常に高くなることがあります。そのような場合、グラフで結果が収束していないように見えます。ジオメトリや荷重によって説明できない、高い応力が集中している単一のポイント(特異点)は、多くの場合安全に無視することができます。臨界領域の応力の結果は、グラフが水平でなくても合理的に収束する可能性があります。結果の特異点を無視しても安全なときを判断するのは、エンジニアまたは応力解析担当者の責任になります。
収束プロットを表示している場合、出力バーの右側に[保存...]ボタンがあります。このボタンをクリックして、ローカル メッシュ リファインメント レポートを ASCII テキスト形式で保存します。[名前を付けて保存]ダイアログ ボックスが表示されます。[ファイル名]フィールドに名前を入力し、[タイプとして保存]ドロップダウン セレクタを使用して任意のファイル拡張子(*.dat または *.txt)を選択します。いずれの場合でも、ファイルの内容はプレーン ASCII テキストになります。生成されたファイルは、メモ帳や同様のテキスト エディタで開くことができます。
各結果タイプの表には次の列があります。