シャドウ マップはシーンをレンダリングする前のパスでレンダラーが生成するビットマップです。シャドウ マップは透明またはトランスルーセント オブジェクトが投影する色を表示しません。一方、シャドウ マップではレイトレースの影では不可能なソフト エッジ シャドウを入れることができます。パラメータは[シャドウ マップ パラメータ](Shadow Map Parameters)ロールアウトで変更できます。
シャドウ マップのシャドウの例
シャドウ マップはライトの方向から投影されます。この方法ではソフトなエッジが表示され、レイトレースの影と比べて少ない計算時間で済みますが、精度は落ちます。
ライト オブジェクトごとに固有のシャドウマップ設定があります。これらの設定を調整することで、シャープなシャドウも作成できます。影のビットマップの解像度およびピクセル サンプルを変更します。シャドウ マップの影はビットマップなので、影からの距離と解像度の関係、および影に要求される細部を考慮します。解像度が低すぎてカメラが近すぎると影はすすけたいぶし火のように見えます。
影をレンダリングしたときに粗い場合はマップ サイズを増やします。サイズは 0 から 10,000 の間に設定することができます。しかし、サイズを増やすとメモリが多く要求され、生成に時間がかかります。4096 ラインのシャドウ マップのメモリは 64 MB (4096 x 4096 x 4)必要です。
シャドウ マップを含むシーン全体を格納するのに十分なメモリがあればシャドウはパフォーマンスに影響しませんが、レンダラーで仮想メモリ スワップ ファイルを使うとレンダリング時間がかなり長くなります。
シャドウ マップの既定サイズは 512 です。
スポットライトの場合は、シャドウ マップに使用するビットマップが、ライトのフォールオフの全範囲をカバーしなければなりません。フォールオフが広がると影は粗くなります。シーンの要求に応じてフォールオフをできるだけタイトに維持します。
mental ray レンダラーはシャドウ マップを ZT ファイルとして保存します。また、mental ray レンダラーの場合は、個々のライトの設定に加えて、[レンダリング設定](Render Setup)ダイアログ ボックス [レンダラー](Renderer)パネル [シャドウとディスプレイスメント](Shadows & Displacement)ロールアウトにもシャドウ マップのコントロールがあります。