回転を制御

回転コントローラは、変換コントローラの構成要素の 1 つです。回転は、TCB、線形、ノイズなどのほとんどの標準コントローラを使用できるデータ タイプです。

3D の回転は非常に複雑です。たとえ標準タイプのコントローラでも回転に使用するとさまざまな動きをします。3D アニメーションにおける回転の最も一般的な処理方法は、任意の軸を中心とした回転を 4 つのコンポーネントで定義する方法です。これを「クォータニオン(四元数)法」といいます。

クォータニオンを使った回転には、次のような利点があります。

クォータニオンを使った回転には、次のような欠点があります。

次のコントローラは、回転コントローラ専用です。

スムーズ回転

スムーズ回転コントローラを使用すると、より自然でスムーズな回転効果を得ることができます。スムーズ回転では、調整できないカーブ補間を使用します。次の特徴があります。

オイラー XYZ 回転

回転の軸ごとに個々にファンクション カーブを制御したい場合に、オイラー XYZ 回転コントローラを使用します。オイラー XYZ は、別々の単一値の実数コントローラを組み合わせて、X、Y、Z の各軸を中心とした回転の角度を指定するための合成コントローラです。オイラー XYZ 回転コントローラは、すべてのオブジェクトに適用される既定値のコントローラです。

オイラー XYZ では クォータニオン 回転ほどスムーズな回転は得られませんが、回転ファンクション カーブを編集できる唯一の回転タイプです。

オイラー角度は、機械的な回転に最適です。オイラー XYZ は、インバース キネマティックが連続するオブジェクトにも適しています。IK 回転関節はオイラー角度で定義するからです。このコントローラでトラック ビューに表示される X、Y、Z ファンクション カーブは、「ワールド」または「親」スペースでの回転を表しています。このような回転システムは大半の 3D アニメーション ソフトで使用されています。

3ds Maxの旧バージョンからアップグレードしたお客様は、オイラー XYZ 回転コントローラに適応することが難しいことがあります。予想しなかった回転動作が発生した場合は、これが理由であることがあります。既定回転コントローラとして TCB 回転を割り当てなおすと、いつものワークフローを取り戻すことができます。