[速度](Speed)オペレータ

既定値の[速度](Speed)オペレータは、新しいパーティクル フロー アイコンを作成すると最初のイベントに表示されます。このオペレータは、パーティクルの速度と方向を基本制御します。

[速度](Speed)オペレータによる方向の制御は、パーティクル フロー アイコンの位置と向きに基づいています。他のオブジェクトをエミッタとして使用している場合に最適な結果を得るには、代わりに[サーフェスによる速度](Speed By Surface)オペレータを使用します。

手順

例: パーティクルの速度を変更するには:

    [速度](Speed)オペレータは、瞬間的に動作します。つまり、各パーティクルの速度を設定するのは、イベントに入ったときの一度だけです。[速度](Speed)の値をアニメートする場合でも、各パーティクルは、イベントに入ったときの値で定義される一定レートの速度で移動します。ここでは、アニメートされた[速度](Speed)値でパーティクル速度を変更する方法の手順を説明します。この方法では、パーティクル フローのループ機能を使用します。

  1. 既定値のパーティクル システムを作成し、これをパース ビューポートの一番上に配置します。
  2. アニメーションを再生します。

    パーティクルは、既定値のレート(300 単位/秒)で下に降りてきます。

  3. [Event 01]の一番下に[送信](Send Out)テストを追加します。
  4. [速度](Speed)オペレータをイベント表示の空き領域に追加します。

    これで新しいイベントが作成されます。

  5. をオンにして[タイム スライダ](time slider)をフレーム 30 に移動します。
  6. パーティクル ビューで新しい[Speed 02]オペレータをクリックし、次に、パーティクル ビューのパラメータ パネルで、[速度](Speed)を 0 に設定します。

    これによって、[速度](Speed)の値がフレーム 0 の 300 からフレーム 30 の 0 までアニメートされます。

  7. をオフにします。
  8. [Event 01]の[送信](Send Out)テストから[Event 02]にワイヤを張ります。
  9. アニメーションを 再生します。

    後で発生したパーティクルの方がゆっくり移動しますが、それでもすべてのパーティクルは一定レートの速度で移動します。

  10. [Event 02]の最後に[送信](Send Out)テストを追加します。
  11. エージ テストを使用して新しいイベントを作成します。エージ テストをクリックしてパラメータを表示し、次のように設定します。
    • [イベント時間](Event Age)
    • [テスト値](Test Value)=1
    • [変動](Variation)=0
  12. [Event 02]の[送信](Send Out)テストから[Event 03]にワイヤを張ります。
  13. [Event 03]のエージ テストから[Event 02]にワイヤを張ります。
  14. アニメーションを 再生します。

    すべてのパーティクルの速度が同時に低下し、最終的には停止します。

    ここでその機能を説明します。各パーティクルが[Event 02]に入ると、その速度は[速度](Speed)オペレータ内の現在の[速度](Speed)値に設定されます。次に、パーティクルが即座に[Event 03]に送られ、1 フレーム間とどまります。[Event 03]は[Event 02]にパーティクルを返します。この時点で、[Event 02]の[速度](Speed)オペレータの[速度](Speed)値は前よりも低くなっています。返されたパーティクルは新しくイベントに入ってきたものとして認識されるため、その速度は現在の[速度](Speed)値に変更されます。したがって、パーティクルは前よりも 1 フレーム後で[Event 02]に継続的に返され、だんだんと低い速度が割り当てられていくことになります。

    パーティクルの停止後に何か別のことを実行させる場合は、[速度テスト](Speed Test)テストを[Event 02]の[送信](Send Out)テストの上に追加し、[次イベントへのパーティクル値条件](Test True If Particle Value)を[テスト値より小さい場合](Is Less Than Test Value)に設定して、[テスト値](Test Value)を 0.01 などの非常に低い値に設定します。その後、[速度テスト](Speed Test)テストから別のイベントにワイヤを張ります。

インタフェース

ユーザ インタフェースは、[パーティクル ビュー](Particle View)ダイアログ ボックスの右側のパラメータ パネルに表示されます。

速度
パーティクルの速度(システム単位/秒)。既定値は 300 です。

[速度](Speed)の値が正の場合、パーティクルは[方向](Direction)に設定された方向に移動します。負の場合は反対方向に移動します。

注: [速度](Speed)によって、各パーティクルの値は 1 度だけ、つまり、パーティクルがイベント内に入ったとき(発生イベントの場合は発生時)だけ設定されます。[速度](Speed)値をアニメートする場合、パーティクル速度は変動しません。各パーティクルには、イベントに入ったときの[速度](Speed)値と同じ一定の速度が与えられます。
変動
パーティクル速度の変動可能量(システム単位/秒)。既定値は 0.0 です。

各パーティクルの速度を得るために、システムは[変動](Variation)値に –1.0 ~ 1.0 の間のランダムな数字を掛け合わせ、その結果を[速度](Speed)値に加算します。たとえば、[速度](Speed)が 300 で、[変動](Variation)が 100 の場合、各パーティクルの速度は 200 ~ 400 の間になります。

[方向](Direction)領域

[方向](Direction)ドロップダウン リストを使用して、パーティクルの発生後に移動する方向を指定できます。たいていの場合、実際の方向はアイコンの方向によっても変化します。主な例外としては、[位置](Position) [場所](Location)を[基点](Pivot)に設定した場合があげられます。

パーティクルの動きは、他の要因の影響を受けない限り、常に直線状です。

  • [アイコンの矢印に沿う](Along Icon Arrow)(既定値) パーティクルは、アイコンの矢印と平行に移動します。アイコンを回転させて方向を変えます。
  • アイコンの中心から放射各パーティクルは、自分の位置からアイコンの中心までの間に引かれた仮想の線に沿って移動します。

    フラットなアイコン タイプ(長方形や円)の場合、[発散](Divergence)を 0.0 より大きい値に増やさない限り、すべてのパーティクルが単一の平面上を移動することになります。高さのあるアイコン(ボックスや球)の場合、パーティクルは三次元を外側に移動します。

    Position オペレータの[場所](Location)パラメータが[基点](Pivot)に設定されている場合など、中心のパーティクルは、ワールド X 軸に沿って任意に移動します。

  • アイコンの矢印と直交各パーティクルは、自分の位置からアイコンの矢印までの間に引かれた仮想の線に沿って移動します。 この線は、アイコンの矢印に対して垂直で、この目的のための無限の線であると考えられています。

    フラットなアイコン タイプ(長方形や円)の場合、[発散](Divergence)を 0.0 より大きい値に増やさない限り、すべてのパーティクルが単一の平面上を移動することになります。高さのあるアイコン(ボックスや球)の場合、パーティクルは円柱の形状で外側に移動します。

  • ランダム 3Dパーティクルはあらゆる方向に移動します。 このオプションは[独自性](Uniqueness)設定の影響を受けます。
  • ランダム水平各パーティクルはランダムな水平方向に移動します。つまり、ワールド XY 平面に平行に移動します。 このオプションは[独自性](Uniqueness)設定の影響を受けます。
  • [前設定を継承](Inherit Previous)

    モーションの現在の方向を使用します。

    [前設定を継承](Inherit Previous)を選択したのに以前に方向が指定されていなかった場合は、速度と方向が定義されず、パーティクルは移動しません。

逆転
このチェック ボックスにチェックマークが付いている場合、方向が逆になります。既定値ではチェックマークが付いていません。

[逆転](Reverse)を使用することは、[速度](Speed)値に –1 を掛けるのと同じです。このオプションは、[ランダム 3D](Random 3D)または[ランダム水平](Random Horizontal)が選択されている場合は使用できません。

発散
オンのときは、パーティクル ストリームが広がります。分散の範囲を定義するには、数値設定(角度)を使用します。範囲は 0.0 ~ 180 です。既定値は 0 です。この値はアニメートできます。

[ランダム 3D](Random 3D)が選択されている場合、このオプションは使用できません。

ヒント: 噴水のような水しぶきを表現するには、[位置](Position) [場所](Location)を[基点](Pivot)に、[方向](Direction)を[アイコンの矢印に沿う](Along Icon Arrow)、[発散](Divergence)を適切な角度にそれぞれ設定し、更に、アイコンを回転させて矢印が上を指すようにします。

[独自性](Uniqueness)領域

[独自性](Uniqueness)の設定を使用して、速度変動のランダム化や、[ランダム 3D](Random 3D)や[ランダム水平](Random Horizontal)オプションによる方向のランダム化ができます。

シード
ランダム化の値を指定します。
新規
ランダム化する式を使用して新規シードを計算します。